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2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2017年度)
財政力
財政力指数の分析欄
人口減少が進み、高齢化率も高い(平成27国調36.6%、平成22比3.4ポイント増)本市においては、社会福祉費や高齢者保健福祉費等の需要が逓増する一方で、地場基幹産業の回復も厳しい状況にあり、類似団体平均を下回る傾向にある。平成29年度においては前年度と比較し、固定資産税の償却資産の増等により、財政力指数は若干上昇した。総合振興計画、総合戦略を基に、産業の振興、定住促進、人口減少対策等を進めることにより、財政基盤の強化を図るとともに、徴収強化の取り組み等健全な財政運営に努めていく。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率について、平成29年度は前年度比1.1ポイントの悪化となった。分子の経常一般財源支出は、平成25年災の災害復旧事業債の償還開始による公債費の増の影響が大きく、前年度比89百万円の増(+1.0%)、分母の経常一般財源収入は、普通交付税の合併算定替え縮減の影響等により、11百万円の減(-0.1%)となった。よって、経常収支比率は悪化した。近年、類似団体の平均を下回っている主な要因としては、下水道事業特別会計等への繰出金が伸びていることが挙げられる。扶助費等の伸びを補えるほどの税収等経常収入の伸びが見込めない中、下水道整備計画の見直しや歳出全般の削減により、数値の改善を図る必要がある。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費においては、再任用職員増に伴う退職手当組合負担金の減、物件費においては、平成28年度に行った基幹系再構築事業の減等により、人件費・物件費全体で平成28年度と比較し112百万円減少したため、人口1人当たり決算額も減少した。今後も引き続き人件費を抑制していくほか、指定管理委託料の増加や公共施設の経年劣化により増加が見込まれる物件費、維持補修費も事業精査・施設の統合廃止により、引き続き歳出総額の抑制を図っていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
平成15年度から平成21年度までの7年間にわたる給与カットの実施により類似団体平均より低い水準にあった。平成22年度に給与カットが終了したことにより、類似団体平均より高い水準となっていたが、平成25年4月1日から新たな給与カットを開始したことにより、平均に対して大きく下回っていた。平成29年度においては、平成28年度同様給与カットを行っているため、類似団体より低い数値となっている。(なお、当該数値は地方公務員給与実態調査の前年度数値を引用したものである。)年功的な要素が強い昇給・昇格制度のあり方や手当の見直しなど、適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
職員数については、昭和50年台半ば~後半において、行政需要に対応するため職員を大量に採用したことにより、類似団体平均を若干上回っていたが、平成26年度においては、ほぼ同水準に近づいていた。平成27年度以降については、類似団体平均よりも若干上回っている。平成16年の市町村合併時に策定した定員管理計画の目標職員数を21年度に達成し、22年度からさらに30人を削減する定員管理計画(第2次)を実施し、達成している。平成28年5月には第3次定員管理計画を策定し、5年間で10人の削減を掲げている。今後、大量に職員が退職することを踏まえ、職員の採用人数については、定年延長や再任用制度など総合的な観点から、適正な人員管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
比率は年々改善傾向にあったが、平成29年度は前年度と比較し増減はなかった。単年度の比率においては、災害復旧事業債の償還額増、一部事務組合における償還額増等により、前年度と比較し若干悪化している。比率の改善を妨げている大きな要因としては、平成20年度以降大型建設事業により地方債残高が増加したことや下水道事業や水道未普及解消事業による準元利償還金の増がある。新規普通建設事業の精査、公営企業の事業計画の見直し・事業繰延べ等により、実質公債費の抑制を図っていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
平成19年度までは、地方債の発行額を償還額以下に抑えていたことで残高は減っていたが,平成20年度以降は大規模な建設事業の実施に伴い発行額が償還額を上回る状況が続いていた。平成26年度以降、算入公債費等増により良化傾向にあるが、平成29年度においては地方債発行を抑えたことで、地方債現在高が減少したため、前年度比率は6.5ポイントの減となって改善されている。しかし、類似団体平均と比較すると、依然高い水準にあるため、今後行われる新規事業の実施は必要最小限にとどめる等、健全な財政運営に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)
