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2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2018年度)
財政力
財政力指数の分析欄
3カ年平均については、平成29年度の数値と比較して0.91と低下しているとともに、平成30年度単年度の財政力指数も0.902と平成29年度単年度の財政力指数0.915から低下している。他市との比較については、昨年度と同様に、類似団体の平均や全国平均については上回っているものの、愛知県平均を下回っている状況が続いている。今後は、臨時財政対策債や近年の合併特例債の活用による償還金の増など公債費の増加や少子高齢化社会の進行による扶助費の増加等が見込まれるため、引き続き、企業誘致や市中心部のまちづくりにおける宅地開発等の推進により税収確保策に努めることにより財政基盤の強化を図っていく。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
分子である経常経費充当一般財源は、臨時財政対策債や合併特例債の償還額増に伴う公債費の増加や稲沢西土地区画整理事業への繰出金増等に伴う繰出金の増加等により、前年度から増額となったものの、分母である経常一般財源が地方交付税や法人市民税、固定資産税等の増額により、1.3ポイント改善している。類似団体の平均、全国平均、愛知県平均全てにおいて下回っているものの、引き続き、事務事業の見直しや公共施設の再編等を推進することにより、行財政改革への取組を通じて経常的経費の削減に努めていく。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費については、退職手当の減等に伴い減額となったものの、物件費については、祖父江・平和支所の解体工事費等に伴い増額しており、人口1人当たりの人件費・物件費等決算額は、前年度より4,103円増加している。類似団体の平均、全国平均、愛知県平均全てにおいて下回っているものの、引き続き、人件費や物件費の抑制に努めていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
短大卒の経験年数25年~30年未満の職員において役職ポストの割合が増加したこと等により、前年度から0.2ポイントの増加となった。今後も、引き続き給与の適正化に努めていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
職員数については、前年度の868人(平成29.4.1現在)から869人(平成30.4.1現在)と1人増となっているが、平成25年度~平成29年度を計画期間とした稲沢市定員適正化計画において目標とした平成30年4月1日現在の市全体の職員数は達成している。類似団体の平均、全国平均、愛知県平均全てにおいて下回っているものの、平成30年5月に新たに策定した稲沢市定員適正化計画(計画期間:平成30年度~令和4年度)に基づき、引き続き、職員数の定員適正化に努めていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
合併特例債や臨時財政対策債の償還金の増、公営企業に要する地方債の償還財源に充てたと認められる繰入金が病院事業で増加したため、前年度から0.1ポイントの増加となった。類似団体の平均、全国平均、愛知県平均全てにおいて下回っているものの、引き続き、世代間負担や将来の負担のバランスを鑑みて適切な地方債の活用に努めていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
地方債現在高は増加したものの、公営企業債等繰入見込額や退職手当負担見込額の減額及び、都市基盤整備基金の積立て等により将来負担額から控除される充当可能基金額が増額となったこと等により前年度から7.4ポイントの減となった。全国平均、愛知県平均全てにおいては下回っているものの、類似団体平均を上回っている状況のため、今後についても地方債を活用する際は、基準財政需要額に算入される有利な起債を活用する等、将来負担比率の抑制に努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)
人件費
人件費の分析欄
退職手当や一般職給料の減等により、前年度から1.1ポイントの減となっている。類似団体内平均、全国平均、愛知県平均全てにおいて下回っているものの、引き続き、適正な人員配置を進めていくことにより人件費の抑制に努めていく。
物件費
物件費の分析欄
地図情報システム維持管理委託料の減等により前年度から0.5ポイントの減となっている。類似団体内平均、全国平均、愛知県平均全てにおいて上回っている状況が続いており、引き続き、事務事業の見直し等の行財政改革の取り組みを通じて、物件費の削減に努めていく。
扶助費
扶助費の分析欄
