収益等の状況について
近年は減価償却前で赤字計上を続けており(売上高GOP比率参照)、一刻も早い経営改善が求められる。平成29年度から指定管理者による運営が始まり、施設改修による新事業や新たな集客プランを打ち出したことにより定員稼働率が向上した。経営状態が良くなったとは言えないが、民間活力による新事業の実施や新たな集客プランにより今後は、更なる定員稼働率の向上による売上増等により経常収支比率等の改善が期待される。
資産等の状況について
類似施設と比較して、本施設は老朽化が進んでいるいる。およそ20年前のリニューアルにより借り入れた企業債が少しづつ償還されてきているが、依然として必要な原資を捻出できず、累積欠損金も膨れ上がる一方であるため、早急に改善する必要がある。依然として企業債残高対料金収入率が高い状態であるが、企業債の償還を進める一方で、民間活力により経営改善されることを期待している。
利用の状況について
平成30年度は客室の一部を改修し、熱気浴施設を整備したため、客室数の減により定員稼働率が増となった。指定管理者の経営努力による様々なイベントの実施や改修による新事業の開始は売上高GОP比率の改善につながった。しかし、本改修による客室や施設利用の制限により収益が減ったこともあり、依然として経常収支比率が低迷している。指定管理者による管理2年目となり、新事業等の実施成果が今後現れてくるため、更なる宿泊者及び施設利用者数の獲得のため、自治体も様々な点でサポートする必要がある。
全体総括
平成29年度までは事業継続による多額の損失を計上し、赤字決算が続いていたため、経営状態の抜本的な改善が必要であった。平成29年度の指定管理者による運営開始から2年が経過した。民間活力ならではの新事業や新たな試みが今後も打ち出され、その成果が期待される。より良い経営となるよう継続して自治体によるサポートが必要である。