人件費
人件費の分析欄
平成25年度以降は給与カットにより、類似団体との比較において低い水準となっている。平成29年度に給与カットが終了したが、放課後児童クラブの民間委託への移行、再任用職員増に伴う退職手当組合負担金による減等があり、前年度と比較し、ポイントは若干減少した。今後も一時的なカットによるだけでなく、計画に基づき適正な人員管理を行うなど構造的な面からも、総人件費の抑制を図っていく。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は、類似団体、県内市町村平均と比較して低い水準にある。平成29年度においては、放課後児童クラブの民間委託に伴う委託費増、公共複合施設の指定管理委託料増に伴い、前年度よりも数値が増加している。行財政改革の推進による指定管理制度など、民間等の活用により、人件費から物件費への移行に伴い増加するといった傾向があるため、今後経常的に必要なシステム関連委託料や機器リース料などの通常管理・運営について、手法改善・費用の節減に努め、総額抑制を図る。
扶助費
扶助費の分析欄
平成26年度以降は、統合保育所建設に伴う委託料の増等により、ポイントが増加しているが、それ以降はほぼ横ばいで、平成29年度においては、前年度と同様の数値になっている。今後も増加傾向にある扶助費の抑制を行うため、単独で行っている助成事業等について検証・見直しを行っていく。
その他
その他の分析欄
平成29年度においては、簡易水道事業特別会計が水道事業会計と統合したことにより、簡易水道事業特別会計への繰出金が減少したため、その他の比率が前年度と比較し減少した。その他に係る経常収支比率が類似団体を上回っている主な要因は、公共下水道事業等の特別会計への繰出金である。下水道事業については、今後も建設費に係る起債の償還による繰出金の増が見込まれるため、平成28年度から平準化債を活用し、繰出金の額の平準化を図っている。また、後年度における維持管理までを視野に入れた収支の見通しや事業計画の見直しを行い、総事業費の抑制を図っていく。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費については、平成28年度までは類似団体と比較し若干低くなっていたが、平成29年度において、簡易水道事業特別会計が水道事業会計と統合したことにより、水道会計補助金が増加したため、補助費等の比率が前年度と比較し増加した。また、経常収支に影響を与えるものではないが、本市の出資する法人等をはじめ地域医療確保のための市内公的病院支援のための補助金などの臨時的なものも増加しており、補助費総額も増加傾向にある。今後も、補助金の交付要綱に定める基準により、交付先団体の決算状況等に応じた補助額の設定等、補助費の適正化を図っていく。
公債費
公債費の分析欄
平成20年度以降中学校建設事業等の大型事業の実施、また平成22年度より市全体が過疎指定を受けたことに伴いソフト事業を含め過疎債を活用して事業を行っていること、平成25年度に発生した災害に伴う災害復旧事業債の償還も影響し、償還額は現在の高い水準で今後も続いていくことが予測される。平成29年度においても、災害復旧事業債の償還額増による影響で、前年度と比較し、0.9ポイント増となっている。今後は市債発行額が償還額以下となるよう、対象事業の精査・実施の繰延べ等を実施していき、今後の償還額の伸びを抑えていくよう努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
平成27年度以降、人件費、物件費については類似団体を下回っており、全体でも平成27年度以降は類似団体の平均より下回っている。平成29年度においては、物件費の増等があり、前年度と比較し若干増加している。それ以外の繰出金や扶助費の伸びを抑えていき、さらに改善していく必要がある。今後も、対象事業の精査、計画の見直しにより、総経費の抑制に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
目的別歳出の分析欄
平成29年度に類似団体平均を大きく上回っているのは総務費、民生費、公債費である。総務費については、副次拠点施設整備事業終了により、平成28年度よりは減少したが、類似団体と比較し、高い水準となっている。民生費については、平成29年度に認定こども園施設整備等補助金を4億円支出しており、前年度と比較し増加した。公債費については、平成25年度の豪雨災害に伴う災害復旧事業債の償還に伴い、前年度と比較し増加した。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
性質別歳出の分析欄
平成29年度に類似団体平均を大きく上回っているのは補助費等、公債費、繰出金である。補助費等は簡易水道事業が水道事業と統合したことにより、水道会計補助金が増加している。公債費は類似団体平均が下がりつつあるのに対し、本市は、平成25年度の災害に伴う災害復旧事業債の償還の影響や、平成22年度より市全体が過疎指定を受けたことに伴いソフト事業を含め過疎債を多く活用して事業を行っているため、それに伴う償還額が増えている。繰出金は簡易水道事業と水道事業が統合し、簡易水道事業への繰出金が減少し数値は下がったが、下水道事業の推進により、市債の償還金に対する一般会計からの繰出があり、類似団体と比較し依然として高い水準となっている。
