多摩市:公共下水道

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収集されたデータの年度

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経営比較分析表(2020年度)

経営の健全性・効率性について

多摩市では、下水道普及率が99.99%と高い水準に達しており、下水道施設(下水道管やポンプ施設等)の新たな設置工事はほとんどなく、すでに設置された施設の維持管理業務が中心となっている。そのため、近年、新規施設を建設するための財源とする企業債の借入れは行っておらず、過年度に借り入れた企業債の残高及び元金・利息の償還額が年々減少している。これにより、使用料収入に対する企業債残高の割合である④企業債残高対事業規模比率は非常に低いものとなっており、短期的な債務に対する支払い能力を示す③流動比率は、100%を大幅に上回っている。また、本市の下水道施設の多くは東京都からの移管による受贈財産であることから、減価償却費に占める長期前受金戻入の割合が大きく、1㎥あたりの汚水処理に係るコストを示す⑥汚水処理原価は、類似団体比較でも低くなっている。令和2年度には新型コロナウイルス感染症の影響への対策として下水道使用料の減免を実施したが、汚水処理費に対する使用料収入の割合である⑤経費回収率は、100%超の高い水準を維持することができている。以上から、単年度の収支を示す①経常収支比率は、黒字であることを示す100%を超え、安定した経営状況を維持している。発生した余剰金については、将来発生する施設更新投資等の財源として確保している。

老朽化の状況について

管渠の老朽化度合いを示す②管渠老朽化率は低い水準となっているが、近年増加傾向である。多くの下水道施設は急激な都市化に対応するため短期間に集中して整備が行われており、今後も標準的な耐用年数50年を超える施設が急増することとなるため、老朽化した施設の更新が課題となっている。平成30年度に、中長期的な施設の更新計画である「多摩市下水道施設長寿命化(ストックマネジメント)計画」を策定し、同計画に基づいた修繕・改築を実施していく。

全体総括

現在、非常に安定した経営状況を保っているものの、下水道施設の大量更新時期を目前に控えており、更新にあたっては、莫大な経費を要することとなる。一方、下水道使用料収入は、長期的には減少することが想定される。平成30年度に「多摩市下水道施設長寿命化(ストックマネジメント)計画」、令和2年度に「多摩市下水道事業経営戦略」を策定、令和4年度には複数業務を一括して複数年契約する下水道施設包括的維持管理業務委託の開始を予定しており、将来にわたり安定的に経営できるための基盤の構築を目指していく。

類似団体【Ac1】

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