生活保護扶助費、児童手当、児童扶養手当の減等により、0.5ポイントの減となっている。愛知県平均は下回っているものの、類似団体平均、全国平均は上回っている状況であり、今後も少子高齢化社会の進行により扶助費の増加が見込まれる。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率については、類似団体平均は下回っているものの、全国平均については同等、愛知県平均は2.5ポイント上回っている状況である。今後も、高齢化による対象者数の増により、介護保険特別会計や後期高齢者医療特別会計への繰出金の増額が見込まれるため、特別会計の経営改善を徹底するなど適正化に努めていく。
補助費等
補助費等の分析欄
社会福祉協議会補助金、土地改良区運営費補助金の減等により前年度から0.2ポイントの減となっている。類似団体平均・全国平均・愛知県平均の全てにおいて下回っているが、引き続き、補助金の見直し等の実施により経常経費の削減に努めていく。
公債費
公債費の分析欄
臨時財政対策債や合併特例債の償還額の増に伴い、公債費は前年度から0.2ポイントの増となっている。類似団体平均、全国平均は下回っているが、愛知県平均を上回っている状況であるとともに、近年、合併特例債を活用した事業を集中的に実施している影響等で、今後も元利償還金の増加が見込まれるため、適切な地方債の発行管理に努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の経常収支比率については、維持補修費が前年度から1.0ポイントの増となった一方、人件費が1.1ポイントの減、物件費及び扶助費がそれぞれ0.5ポイントの減となっている。全国平均・愛知県平均は下回っているものの、今後は少子高齢化社会の進行による扶助費や繰出金の増加が見込まれるため、引き続き、事務事業の見直しや行財政改革等の実施により経常的経費の削減に努めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
目的別歳出の分析欄
土木費については、長期的、計画的なまちの基盤づくりに備えるため都市基盤整備基金積立金の増、稲沢西土地区画整理事業特別会計繰出金の増等により前年度の42,551円から55,927円に増(前年度比131.4%)、消防費については、常備消防車両の更新や消防通信指令施設運営協議会負担金の増、第4分団詰所整備工事の皆増等により前年度の12,350円から14,924円に増(前年度比120.8%)、衛生費については、病院事業会計への5億円の貸付金、病院事業負担金の増、水道事業出資金の皆増等により前年度の28,212円から33,704円に増(前年度比119.5%))、商工費については、(仮称)美濃路稲葉宿本陣跡ひろば整備事業に係る用地取得費の皆増等により前年度の6,258円から7,017円(前年度比112.1%)、総務費については、旧祖父江及び平和支所の解体工事費の皆増等により前年度の33,563円から37,307円に増(前年度比111.2%)となっている一方、農林水産業費では、湛水防除事業負担金の減、農業集落排水事業特別会計繰出金の皆減等により前年度の6,340円から5,663円に減(前年度比89.3%)となっている。今後は、少子高齢化社会の進行による民生費の増加や、近年の合併特例債を活用した事業の実施に伴う償還金及び臨時財政対策債の償還金の増による公債費の増加が見込まれる。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
性質別歳出の分析欄
普通建設事業については、中学校空調設備(エアコン)整備事業や(仮称)美濃路稲葉宿本陣跡ひろば整備事業、祖父江ふれあいの郷整備事業の皆増等により、前年度の29,377円から41,917円に大幅増(前年度比142.7%)となっている。義務的経費ついては、公債費において臨時財政対策債や合併特例債の償還金の増により、29,277円から30,317円に増(前年度比103.6%)となっている。その他の経費については、積立金においてJR稲沢駅前の市有地B街区の一部を売却した利益相当分を都市基盤整備基金に積立てたこと等により、7,782円から15,891円に大幅増(前年度比204.2%)となっているとともに、貸付金について、病院事業会計へ5億円を貸付けたこと等により前年度の2,027円から5,528円に大幅増(前年度比272.7%)となっている。今後は、近年の合併特例債を活用した事業の実施に伴う償還金及び臨時財政対策債の償還金の増による公債費の増や、少子高齢社会の進行に伴う扶助費及び後期高齢者医療特別会計や介護保険特別会計などへの繰出金の増加が見込まれるため、引き続き、事務事業の見直しや行財政改革等の実施を図り、住民一人あたりのコストを削減していく必要がある。
実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)
分析欄実質収支比率については、市税や地方交付税、地方消費税交付金等の増により歳入歳出差引額が増となったため、前年度から1.4ポイントの増加となっている。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)
