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平成30年度は、地域経済・雇用対策費の減等により基準財政需要額が減少し、法人事業税収の増等により基準財政収入額が増加したため、財政力指数は前年度と比較して0.01ポイント上昇した。
平成30年度は、これまでの行財政改革による総人件費抑制や経費節減の徹底等の取組の継続により、人口一人当たりの人件費・物件費等の決算額は前年度と同程度となった。類似団体の平均値を大きく下回っているが、引き続き適正な人員管理等により人件費の伸びの抑制に努めていく。
昇給昇格を厳格に行うなど、これまで適正な給与管理に取り組んだ結果、引き続き国及び都道府県平均を下回る水準となっている。また、特殊勤務手当の適正化や、普及指導手当の引下げ、地域手当の異動保障廃止、旅費の適正化など、ラスパイレス指数に表れない諸手当等の見直し等も行ってきており、今後ともこれまで同様給与水準の適正な管理に努めていく。
これまで行財政改革の一環として適正な定員管理に取り組んだ結果、平成17年4月以降1,400人を上回る職員数の純減を行っている。今後とも、組織の簡素合理化や事務の効率化、民間委託等に取り組むとともに、スクラップ・アンド・ビルドを基本とし、新たな行政需要に応えていくための必要な人材の確保を図るなど、引き続き、適正な定員管理に努めていく。
平成30年度は、元利償還金の減少等により、前年度と比較して1.0ポイント改善した。これまでの県債発行額の抑制等の取組により平成26年度から公債費の減少及び実質公債費比率の改善が図られているが、今後は、防災・減災対策や公共施設の老朽化対策、国民スポーツ大会開催に伴う施設整備等による公債費の増加が見込まれることから、財政健全化に向けた取組を着実に実行していく。
平成30年度は、これまでの投資的経費の重点化や県債発行額の抑制等の取組により、地方債残高が前年度と比較して約20億円減少したものの、普通交付税の減等により標準財政規模が減少したため、将来負担比率は前年度と同程度となった。類似団体の平均値を大きく下回っているが、今後は、防災・減災対策や公共施設の老朽化対策、国民スポーツ大会開催に伴う施設整備等による地方債残高の増加が見込まれることから、財政健全化に向けた取組を着実に実行していく。
これまで行財政改革の一環として、適正な定員管理等に取り組んだ結果、平成17年度以降1,400人を上回る職員数の純減を行っており、類似団体と比較すると低い水準となっている。今後も引き続き、適正な定員管理等による人件費の伸びの抑制に努めていく。
近年は、同水準で推移しており、平成30年度は、児童入所施設等措置費等が増加したものの、生活保護扶助費等が減少したことにより、扶助費総額は同程度となったため、経常収支比率は前年度と同値となった。
【その他:貸付金、繰出金、維持補修費】平成30年度は、育英資金貸付金の減等により貸付金が減となったものの、国民健康保険制度の改正等に伴い繰出金が増となったこと等により、経常収支比率は前年度と比較して2.2ポイント上昇した。なお、維持補修費については、前年度からの大きな増減はないが、今後、公共施設の老朽化対策による経費の増加が見込まれるため、公共施設等総合管理計画に基づく長寿命化対策等により、財政負担の軽減や平準化を図っていく。
平成30年度から国民健康保険制度の財政運営主体が県となったことにより、市町村への補助費等の一部を県が設置する特別会計へ繰り出すこととなったため、平成30年度は前年度と比較して2.4ポイント減少した。社会保障関係費については、今後も増加が見込まれることから、引き続き財政健全化に向けた取組を着実に実行していく。
平成30年度は、人件費や貸付金等の減に伴い、経常収支比率は前年度を0.1ポイント下回った。しかしながら、社会保障関係費(扶助費、補助費等)については、今後も増加が見込まれることから、引き続き財政健全化に向けた取組を着実に実行していく。
(増減理由)・「観光みやざき未来創造基金」の新設や公共施設の老朽化対策等への備えとして「県有施設維持整備基金」の積増しを行ったことにより、基金全体としては約47億円の増となった。(今後の方針)・「財政調整基金」及び「減債基金」の2基金残高については、一定の規模を維持する必要があるとともに、県有施設維持整備基金については、今後も計画的な積立、取崩を行っていく。
(増減理由)・前年度と同規模の積立額を維持している。(今後の方針)・減債基金を合わせた2基金残高については、当初予算編成時おける財源不足や災害時等の緊急的な支出への備えとして、一定の規模を維持していく必要がある。
(増減理由)・前年度と同規模の積立額を維持している。(今後の方針)・財政調整基金を合わせた2基金残高については、当初予算編成時おける財源不足や災害時等の緊急的な支出への備えとして、一定の規模を維持していく必要がある。
(基金の使途)・観光みやざき未来創造基金:世界から選ばれる「観光みやざき」の実現を図るための措置等・県有施設維持整備基金:県有施設の維持整備・みやざき芸術文化振興基金:本県の文化振興を図るための措置等(増減理由)・観光みやざき未来創造基金:平成30年度当初予算において、総額20億円の基金を新たに設置。・県有施設維持整備基金:公共施設の老朽化対策等に多額の財政負担が見込まれることから、約12億5千万円を積立て。・みやざき芸術文化振興基金:県立芸術劇場大規模改修事業等に要する財源として約4億3千万円を取崩し。(今後の方針)・観光みやざき未来創造基金:誘客対策等の財源として、今後も計画的な取崩を行っていく。・県有施設維持整備基金:公共施設の老朽化対策等の財源として、今後も計画的な積立、取崩を行っていく。・みやざき芸術文化振興基金:文化振興事業の財源として、今後も計画的な取崩を行っていく。
有形固定資産減価償却率は、類似団体平均値をやや上回っている。新たに取得した資産額よりもインフラ資産等における減価償却費の方が大きいために、有形固定資産減価償却率が増加している。今後とも、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設について計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。
債務償還比率は、類似団体平均値を大きく下回っている。しかしながら、今後は、防災・減災対策や公共施設の老朽化対策、国民スポーツ大会開催に伴う施設整備等による地方債残高の増加が見込まれることから、財政健全化に向けた取組を着実に実行し、債務償還比率の伸びの抑制に努める。
将来負担比率は、類似団体平均値を大きく下回っている一方、有形固定資産減価償却率はやや上回っている。今後は、防災・減災対策や公共施設の老朽化対策、国民スポーツ大会開催に伴う施設整備等による地方債残高の増加が見込まれることから、将来負担比率が増加することが見込まれる。このため、財政健全化に向けた取組を着実に実行するとともに、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設について計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど公共施設等の適正管理に努めることにより、将来負担比率の増加の抑制を図る。
実質公債比率は、類似団体平均値をやや上回っているものの、将来負担比率は大きく下回っている。両比率については、県債の発行額(臨時財政対策債を除く)の抑制等の取組により、近年改善傾向にあるものの、今後は、防災・減災対策や公共施設の老朽化対策、国民スポーツ大会開催に伴う施設整備等による地方債残高の増加が見込まれることから、財政健全化に向けた取組を着実に実行することにより、両比率の増加の抑制に努める。