実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)
分析欄平成20年度以降、適切な財源の確保と歳出の精査により財政調整基金の取り崩しを行なわず、実質収支も黒字の財政運営を継続している。実質単年度収支についても、市税収入等の前年比における増収や、基幹系システム再構築事業終了に伴う歳出減等に伴い黒字となっている。合併算定替えの縮減・廃止や人口減による普通交付税の減額による財政運営が非常に厳しくなる状況を見据え、歳入の確保と歳出の抑制に努めることによって、実質収支の黒字の維持だけでなく、単年度の収支も黒字決算となるよう財務体質を構築する。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)
分析欄平成29年度決算において、特別会計では一般会計や基金などから繰り入れをしているため、赤字額は発生していない。一般会計においては、税収の増、基幹系システム再構築事業の終了等により、黒字が増加した。国民健康保険事業特別会計においては、医療費減少等により前年同様の黒字となった。各会計ごとには黒字決算を維持しているものの、一般会計は特別会計への繰出による負担が恒常的に大きく、特に下水道事業については、財政運営健全化の観点から、事業規模・単年事業費の適正化を図る必要がある。
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実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄実質公債費比率は、平成20年度以降改善傾向にあったが、平成29年度においては、前年度と同様の結果となった。元利償還金は、災害復旧事業債の償還開始等に伴い増加しているが、算入公債費等も、災害復旧事業債分の増や、平成22年度から市内全域が過疎対策事業債の対象となったことに伴う増により、大きな負担増とはなっていない。ただ今後、下水道事業等への準元利償還金等の負担増や新庁舎建設事業や防災行政無線デジタル化事業による元利償還金の増が見込まれるため、今後も新規普通建設事業や公営企業の事業の精査により、実質公債費の抑制を図っていく。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄平成28年度までは、平成25年度の豪雨災害による災害復旧事業、駅前公共複合施設整備事業、支所の副次拠点施設整備事業等により、地方債残高は増加してきたが、基準財政需要額算入見込額の増や充当可能基金の増により充当可能財源も増加しており、将来負担比率の分子は減少してきた。平成29年度においては、地方債発行額を抑え、地方債残高が減少したため、将来負担比率はさらに改善した。今後は、新庁舎建設事業、防災行政無線デジタル化事業等の大型事業を行うため、地方債残高が増加する。また、下水道整備事業などの推進による負担も増加が見込まれるため、将来負担比率の悪化が見込まれる。こうした状況や今後発生する公共施設の更新・延命化需要を踏まえつつ、既存事業の見直しや新規事業の計画的な実施等により、健全な財政運営に努めなければならない。
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基金残高に係る経年分析(2017年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・決算剰余金の減債基金への8,100万円の積立、今後の下水道会計繰出金の増に備え地域振興基金に3億円の積立があった一方、公的病院の経営安定化補助のため地域振興基金を1億円取崩したこと、教育コンピュータ整備等のために教育振興基金を3,600万円取り崩したこと等により、基金全体としては2億9,600万円の増となった。(今後の方針)・地域振興基金:平成32年度完成予定の新庁舎建設事業の財源とするため、4億円程度取崩し予定
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)平成27~29年度においては、増減なし(今後の方針)災害への備え等のため、過去の実績等を踏まえ、6億円程度を目途に積み立てることとしている
減債基金
減債基金
(増減理由)決算剰余金を8,100万円積立てたことによる増加(今後の方針)平成34,35年度に地方債償還のピークを迎えるため、それに備えて積立を行っている
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・地域振興基金:地域の活性化に資するための基金・元気!勇気!感動!ごうつふるさと基金:地域の伝統芸能文化伝承に関する事業、地域の自然・景観を活かした事業等、まちづくりへの共感を持つ人々が地域づくりへ参加できるよう寄付金を財源として設置した基金・公共施設等整備管理基金:公共施設等の設備、維持管理及び運営のための基金(増減理由)・地域振興基金:公的病院経営安定化補助のため1億円取り崩した一方、今後増加が見込まれる公共下水道会計繰出金に備え、後年度の負担軽減のために3億円積み立てたこと等により増加・元気!勇気!感動!ごうつふるさと基金:目的に沿った事業へ3,900万円充当した一方、寄付金を6,500万円積み立てたことにより増加(今後の方針)・地域振興基金:平成32年度完成予定の新庁舎建設事業の財源とするため、4億円程度取り崩し予定