分析欄全ての会計において、赤字額(資金不足額)はなく、健全な財政状況であるといえる。一般会計については、実質収支額が平成29年度よりも増加したことに伴い、前年度から1.45ポイントの増加となっている。水道事業については、石橋浄水場耐震化・更新事業等の建設改良費の増に伴う流動資産の減等により、前年度から1.09ポイントの減少となっている。病院事業については、一般会計からの5億円の長期借り入れや医業収益の増等に伴う流動資産の増等により、前年度から1.18ポイントの増加となっている。
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実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄元利償還金において、臨時財政対策債や合併特例事業債の償還額が増加したことに伴い増額となっているとともに、公営企業債の元利償還金に対する繰入金が病院事業において、新病院用地取得に係る元金償還に伴う出資金の増、平成28年度に購入したMRI等の医療器械整備事業に係る元金償還の開始に伴う負担金の増等により増額となっている。
分析欄:減債基金満期一括償還地方債の借入を行っていない。
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将来負担比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄将来負担額(A)については、臨時財政対策債や合併特例事業債等の借入れにより地方債現在高が増額した一方、公営企業等繰入見込額が下水道事業会計や病院事業会計で減額、退職手当負担見込額についても勤続年数の長い職員の減等により減額となったこと等のため、全体で前年度から減額となっている。充当可能財源等(B)については、充当可能基金において、JR稲沢駅前の市有地B街区の一部を売却した利益相当分を都市基盤整備基金に積立てたこと等により増額となったこと等により、全体で前年度から増額となっている。
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基金残高に係る経年分析(2018年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)主な増加理由については、都市基盤整備基金において長期的、計画的なまちの基盤づくりに備えるため、JR稲沢駅前の市有地B街区の売却収入相当額の積立を行ったこと等により2,157,416千円の増、美術品等購入基金においては荻須記念美術館に展示する画家荻須高徳の作品収集に備え10,825千円の積立てを行ったこと等による。主な減少理由については、稲沢市民病院施設等整備基金において市民病院の高度医療機器等の企業債償還に係る負担金の財源として530,000千円の取崩し、職員退職手当基金において退職手当の一部財源として229,300千円の取崩し、公共下水道事業基金において下水道事業への出資金の財源として100,000千円の取り崩しを行ったこと等による。(今後の方針)行政改革や経費節減等により捻出した額のほか、予算を上回った税収やその他収入を積立てることで将来に備える。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)定期預金による運用益を積み立てたため、微増となっている。(今後の方針)積立てについては、定期預金による運用益を積み立てる。取り崩しについては、普通交付税の合併算定替による特例措置の縮減・終了に伴い不足する財源として使用する予定。
減債基金
減債基金
(増減理由)定期預金による運用益を積み立てたため、微増となった。(今後の方針)積立てについては、定期預金による運用益を積み立てる。取り崩しについては、合併特例債の活用により増加した市債の償還として使用する予定。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)主な基金・都市基盤整備基金・・・幹線道路、水路、都市拠点整備事業の財源・公共施設整備基金・・・公共施設の整備及び大規模な改修事業の財源・職員退職手当基金・・・職員の退職手当の財源・福祉基金・・・・・・・福祉事業の財源・公共下水道事業基金・・公共下水道事業の財源(増減理由)都市基盤整備基金において長期的、計画的なまちの基盤づくりに備えるため、JR稲沢駅前の市有地B街区の売却収入相当額の積立を行ったこと等により2,157,416千円の増となった一方、稲沢市民病院施設等整備基金において市民病院の高度医療機器等の企業債償還に係る負担金の財源として530,000千円の取崩し、職員退職手当基金において退職手当の一部財源として229,300千円の取崩し、公共下水道事業基金において下水道事業への出資金の財源として100,000千円の取り崩しを行っている。(今後の方針)行政改革や経費節減等により捻出した額のほか、予算を上回った税収やその他収入を積立てることで将来に備える。