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臨時財政対策債が減少した反動で基準財政需要額が増加したものの、法人事業税等の増により、平成28年度の基準財政収入額が近年では高い水準となったことから、財政力指数が0.13ポイント上昇した。
経常的経費は、社会保障関係費(補助費等)の増(約11億円)はあったものの、公債費の利子償還金の減(約16億円)や人件費(教職員)の減(約2億円)等により、経費に充当した一般財源額は減少したが、実質的な交付税額(普通交付税+臨時財政対策債)の減(約28億)により、比率算定分母(経常一般財源総額+臨時財政対策債)の額が、それを上回って減少したため、前年度比で0.9ポイント上昇した。類似団体の中では最も低い比率となっているが、今後も社会保障関係費の伸びや、公共施設の老朽化対策、国体開催に伴う施設整備等による公債費の増加が見込まれることから、財政改革を不断の取組として着実に実行し、比率増加の抑制に努める。
行財政改革による総人件費抑制や執行段階での経費節減の徹底により、平成25年度まで減少傾向にあったが、平成26年度は、国の要請等を踏まえた職員給与の特例措置が終了し人件費が前年度を上回ることとなった。また、平成27年度についても、人事委員会勧告に基づく給与改正により人件費が前年度を上回ることとなった。平成28年度は、人件費は経常収支比率の分析にあるとおり減少したものの、みやざき成長産業育成・雇用創出プロジェクト推進事業等の増等により物件費(委託料)が増加したため、前年度を上回ることとなった。引き続き行財政改革に取り組み、人件費については伸びの抑制を、物件費等については経費の抑制に努めていく。
昇給昇格を厳格に行うなど、給与の適正な管理に取り組んできた結果、国及び都道府県平均を下回る水準となっている。また、特殊勤務手当の適正化や、普及指導手当の引き下げ、地域手当の異動保障廃止、旅費の適正化など、ラスパイレス指数に表れない諸手当等の見直し等も行ってきており、今後ともこれまで同様給与水準の適正な管理に努めていく。
これまで行財政改革の一環として適正な定員管理に取り組んだ結果、平成17年4月以降1,400人を上回る職員数の純減を行っている。引き続き、組織の簡素合理化や事務の効率化、民間委託等に取り組み、適正な定員管理に努めていく。
平成28年度は、元利償還金の減少等により、対前年度比で1.3ポイント改善しているが、類似団体平均値と比較するとやや高くなっている。これまでの県債発行額の抑制等の取組により、平成26年度から公債費の減少及び実質公債費比率の改善が図られているが、今後は、公共施設の老朽化対策や国体開催に伴う施設整備等による公債費の増加が見込まれることから、財政改革を不断の取組として着実に実行し、比率増加の抑制に努める。
投資的経費の重点化や県債発行額の抑制等のこれまでの取組により、地方債残高は着実に減少してきており、将来負担比率の改善が図られている。平成28年度決算から、公社等への特定短期貸付金(オーバーナイト)が将来負担額に算入されることとなり、本県においても将来負担額が増加(約11億円)したが、それを上回る地方債残高の減少(約174億円)があったため、対前年度比で3.5ポイントの改善となった。しかしながら、今後は、公共施設の老朽化対策や国体開催に伴う施設整備等による公債費の増加やそれに伴う地方債残高の増加が見込まれることから、財政改革を不断の取組として着実に実行し、比率増加の抑制に努める。
これまで行財政改革の一環として、適正な定員管理等に取り組んだ結果、平成17年度以降1,400人を上回る職員数の純減を行っており、類似団体と比較すると低い水準となっている。平成28年度については、児童数減等に伴う教職員数減等により歳出決算額が減少し、当該経費に充当される経常一般財源が減少したが、実質的な交付税額(普通交付税+臨時財政対策債)の減により、比率算定分母の額が、それを上回って減少したため、経常収支比率は0.3ポイント上昇した。なお、臨時財政対策債を経常一財から除いた経常収支比率は、0.4ポイント改善(39.5→39.1)している。今後も引き続き、行財政改革の取り組み、人件費の伸びの抑制に努めていく。
行財政改革の一環として経費の節減に取り組んでおり、ここ数年は同水準で推移している。平成28年度は、類似団体の平均値をやや下回っている。引き続き、厳しい財政状況を踏まえ、経費の節約に努めていく。
近年同水準で推移しており、類似団体の中でも平均値となっている。平成28年度については、障がい児施設給付費等の増等による歳出決算額の増により、当該経費に充当される経常一財が増加したため、経常収支比率は0.1ポイント上昇した。なお、臨時財政対策債を経常一財から除いた経常収支比率は、対前年度と同じ値(2.1)となっている。
《その他:維持補修費・貸付金》その他は、類似団体の中でも低い水準で推移している。このうち、維持補修費については、平成28年度は、県営住宅管理事業(繰越事業)や漁業取締船検査費用(5年に1度)の増等により増加したことから、経常収支比率は01.ポイント上昇した。今後も、公共施設の老朽化対策による経費の増加が見込まれるが、公共施設等総合管理計画に基づく長寿命化対策等により、財政負担の軽減や平準化を図っていく。
社会保障関係費の増により、補助費等の経常収支比率は平成25年度以降年々増加しており、平成28年度は、施設型給付費や介護保険財政支援事業等の増により0.6ポイント上昇した。社会保障関係費については、今後も増加が見込まれることから、経費の伸びの抑制に繋がる施策を検討していく。
県債の新規発行額の抑制(臨財債除く)等の取組により、毎年度着実に改善が図られ、昨年度からは類似団体の平均値を下回るようになった。平成28年度の経常収支比率は0.2ポイントの改善となっている。(経常一財から臨財債を除いた経常収支比率は、0.7ポイント改善(29.1→28.4)となっている。)しかしながら、今後は、公共施設の老朽化対策や、国体関連施設の整備等に伴う県債発行の増加が見込まれることから、引き続き、財政改革の取組を不断の取組として着実に実行し、将来にわたって持続的に健全性が確保される財政構造への転換を進めていく。
社会保障関係費(補助費等、扶助費)の増等により、経常収支比率は1.1ポイント上昇したが、類似団体の平均値と比較して低い水準となっている。なお、経常一財から臨財債を除いた経常収支比率は、0.4ポイント改善(71.7→71.3)している。今後も引き続き財政改革の取組を進め、経費の伸びの抑制等に努めていく。
実質公債費比率は類似団体と比較して高いものの、将来負担比率は低くなっている。これは、投資的経費の重点化や県債発行額の抑制に努めていることにより、臨時財政対策債を除く実質的な地方債残高が毎年度着実に減少していることが要因となっており、将来負担比率は今後も低下が見込まれる。また、将来負担比率が今後低下傾向にあるため、実質公債費比率についても、引き続き低下が見込まれる。
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