収益等の状況について
①表のとおり、この5年間はすべて単年度で赤字である。収益率の高い宿泊部門においての売上の増加が最重要課題である。②表について、一般会計からの繰入金等への依存度が高いことが読みとれるが、繰入金の大部分は地方債償還金であり、償還が終了する令和3年度からは数値の改善が見込まれる。④表のとおり、稼働率は減少傾向にあるが、本施設の利用の特徴としてビジネス(1人)利用が多く、いかに1部屋当たりの利用人数を増やしていくかも課題である。⑤表のとおり、比率は減少傾向にあるが、数値としてはまだ高いので、作業の効率化等による人件費の抑制策についての検討が必要である。これらのことを踏まえ、シニアやファミリー層の獲得、また団体旅行の獲得に必要な営業活動の強化や、適正な勤務形態の確立等が必要である。
資産等の状況について
⑫表において、経年では減少傾向にあるが、依然として平均を上回る数値であり、料金収入の拡大策を実施する必要がある。平成14年度に建設された当施設の起債償還は令和3年度に完了するものの、築17年が経過しており老朽化が目立つことから、今後も温泉施設及び施設の修繕について、施設管理者と協議しなから、修繕計画を立て実施する。
利用の状況について
⑬表のとおり、町への宿泊需要が増加に転じているが、当施設の需要は減少傾向のままである。町への宿泊需要の増加原因を分析するのは難しいが、キャンプブームによるキャンプ場の利用増、また、泊まれる道の駅そよ風パークのシニア層の獲得状況等をふまえると、「自然」や「シニア」といったキーワードがあげられる。これらをうまく当施設にあてはめて、宿泊需要を刺激したい。
全体総括
本町の観光施設の中核であり、観光振興を牽引する施設として期待されており、九州中央自動車道山都中島西ICの開通や、通潤橋の災害復旧工事も進み放水再開を控えるなか、インバウンド等の受け入れを整え、魅力ある・選ばれる宿泊施設を目指す。また、リピーターの確保や、シニア層・ファミリー層などのニーズに沿ったメニュー作り、広報活動を行い、集客増加、売り上げ増大に取り組んでいきたいと考えている。