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本市の有形固定資産減価償却率は、全国平均・愛知県平均と比較すると高い水準にあり、施設の老朽化が進んでいる。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、施設の維持管理を適切に進めていくこととしている。また、平成30年度に教育施設における個別施設計画の作成をしたが、その他の施設においても令和2年度に個別施設計画を作成する予定である。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率については、全国平均・愛知県平均ともに下回っている。今後も、地方債の発行抑制や、業務支出の大半を占めている人件費や物件費の経費削減に努めていく。債務償還比率については、1,000%を上限の目安ととらえており、引き続き1,000%を上回ることのないよう取り組んでいく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
類似団体と比較すると、将来負担比率は低い水準にあり、固定資産減価償却率は高い水準にある。将来負担比率については、企業会計に係る元利償還金に対する繰入見込額が減少したことや基金残高が増加したことの影響を受け、減少している。固定資産減価償却率については、上昇傾向にあるが、主な要因としては、庁舎・道路・橋りょうについて昭和40年~50年代に建設・整備されたものが数多くあるため、有形固定資産償却率が70%程度となっていることなどが挙げられる。今後は、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画、令和2年度に策定する個別施設計画に則り、固定資産の更新を行っていくこととなり、発生する多額の費用に対して地方債を充当せざるを得ないため、将来負担比率に影響を及ぼしかねない。引き続き適切な地方債の発行管理に努めることで財政運営を堅持していく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率、実質公債費比率ともに、類似団体と比較して低い水準にある。将来負担比率については、企業会計に係る元利償還金に対する繰入見込額が減少したことや基金残高が増加したことの影響を受け、減少している。実質公債費比率については、近年は4%以下を保持しているが、地方債の償還が今後ピークを迎えるため、実質公債費比率が上昇していくことが想定されるため、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して5ポイント以上有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、道路(13.7)、橋りょう(7.6)、一般廃棄物処理施設(10.3)、体育館・プール(7.6)、庁舎(21.5)であり、低くなっている施設は公営住宅(12.8)、図書館(16.9)、消防施設(14.4)、福祉施設(13.2)である。庁舎については、昭和40年代に建設されて以降、大規模な改修を行っていないため、有形固定資産減価償却率が特に高い水準となっている。道路・橋りょうについても昭和40~50年代に建設・整備されたものが数多くあるため有形固定資産減価償却率が高い水準となっている。消防施設については、本署が平成14年度に改築され比較的新しいことに加え、市内に3つある消防分署についても耐震化改修工事を行うなど、順次改修を進めていることなどから類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が低い水準となっている。また、福祉施設についても、平成14年度に建設された比較的新しい施設があることから、類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が低い水準となっている。今後は、平成28年度に策定した公共施設管理計画、令和2年度に策定する個別施設計画を中心に、財政的制約を踏まえた大規模改修等による長寿命化や施設の統合・廃止による集約化や複合化への検討などに取り組み、施設の適切な維持管理を図っていく。
施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して5ポイント以上有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、道路(13.7)、橋りょう(7.6)、一般廃棄物処理施設(10.3)、体育館・プール(7.6)、庁舎(21.5)であり、低くなっている施設は公営住宅(12.8)、図書館(16.9)、消防施設(14.4)、福祉施設(13.2)である。庁舎については、昭和40年代に建設されて以降、大規模な改修を行っていないため、有形固定資産減価償却率が特に高い水準となっている。道路・橋りょうについても昭和40~50年代に建設・整備されたものが数多くあるため有形固定資産減価償却率が高い水準となっている。消防施設については、本署が平成14年度に改築され比較的新しいことに加え、市内に3つある消防分署についても耐震化改修工事を行うなど、順次改修を進めていることなどから類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が低い水準となっている。また、福祉施設についても、平成14年度に建設された比較的新しい施設があることから、類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が低い水準となっている。今後は、平成28年度に策定した公共施設管理計画、令和2年度に策定する個別施設計画を中心に、財政的制約を踏まえた大規模改修等による長寿命化や施設の統合・廃止による集約化や複合化への検討などに取り組み、施設の適切な維持管理を図っていく。
