経営の健全性・効率性について
公営企業会計へ移行後、3年目となる。経常収支比率は、類似団体平均値を超えているが、一般会計からの繰入金に頼る状況である。流動比率は、公営企業会計移行後徐々に増えてきているが、類似団体と比べ数値は低く脆弱な経営基盤となっている。料金回収率について、100%を超えているが、総有収水量が前年より減少したこと、また、経常経費の増加と給水収益の減少が重なり減少幅が大きくなっている。料金値上げによる収益の増及び企業努力による経常費用を抑えるように努めていきたい。企業債残高対給水収益比率・給水原価は平均を下回っているが、引き続き低く保てるように努めていきたい。施設利用率は、平均より高い数字となっている。今後の給水人口等を検討し良好な運営を検討していきたい。有収率は、平均より若干高い数字となっているが、漏水調査等有収率の向上に努めていきたい。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率は、公営企業会計へ移行してから徐々に数値が上昇してきているが、実際の原価による反映ができないので、近似団体等と同等の40%程度と推測される。今後も更新時の財源について検討していきたい。管路経年化率は、平均を下回っているが、VP管が多く耐震化率が低いため、重要な幹線から布設替えを行っていくことが課題となっている。現状で管路更新率は0%で、耐震化が進んでいないため、今後計画的に耐震化を実施していきたい。
全体総括
人口は確実に減少傾向となっており、それに伴い有収水量も減少傾向となっている。令和元年の法適化以降、経営状況が明確になってきている。今後施設の更新や管路の更新等を実施していくため、料金改定も含めて健全な経営に努めていきたい。また、広域化・共同化についても積極的に検討し、周辺自治体との効率的・効果的な運営を進めていきたい。