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
老朽化施設は多いが、類似団体と数値はほぼ同程度となっている。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画の、平成28以降30年間で公共建築物の延床面積を32%削減するという目標に基づき、解体等を進めてきているが、今後も公共施設の集約化・複合化を進めるとともに、不要施設の解体や売却等を積極的に行い、施設保有量の適正化に取り組む。
(参考)債務償還比率
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は、新規市債発行額抑制等により低下しているが、依然として類似団体と比べて高い状況にある一方、有形固定資産減価償却率は、類似団体と比べて大きな開きはない。また、3ヶ年の上昇率は類似団体と比較し、抑えられている。これは公共施設等総合管理計画に基づき、H29における勤労青少年ホームの解体等、除却をおこなってきたためであると考える。今後も公共施設の集約化・複合化を進めるとともに、不要施設の解体等を計画的に行う必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
新規起債発行額を元金償還金より低く抑えるようにしてきたため、将来負担比率と実質公債費比率いずれも年々減少傾向にあるが、類似団体と比較すると依然として高い水準となっている。今後は新庁舎建設、防災行政無線デジタル化等大型事業を行っていくが、将来負担を常に意識し、年度間で事業費を調整する等、両数値が上昇していかないよう注視していく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較し、有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、児童館、公民館、道路で、低くなっている施設は、認定こども園・幼稚園・保育所、学校施設、公営住宅である。児童館については、平成30末をもって閉館している。道路については、平成29に策定した舗装の個別施設計画に基づき、長寿命化を図る。保育所については、平成20、平成25に完成した統合保育所に影響により、また、学校施設については、平成20に完成した中学校、また近年の学校耐震化工事による影響により、有形固定資産減価償却率が低くなっていると考えられる。
施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較し、有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、図書館、体育館・プール、保健センターで、低くなっている施設は、消防施設である。消防施設については、平成26に完成した地域災害拠点施設の影響により、有形固定資産減価償却率が低くなっていると考えられる。また、庁舎について平成29年度に完了した支所の耐震補強工事を含めた副次拠点施設整備事業に伴い、有形固定資産減価償却率が下がっている。また、本庁舎についても、新庁舎建設事業を行うため、さらに数値が下がると見込まれる。今後も公共施設等総合管理計画を基本に、施設の長寿命化を図りながら、計画的な集約化・複合化、除却等を進めていく必要がある。
財務書類に関する情報①(2017年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から1,536百万円の減少(△1.9%)となった。有形固定資産については、資産の追加は大規模事業がなかったことから微増であったが、未利用施設の解体や資産の老朽化に伴う減価償却による資産減少が大きく影響し前年度末から2,031百万円減少した。基金については、今後公債費が増加されることが見込まれるために減債基金への積立を行うなどしたため、前年度末より302百万円増加した。負債においては、大規模事業がなかったことから地方債発行を抑えたことに加え、平成25年度の災害復旧事業に係る地方債の償還額が始まっていることにより、地方債償還額が発行額を上回り、固定負債が減少したことから負債総額は前年度末から1,309百万円の減少となった。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は14,163百万円となり、前年比623百万円の減少(△4.2%)となった。そのうち人件費等の業務費用は7,853百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は6,310百万円であり、業務費用の方が移転費用よりも多い。前年に比べ、認定こども園建設に係る補助金の支出があり補助金等が増加したが、基幹系システムの再構築業務が終了したこと等で物件費等が減少したことに合わせて、定年退職者の増加に伴う再任用職員への移行等により人件費も減少し業務費用が減少したことが大きく影響している。