🗾45:宮崎県 >>> 🌆高千穂町
📅2023年度 📅2022年度 📅2021年度 📅2020年度 📅2019年度 📅2018年度 📅2017年度 📅2016年度 📅2015年度 📅2014年度 📅2013年度 📅2012年度 📅2011年度 📅2010年度
財政力指数の分析欄中山間地域に位置する本町においては年々過疎化が進み、令和2年度の高齢化率43.02%である。指数は横ばいであるが、税収も大幅な伸びは見込めず、類似団体を下回る状況にある。一方で、世界農業遺産、ユネスコエコパーク、積極的な農産物や観光地としての魅力のアピール、商工業・農林業など町独自、あるいは周辺自治体、県との協力で町を盛り上げようという活動を官民で盛んに行っているので、さらにこれらを前進させ、財源の確保に努めていきたい。 | |
経常収支比率の分析欄令和2年度は、経常一般財源を充当する扶助費が前年度比12,436千円の減、人件費が前年度比137,393千円の増、補助費等が前年度比28,320千円の増等、分子が前年度比240,435千円の増となった。また、分母は地方特例交付金が前年度比11,438千円の減、地方交付税が前年度比93,777千円の増等で総額が前年度比161,188千円の増となった。以上により、前年度比1.9ポイント高い93.7%となった。引き続き、人件費をはじめ経常経費の抑制に取り組んでいく。 | |
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄令和2年度は、人件費が、退職手当負担金517千円減少したものの、一般職給が13,182千円増額等で、全体では、221,219千円の増となった。物件費では、観光地誘導警備委託料7,742千円等の減により、総額では109,540千円減額。人口一人当たりの人件費・物件費等決算額が229,108円と前年度比12,983円増となった。年々ゆるやかに上昇しているため、今後とも定員管理の適正化に努め人件費縮減及び物件費の節減に取り組んでいく。 | |
ラスパイレス指数の分析欄給与体系の見直しについては継続的に実施しているが、令和2年度は昨年度から1.1ポイント減の98.1で類似団体より高い数値で推移している。今後も本町の定員適正化計画等に基づき、組織機構改革による課や係の統廃合及び事務事業等の見直しも含め一層の職員手当等の適正化にも取り組む。 | |
人口1,000人当たり職員数の分析欄令和2年度は、人口千人当たり12.13人と類似団体平均の12.02人を上回った。住民基本台帳人口をみると前年比225人の減となり、職員数については令和3年3月31日現在、退職者4名に対し、7名の採用で3名の増員。人口千人当たりの職員数は昨年度11.38人から0.75ポイント増となっている。今後も、住民サービスの質の低下を招かないことに留意しながら担当窓口の集約、効率的な人員配置を検討しつつ人件費の削減に努めていく。 | |
実質公債費比率の分析欄令和2年度は、分子は元利償還金の額が19,976千円の増、災害復旧費等に係る基準財政需要額が4,304千円の増。分母は普通交付税額が93,777千円の増、臨時財政対策債発行可能額が5,611千円の減、実質公債費比率(単年度)が、令和元年度の5.3%に対し令和2年度は5.9%と増となり、実質公債費比率(3ヶ年平均)は、5.5%と0.1ポイントの増となった。今後も自主財源の確保など考慮しながら、新規起債の抑制に努めていく。 | |
将来負担比率の分析欄将来負担比率は前年度からマイナスが続いているので数値なしである。内訳として分子である将来負担額のうち公営企業債繰入見込額が156,892千円の減、組合負担等見込額が41,553千円の減、退職手当負担見込額が53,757千円の減となった。分母は標準財政規模が199,192千円の増、算入公債費等の額が4,404千円の増となった。将来負担比額等は減少傾向であるが、引き続き注視する必要がある。 |
人件費の分析欄令和2年度は、退職手当負担金517千円が減額したものの、一般職給13,182千円の増等、総額221,219千円の増となった。また、経常経費のうち人件費は対前年度比213,809千円の増となり、経常経費のうち人件費の一般財源等は対前年度比137,393千円増の1,213,173千円で経常収支比率は2.1ポイント高い24.5%となった。今後も定員管理の適正化に努めていく。 | |
