経営の健全性・効率性について
【単年度の収支】収益的収支比率は100%を超えてはいるものの、更新投資等に充てる財源が充分とは言えない為、更なる費用削減が必要である。【債務残高】企業債残高対事業規模比率は、平均値を下回っているが、老朽化する施設の更新時期が重なってくることにより、今後は上昇に転じることも予想される。【料金水準の適切性】経費回収率は、100%を超えているものの、更新投資等に充てる財源確保のためにも、更なる費用削減が必要である。【費用の効率性】汚水処理原価については、全国平均値を下回っているが、更なる維持管理費の削減に努める。【施設の効率性】施設利用率は、徐々に下がって来ているので必要に応じて施設の統廃合を行い、適切な施設規模を維持していく必要がある。【使用料対象の捕捉】水洗化率は過去5年間、類似団体平均値を大きく上回っている。
老朽化の状況について
最も古い施設では昭和60年12月の供用開始以来30年以上が経過し、施設の老朽化が進行しているので、長寿命化計画と施設状況を精査し、計画的に施設更新を行う必要がある。
全体総括
本市の農業集落排水事業は、使用料収入の大幅な伸びが期待できない状況にある一方で、施設建設から相当の年月が経過しており、施設の老朽化が進行している。そのような中、施設の長寿命化、予防保全、維持管理、施設更新を強化する必要があり、引き続き厳しい状況下にある。以上のようなことから、旧町及び事業種別を超えた処理区の統廃合を視野に入れた事業推進を行い、経営の効率化を図っていくことが必要である。