経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率は、前年度と比べ維持管理費は減少しているが、打切り決算のため使用料収入も減少したことにより、前年度から約9ポイント減少している。④企業債残高対事業規模比率では、打切り決算のため使用料収入が減少したことにより、前年度と比較して比率減となっている。⑤経費回収率についても、打切り決算のため使用料収入が減少したことにより、前年度と比較して比率減となっている。⑥汚水処理原価については、有収水量・汚水に係る維持管理費ともに減少するも、有収水量減少比が大きく、結果として微増となっている。⑦施設利用率については、類似団体を上回っており、現在晴天時平均処理水量に対し終末処理場の現在処理能力に余力がある。本市の管渠施設は整備途上であるので、普及率が63.56%から上昇することが見込まれ、今後さらに向上する余地があるものと考えられる。⑧水洗化率については、全国平均と比べても上回っており、良好な数値で推移している。地方公営企業法適用による公営企業会計の導入により、より効率的な経営を図っていく。
老朽化の状況について
管渠改善率について、建設後50年を経過していない資産が大半であることから、類似団体平均と比較して低い水準である。
全体総括
本市の経営比較分析において、経営の健全性・効率性の値の前年度からの増減は、打切り決算による使用料収入と維持管理費の減少によるものが主な理由となっている。今後、整備後50年を経過する施設の増加が見込まれることに加え、人口減少等が生じた場合、下水道使用料収入にも影響が生じることが予想される。そのため、地方公営企業法適用による公営企業会計の導入により、より多角的な経営分析を行い、適正な使用料収入の確保や汚水処理費の削減等について対応を図っていく。