物件費の分析欄物件費全体では、総額で1,355,558千円の前年度比109,540千円の減となったが、物件費の経常経費一般財源等は対前年度比105,679千円の増となり、経常収支比率は1.7ポイント高い17.1%となった。事務経費については引き続き、省エネや省資源化の徹底に努め、委託費等については競争によるコスト削減に努めていく。 | |
扶助費の分析欄令和2年度については、扶助費に充当した経常経費一般財源等が、12,436千円減の全体で373,623千円となった。経常収支比率は、前年度比0.6ポイント減の7.5%となった。少子高齢化が進む本町においては扶助費が年々増加傾向にある。今後も扶助費の伸びが懸念されるが、手当の必要性や給付要件の見直しなどを行いながら引き続き縮減に努めていく。 | |
その他の分析欄令和2年度で類似団体平均を1.0ポイント下回っている。特別会計や公営企業会計に対する繰出金については、各会計での収支状況を見極めながら繰出額の精査を行っている。国民健康保険や介護保険事業については、予防事業に重点を置くことで保険給付額を抑えるなど、普通会計の負担を軽減すべく、なお一層の連携を図ることで歳出の縮減を図っていく。 | |
補助費等の分析欄補助費等については、特別定額給付金事業1,194,000千円の増等で、全体的には前年度比1,507,812千円増の3,112,632千円となった。補助費の経常収支比率は16.4%であり、前年度比と変わらなかった。今後も補助費の縮減に取り組む必要があるが、特に町内各種団体に対しては活動内容や収支内容を精査し、引き続き補助額の見直しに取り組んでいく。 | |
公債費の分析欄令和2年度地方債残高は対前年度比36,037千円の増となった。2年度は長期債定時償還金26,751千円の増、長期債利子償還金6,775千円の減、このうち公債費に充当した経常経費一般財源等は19,552千円の増となり、これにより、公債費の経常収支比率は15.6%となり、前年度比として0.1ポイント減となった。自主財源の確保や基金の有効活用等も考慮しながら、新規起債の抑制に努めていく。 | |
公債費以外の分析欄公債費以外の経常収支比率については、令和2年度は前年度76.1%に対して2.0ポイント増加し、78.1%となった。全体的に人件費、物件費、補助費等の数値が増となっている。今後も継続的な歳出削減を念頭に、最小の経費で最大の効果をあげる行財政運営に努め、類似団体平均値を下回るよう更に取り組んでいく。 |
・議会費は、昨年度と比較すると、住民一人あたり839円減少している。これは、昨年度議場音響設備改修9,355千円があり、それが影響しているためである。・総務費は、昨年度と比較すると、住民一人あたり127,320円増加している。これは、特別定額給付金事業1,194,000千円が影響している。・商工費は、昨年度と比較すると、住民一人あたり18,827円増加している。これは、時短要請、休業要請協力金125,220千円等の増が影響している。
・人件費は、昨年度と比較すると、住民一人当たり20,733円上昇している。これは、一般職給13,182千円、共済組合負担金3,252千円等の増が影響している。・補助費等は、昨年度と比較すると、住民一人当たり129,825円上昇している。これは、特別定額給付金事業1,194,000千円等の増が影響している。・普通建設事業費(うち新規整備)は、昨年度と比較すると、住民一人当たり37,376円上昇している。これは、情報通信ネットワーク環境施設整備工事56,100千円、高千穂町国土強靭化地域計画策定及び地域防災計画改訂業務委託料5,352千円等の増が影響している。
分析欄財政調整基金については、運用利子等積立1,756千円、剰余金積立110,000千円を行ったが、取崩額が173,705千円となり61,949千円の減となった。実質収支比率は、令和2年度の実質収支額が前年度比107,778千円の減となり2.36ポイント減の1.53%となった。実質単年度収支については、令和2年度単年度収支が前年度比178,891千円減の-107,776千円、令和2年度実質単年度収支は、195,646千円減の-279,900千円となった。 |
