熱海市:漁業集落排水施設

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経営比較分析表(2014年度)

経営の健全性・効率性について

本特別会計は“離島”という地域的特殊性、かつその離島の中で“漁業集落排水”という極めて限られた区域内における事業である。またその特殊性として“観光的要素”も勘案する必要があることから、使用量についてピーク時を見据えた設計が必要であり「⑦施設利用率」が全体的に低くなっていることも特徴である。本会計は会計規模が極めて小さいことから“前年度繰越金”も運用しながら経営健全化に注力しており、これを勘案すると「①収益的収支比率」は事実上100%以上で推移している状況である。“使用料収入”が歳入全体のうち約25%と低い数値であり、残りの約75%を“一般会計繰入金”により対応していることから「⑤経費回収率」も他団体と比較すれば概ね良好であるものの、100%を下回る数値で推移している。“漁業集落排水”という限られた区域内かつ「⑧水洗化率」100%の現状を勘案すると、これ以上の新規接続を望むことは困難な状況にあることから、今後も一般会計繰入金への依存度が高い状態で推移することが見込まれるため、より一層の経営健全化に注力し、少しでも一般会計繰入金に頼らない事業展開を目指すものである。

老朽化の状況について

平成19年4月の供用開始から平成27年度で9年目と、施設や管渠は比較的新しい状態にあるといえる。管渠については“漁業集落排水”区域内の布設は供用開始当初において概ね完了していることから、供用開始後に新たな管渠整備がなく、「③管渠更新率」もゼロで推移している。今後も当面新規布設および大幅な更新予定も現時点ではない。しかし将来的に計画的な対応は不可欠であり今後検討を進めていこうとするものである。施設については、間もなく10年目となることから、これまでの定期的なメンテナンスに加え、相応の保全工事や延命化等も視野に入れた計画的な対応を検討すべく、今後対応していこうとするものである。

全体総括

“離島”かつ“漁業集落排水”という特殊要因から、一般会計繰入金に依存する事業が今後も続くものと見込まれる。さらに今後は施設や管渠の老朽化も進行することから、一般会計繰入金への依存度が高まる可能性もあるが、経費削減をはじめとするより一層の経営努力により、少しでも繰入金に依存しない事業展開を進めるよう注力していくものである。

類似団体【H3】

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