財務書類に関する情報①(2018年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から502百万円の減少(▲0.3%)となった。しかし、資産総額のうち有形固定資産の割合が86.6%となっており、これらの資産は維持管理・更新等の支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の適正管理に努める。また、一般会計等における負債総額については、294百万円の増加(+0.6%)となった。金額の変動が最も大きいものは地方債であり、美濃路稲葉宿本陣跡ひろば整備事業や中学校空調設備整備事業の実施により、地方債発行額が地方債償還額を上回り、地方債で429百万円増加した。水道事業会計、下水道事業会計等を加えた全体会計では、上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等と比較すると、資産総額は84,298百万円多くなっている。一方、負債総額についても、病院事業における医療機器の整備や、水道事業における管路耐震化事業、下水道事業における下水道管渠耐震対策事業や汚水支線管渠耐震事業等に地方債を充当していること等から、50,009百万円多くなっている。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は38,944百万円となり、前年度から411百万円の増加(+1.1%)であった。ただし、業務費用の方が移転費用よりも多く、最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費等を含む物件費等(14,985百万円)であり、純行政コストの39.3%を占めている。公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の削減に努める。また、移転費用の中で最も金額が大きい社会保障給付は7,634百万円となり、前年度から68百万円の増加(+0.9%)となった。今後も高齢化の進展などにより、このような傾向が続くことが見込まれるため、介護予防の推進等により、経費の抑制に努める。全体会計では、一般会計等に比べ、上下水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が8,832百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が17,972百万円多くなり、純行政コストは21,137百万円多くなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(38,417百万円)が純行政コスト(38,107百万円)を上回ったことから、本年度差額は309百万円となったものの、純資産残高は△796百万円の減少となった。主な要因としては、一般会計から集落排水事業会計へ移管した固定資産が無償所管替等に計上されたため、固定資産等の変動に数値が計上されたためであるが、引き続き税収等や国県等補助金の財源確保に努めることで純資産残高を確保していく。全体会計においては、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比較して税収等が8,461百万円多くなっているが、純資産残高は286百万円の減少となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は3,920百万円であったが、投資活動収支については、美濃路稲葉宿本陣跡ひろばの整備や中学校空調設備の整備等を行ったことから、△3,950千円となった。財務活動収支については、地方債発行収入が地方債償還額を上回ったことから、512百万円となった。投資活動収支がマイナスとなっており、前年度よりも収支額は1,553百万円減少しているが、業務活動収支や投資活動収支の増加分の方が大きいため、本年度末資金残高は前年度から482百万円増加し、2,777百万円となった。全体会計では、国民健康保険特別会計や介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、上下水道料金の使用料及び手数料があること等から、業務活動収支は一般会計等と比較すると、938百万円多い4,858百万円となっている。投資活動収支では、水道事業の管路耐震化事業や公共下水道事業の下水道管渠耐震対策事業や汚水支線管渠耐震事業を実施したこと等により、△5,100百万円となっている。財務活動収支では、地方債の償還額が地方債の発行収入を上回ったことから、△483百万円となり、本年度末資金残高は前年度から724百万円減少し、8,056百万円となった。