経常収益は、三江線廃線に伴う代替交通対策として収入があり本年度は一時的に増加したものの来年度以降は平年並みに戻るため、純経常行政コストは増加に転じることが見込まれる。今後の社会保障給付の増加も視野に入れながら、補助金の精査や物件費の削減に努めていく必要がある。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、財政等の財源(12,658百万円)が純行政コスト(13,545百万円)を下回っており、本年度差額は△887百万円(前年比+376百万円)となった。前年の純資産残高の調整を行ったため、本年度末の純資産残高は228百万円の減少となった。財源面では、大規模事業の減少により、国県等補助金が減少しており、来年度以降も減少傾向に、地方税については、徴収率98.2%と高水準となっており、増加があまり見込めないため、純行政コストの削減に努める必要がある。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は1,438百万円であったが、投資活動収支については、大規模事業の終了により公共施設等整備費支出が減少したことにより△625百万円となっている。財務活動収支については、地方債償還額が地方債発行額を上回ったことから△698百万円となった。そのため、本年度資金収支額が115百万円となり、本年度末資金残高は、前年度より増加し619百万円となった。今後、庁舎建設事業の実施による起債発行により一時的に財務活動収支が大きく増加するものの、償還が始まることから財務活動収支はマイナスに転じることが考えられる。
財務書類に関する情報②(2017年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は、合併前に旧市町村毎に整備した公共施設があるため、保有施設数が非合併団体より多いことや、小中学校及び保育園の統廃合等による施設の建設や公共施設の耐震化工事に併せた設備更新等を近年行ったことにより資産が増加したことで類似団体平均を上回っている。今後も庁舎や学校などの新築工事を見込んでおり、一人当たりの資産は増加することが見込まれる。また、有形固定資産減価償却率は、老朽化した施設が多くあるものの、近年の新規施設整備の影響で類似団体平均を下回っている。将来の公共施設の修繕等維持管理に係る財政負担を軽減するため、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の集約化・複合化を進めるとともに、不要施設の解体や売却等を積極的に行い、施設保有量の適正化に取り組む。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均と同程度であるが、純行政コストが税収等の財源を上回ったことから純資産が減少した。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、行政コストの削減のため、補助金の精査や物件費の削減に努める。また、将来世代負担比率は、類似団体平均を上回っており、今後の事業計画上も増加が見込まれるため、地方債の繰上償還等を行うなど地方債残高を圧縮し、将来世代の負担減少に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っている。前年度との比較はできないものの、他会計への繰出金が1割程度と高水準であるものの、現在の繰出額が減少傾向にないことから、物件費の縮減や補助金等の精査を行い、経常費用の削減に努める。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っている。平成25年災害の復旧や公共施設の建設工事等により近年起債発行額が増加していることが要因にある。庁舎建設等を見据え、地方債発行額を償還額以内に抑えたため、前年度より減少したものの、今後繰上償還等を行うなど地方債残高の縮小に努める。また、基礎的財政収支は、業務活動収支は黒字であり、今後の大規模事業の実施に備え起債発行額を抑えたため、活動収支の赤字が減少し、類似団体平均を上回った。今後の大型事業に伴う基礎的財政収支の赤字に備え、当面は黒字の維持に努める。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均は上回っているが、特別な収益があったためであり、依然として行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。今後、利用料金等の見直しを検討するとともに、維持補修費や物件費の縮減のため、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の統廃合を行うなど経常費用の削減に努める。
類似団体【Ⅰ-3】
留萌市
赤平市
三笠市
滝川市
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登別市
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