分析欄本町の令和2年度標準財政規模は4,906,279千円。一般会計をはじめ公営企業、特別会計とも平成19年度以降は黒字収支で推移しており、町全体として健全な財政運営を継続している。町立の国民健康保険病院事業会計については黒字の構成比率が年々減少傾向で、令和元年度は0.87%増となったが、2年度は0.69%減である。依然として人口減少や慢性的な医師不足の問題が断続的な課題である。また国民健康保険病院事業会計への繰出金については、令和元年度から令和2年度は250,000千円から300,000千円となっている。今後も中山間地域の医療を支える中核病院としての機能を維持・確保しながら、赤字に陥ることの無いよう、さらに経営健全化に取り組んでいく必要である。 |
分析欄元利償還金は令和2年度20,000千円増の785,000千円となった。令和元年度で償還終了のものもあったが、令和2年度にて新たに学校教育施設等整備事業債等の償還が始まったため増となっている。実質公債費比率(単年度)は前年度比0.6%増の5.9%である。当面は現在の水準で推移すると見込まれる。今後も過度に起債に頼り過ぎないよう、国や県の補助事業を有効活用するなどして財源の確保に努める。分析欄:減債基金特になし。 |
分析欄将来負担比率は前年度からマイナスが続いているので数値なしである。内訳として分子である将来負担額のうち公営企業債等繰入見込額が156,892千円の減、組合負担等見込額が41,553千円の減、退職手当負担見込額が53,757千円の減となった。充当可能財源等については、基準財政需要額算入見込額が28,466千円の減となり、将来負担額から充当可能財源等を差し引いた将来負担比率(分子)は-409,450千円となった。将来負担額等減少傾向であるが引き続き注視する必要がある。 |
基金全体(増減理由)平成26年度より財政調整基金、公共施設等整備基金、ふるさと応援基金より一般会計への繰入で毎年100,000千円から450,000千円の間で基金の取崩しが行われている。令和2年度は財政調整基金への剰余金積立が110,000千円、公共施設等整備基金は40,000千円の積立てが行われたが、財政調整基金等から、計209,000千円の取崩しを行っている。(今後の方針)財政調整基金、公共施設等整備基金の取崩しが7年続いている。引き続き取崩しを抑えるための経営健全化の取り組みが必要である。今後、県では国民スポーツ大会開催、町では鉄道公園化事業などのプロジェクトが控えているので、財政増に対応できるよう一定額の確保を考えている。 | |
財政調整基金(増減理由)令和2年度は利子等1,756千円、剰余金積立110,000千円行ったが、173,705千円の一般会計への取崩しを行い、残高は1,247,578千円と前年度比61,949千円の減となっている。財政健全の取り組み等も行っているが、予算不足の解消できない部分で基金の取崩しを行っている。(今後の方針)景気の先行きが不透明な状況が依然として続いており、上記基金全体でも述べているが、県、町とも大きなプロジェクトが控えているので、基金に頼り過ぎることなく、できるだけ取崩しを抑えるため、引き続き財政健全化に取り組んでいく必要がある。 | |
減債基金(増減理由)令和2年度は71,284千円と平成28年から、現在のところ増減なしである。(今後の方針)例年、公債費の償還リスクに注視しながら起債残高等のチェックをおこなっている。今後も同様に注視して基金の利用については慎重に検討していく。 | |
その他特定目的基金(基金の使途)・公共施設等整備基金…本町における公用または、公共の用に供する施設の整備に資するために設置。・ふるさと応援基金…ふるさと納税制度を活用し全国から寄せられた寄付金を原資とし、少子高齢化、観光振興、農林業振興、教育振興などの財源に充てることを目的に設置。・地域福祉基金…地域の福祉の向上に資するために、社会福祉法人、個人等の民間事業者が実施する高齢者保健福祉事業等を支援する経費に充てるために設置。・地域活性化対策基金…本町の歴史・伝統を生かし、主産業である農林業及び観光産業の振興を図り、活力と潤いのある町づくりに資することを目的として設置。・ふるさと振興基金…本町における歴史、伝統、産業等を生かし、個性的で魅力的な地域づくりを目的として設置。(増減理由)公共施設等整備基金については、令和2年度に利子等1,655千円、剰余金40,000千円を積立てた。ふるさと応援基金については令和2年度、約63,000千円のふるさと納税寄附金によって増額して、35,000千円を農林業や教育等の各分野へ活用するために取り崩しを行った。(今後の方針)令和2年度、123,126千円の積立、35,000千円の取崩しを行い、88,126千円の増であった。引き続き基金に頼り過ぎることなく、できるだけ取崩しを抑えるため経営健全化に取り組んでいく必要がある。 |