財務書類に関する情報②(2018年度)
1.資産の状況
住民一人あたり資産額が類似団体平均を下回っているが、本市では道路等の敷地のうち取得価格が不明なものについては、備忘価額1円で評価しているものがある等の理由が考えられる。歳入額対資産比率については、類似団体平均を下回っているが、旧祖父江支所及び平和支所の解体工事に起債を活用したこと等により、歳入総額が増加している等の理由が考えられる。有形固定資産減価償却率については、市保有の公共施設は昭和45~61年度にかけて建築されたものが多く、30年以上経過しており、インフラ資産についても、橋りょうの整備が昭和50年度に集中し、40年以上が経過して老朽化が進んでいる等から、類似団体より高い水準にある。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画において掲げた「維持管理の適正化」「施設総「量の適正化」「施設運営の適正化」の実現に向け、点検・診断等による維持管理や予防保全を進めていくなど公共施設の適正管理に努める。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均を少し下回っている。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を現世代が費消して便益を享受したことを意味することになるため、今後も事業の見直し等により、行政コストの削減に努める。将来世代負担比率は、類似団体平均を少し下回っている。今後は、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に則り、固定資産の更新等を行っていくこととなるが、多額の費用が生ずることが考えられ、それらの費用には、地方債を充当せざるを得なく将来世代負担比率に影響を及ぼしかねない。効率的な固定資産の更新に努めるとともに、世代間の負担の公平化と将来負担のバランスをとりながら、適切な地方債の発行管理に努めることで財政運営を堅持していく。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストについては、類似団体平均よりも低くなっているが、社会保障給付等については今後増加していくことが見込まれる。今後も効率的で質の高いサービスの提供を堅持しつつ、経費の抑制にも努めていく。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、類似団体平均を下回っている。しかし、合併特例債を活用できる事業に対しては、積極的に活用しているため、今後は住民一人当たり負債額が増加していく見込みである。効率的な公共施設等の更新に努めるとともに、世代間の負担の公平化と将来負担のバランスをとりながら、適切な地方債の発行管理に努めることで、住民一人当たり負債額の抑制に努める。基礎的財政収支は、業務活動収支の黒字分が基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分を上回ったため、1,499百万円となった。類似団体平均よりも上回っているが、投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して美濃路稲葉宿本陣跡ひろばの整備や中学校空調設備整備など、公共施設の必要な整備を行ったためである。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。類似団体平均まで、受益者負担比率を引き上げるためには、経常収益を一定とした場合、11,277百万円経常費用を削減する必要があり、また、経常経費を一定とした場合には、575百万円経常収益を増加させる必要がある。公共施設等の利用回数を上げるための取組を行うとともに、経常費用の削減に努めるなど、受益者負担の適正化に努める。
類似団体【Ⅲ-2】
岩内町
東神楽町
上富良野町
野辺地町
石巻市
松島町
古河市
足利市
佐野市
桐生市
榛東村
加須市
越生町
鳩山町
皆野町
一宮町
長生村
白子町
松田町
山北町
箱根町
小松市
白山市
高浜町
身延町
木曽町
各務原市
富士宮市
焼津市
掛川市
藤枝市
東伊豆町
瀬戸市
半田市
刈谷市
小牧市
稲沢市
東海市
桑名市
朝日町
川越町
紀宝町
彦根市
長浜市
草津市
東近江市
大東市
能勢町
太子町
神河町
湯浅町
上富田町
岩美町
南部町
伯耆町
隠岐の島町
早島町
里庄町
尾道市
坂町
防府市
周南市
平生町
板野町
東みよし町
丸亀市
土庄町
小豆島町
新居浜市
鬼北町
佐川町
芦屋町
桂川町
大木町
香春町
川棚町
佐々町
甲佐町
屋久島町
徳之島町
本部町
恩納村
金武町
嘉手納町