有形固定資産減価償却率の分析欄有形固定資産減価償却率は各平均と比較しても高い数値となっている。今ある公共施設の8割が耐用年数を迎えている状況であり、喫緊での対策も必要な状況も考えられる。特にインフラ資産の減価償却率が高い状況であり、住民の安全や生活に欠かせないものであることから計画的な維持管理が必要となる。公共施設等総合管理計画等の各種計画に基づいた更新・維持管理に努める。 | |
債務償還比率の分析欄債務償還比率は各平均と比べ低い数値となっている。5年間の比較でみても、減少傾向である。将来世代の負担を増やさないような財政運営に努めていく。 | |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析将来負担比率は算出不可となっており、顕在化している将来負担は少ないものと考えられるが、潜在化している将来負担である有形固定資産減価償却率は79.9%となっている。類似団体の平均と比較しても高い数値になっており、資産の老朽化が深刻な状況である。特にインフラ資産の減価償却率が高い状況であり、住民の安全や生活に欠かせないものであることから計画的な維持管理が必要となる。公共施設等総合管理計画等の各種計画に基づいた更新・維持管理に取り組んでいく。 |
|
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析将来負担比率はR1年度同様数値無しであり、実質公債費比率は類似団体内平均値を下回っている状況である。顕在化している将来負担は少ないものと考えられるが、今後、インフラ資産の整備・更新事業は必須であり、地方債の発行等により将来負担比率が高くなる可能性がある。基金の積立等で更新費用をストックしておくことが課題である。 |
「道路」は有形固定資産減価償却率が85%と類似団体の平均と比較して、老朽化が深刻である。住民の安全や生活に欠かせないものであることから公共施設等総合管理計画等の各種計画に基づいた更新・維持管理に取り組んでいく。また、資産を更新する為の費用も今後必要となるため、基金の積立を行うなど計画的に更新費用を確保していく必要があると思われる。「認定こども園・幼稚園・保育所」は平成30年度に保育園の新設工事を行ったことにより、有形固定資産減価償却率は大幅な減少となった。「橋りょう・トンネル」は有形固定資産減価償却率が78.2%と類似団体の平均と比較して、老朽化が深刻である。住民の安全や生活に欠かせないものであることから公共施設等総合管理計画等の各種計画に基づいた更新・維持管理に取り組んでいく。「学校施設」は有形固定資産減価償却率が50.4%と類似団体の平均と比較して低く、整備が進んでいる。計画的な資産の更新・維持管理を行う。「公営住宅」は平成30年度から本年度まで公営住宅の新設工事を行っており、有形固定資産減価償却率は減少している。「公民館」は老朽化が深刻である為、早急に更新の検討が必要な状況である。適正な運営ができるように努めていく必要がある。
「一般廃棄物処理施設」は類似団体の平均と比較して整備が進んでいるが、全国平均の有形固定資産減価償却率61.2%を上回っている為、改修工事等の検討を計画的に行う必要がある。「体育館・プール」は類似団体の平均と比較して老朽化が進んでおり、改修工事等の検討を行う必要がある。また一人当たり面積が類似団体の平均より高いことから施設の統廃合等を検討する必要がある。「保健センター・保健所」「福祉施設」「消防施設」は有形固定資産減価償却率は類似団体の平均と比較して整備が進んでいる。「庁舎」は類似団体の平均と比較して老朽化が進んでいる。改修工事等の検討を計画的に行う必要がある。今後、人口減少が進んでいく中、公共施設等総合管理計画の充実、精緻化、個別施設計画の策定を図りながら取り組んでいきたいと考えている。来たるべき更新時期に備えて、基金を積み立てるなど更新費用をストックできるかが課題となる。
| 「財政状況資料集」 | 「経営比較分析表」 | 「統一的な基準による財務書類に関する情報」 |
© 2019- 地方財政ダッシュボード | 🔗澁谷 英樹 (researchmap) | 🏫澁谷 英樹 (南山大学)