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単年度指数は、平成21年度に1.0を下回り、以降も税収減、社会保障費の増という構図の中で8年続けて交付団体となっている。平成28年度は、前年度の数値0.903に比べて0.001の増の0.904となっている。財政力指数の分母を構成する基準財政需要額については、社会保障費の増などにより+174,166千円(+0.8%)の増となる一方で、分子を構成する基準財政収入額については、神奈川県全体の地方消費税交付金の見込額が従来分・引上げ分合わせて前年度比+11.3%の増となったことに伴い、本市の地方消費税の算定も前年度に比べて+210,951千円(+9.8%)の増となったことなどにより、全体としては+191,153(+1.0%)の増となり、基準財政需要額の伸びを上回ったことが要因である。
平成25年度に6.5%上昇した後、平成27年度まで改善傾向であったが、平成28年度は5.8%上昇し、財政の硬直化が進行した。また、全国平均の92.5%、神奈川県平均の98.4%、類似団体内平均の92.9%の各数値を上回っている。この主な要因としては、分子を構成する経常経費充当一般財源について、退職手当の増に伴い、人件費が+238,497千円(+2.9%)の増、本庁舎耐震対策事業による教育庁舎賃貸借開始に伴い、物件費が+329,674千円(+7.1%)の増などにより、全体として+1,015,726千円(+3.7%)となったこと、また、分母を構成する経常一般財源について、地方税が市内の景気低迷等によりほとんどの税目で減となり、-168,650千円(-0.8%)の減、地方消費税交付金が消費の低迷及び申告制度の仕組みによる影響により-313,337千円(-10.9%)の減となったことなどにより、全体として-696,670千円(-2.3%)となったことによるものである。
平成28年度においても、前年度に引き続き、全国平均、神奈川県平均、類似団体内平均の各数値を下回ったが、平成25年度以降毎年増額しており、前年度比+2,604円の増となっている。この要因として、人件費では-51,423千円(-0.6%)の減となっているが、本庁舎耐震対策事業による教育庁舎賃貸借開始に伴う+254,366千円(皆増)の増や委託料全体で+123,533千円(+3.9%)の増となったことなどにより、物件費全体で+393,853千円(+6.9%)の増となったことによるものである。
類似団体平均、全国市平均との比較では、それぞれ0.2%、1.7%上回っているが、過去5年間では、僅差で推移している。前年度に比べてラスパイレス指数が低下した要因は、給与制度の総合的見直しによる現給保障者の割合が減少したことによるものである。なお、人件費抑制の取組みとして、平成28年4月1日から給与制度の総合的見直し(給料月額を平均1.35%引き下げ、中高年層職員は最大2.9%引き下げ)を実施しているが、今後も引き続き給与体系の適正化に努めていく。
職員数は、前年度に比べマイナンバーカード交付事業への対応等により7人増の967人となったが、類似団体内平均値との比較では6年連続で下回り、神奈川県平均も2.84人下回る状況である。人口減少、少子高齢化などの社会構造の変化に対応し、「無駄を省く視点・コスト削減」だけでなく、選択と集中、行政サービスをどのように変化させるかといった、「行政サービスの最適化」を図るため、「秦野市職員定員最適化計画」(平成28年度策定)に基づき、委託化の推進、再任用職員の活用、ICT(情報通信技術)の活用などに取り組み、最適な定員管理を行っていく。
類似団体平均、全国平均、神奈川県平均の各数値との比較では、0.2%、3.5%、6.1%と全てにおいて下回っている。数値は昨年度と同比率となっているが、過去5年間では改善傾向にある。前年度と同比率となった要因は、平成28年度決算では平成6、7年度に借り入れたカルチャーパーク整備事業債が平成27年度に完済したことなどにより、公債費が-213,127千円の減となり、分子を構成する公債費充当一般財源が-54,195千円の減となったものの、実質公債費比率は3カ年平均で算出するため、前年度と同比率となったものである。
全国平均、神奈川県平均との比較では、2.8%、69.8%とそれぞれ下回っているが、類似団体平均との比較では15.1%上回っている。また、過去5年間では、数値は改善を続けており、前年度との比較においても、2.5%下回っている。前年度に比べて数値が改善した要因は、職員数の削減並びに平成28年4月に行われた給与改定により、将来負担額に算入されている退職手当負担見込額が-437,452千円の減となったことに加え、都市計画事業及び都市計画事業債償還金が減少したことに伴い、将来負担額への充当率が上昇し、充当することができる充当可能特定歳入が+752,589千円の増となったことによるものである。
類似団体平均を3.7%、全国平均を5.9%、神奈川県平均を4.3%上回っている。また、平成25年度は28.4%、平成24、平成26、平成27年度は28.1%と同水準で推移してきたが、平成28年度は29.6%と1.5ポイント上昇した。この要因は、給与制度の見直しなどにより、平成28年度は職員給の経常経費充当一般財源が-31,477千円(-0.6%)の減となった一方、職員の退職者の増に伴う退職金の増加などにより、人件費全体の経常経費充当一般財源で+238,497千円(+2.9%)の増となったこと、経常一般財源歳入が-699,670千円(-2.3%)の減となったことによるものである。退職による職員の減員に対し、新採用、再任用及び非正規職員採用のバランスを図り、適正な職員数の維持に努める。
全国平均を2.3%、神奈川県平均を1.3%それぞれ上回っているが、類似団体平均は0.8%下回っている。平成28年度は前年度比1.6%の増であった。その要因として、本庁舎耐震対策事業について教育庁舎の賃貸借が開始となり、+254,366千円(皆増)の増となったことなどにより、物件費全体の経常経費充当一般財源では+329,674千円(+7.1%)の増となり、さらに経常一般財源歳入が-699,670千円(-2.3%)の減となったことによるものである。
全国平均は1.6%上回っているが、神奈川県平均では3.6%下回っている。また、類似団体平均より0.2%上回っているが、過去からの数値の動きはほぼ同じであり、他団体でも同じ傾向であることが確認できる。平成28年度の扶助費における経常収支比率の増加は、前年度の伸び率を上回る0.8%であった。この要因として、平成27年4月から開始した子ども・子育て支援制度による施設型給付費の施設・利用者数の増加、介護給付・訓練等給付事業のサービス利用者の増加などにより、扶助費全体の決算額で+909,049千円(+7.2%)、経常経費充当一般財源に換算した額で+145,850千円(+3.7%)の増となったこと、経常一般財源歳入が-699,670千円(-2.3%)の減となったことによるものである。
平成28年度は前年度と比較して5.8%減少した結果、類似団体平均を1.2%、全国平均を1.3%下回った。その主な要因としては、まず、下水道事業特別会計が平成28年度から公共下水道事業会計へ移行したことに伴い、一般会計からの繰出金が補助費等へ変更となったことによるものであり、金額としては-1,993,000千円(皆減)であった。また、決算額において、介護保険事業特別会計繰出金及び後期高齢者医療事業特別会計繰出金が高齢者の増に伴い、それぞれ1,564,126千円(+28,295千円)、1,466,198千円(+119,475千円)の増、国民健康保険事業特別会計繰出金が平成26年度から減少傾向にあり、1,619,887千円(-343,782千円)の減となり、繰出金全体の経常経費充当一般財源としては-1,820,214千円(-35.9%)の減となったことによるものである。
平成28年度は前年度比+8.1%となり、類似団体平均を5.5%、全国平均を3.8%、神奈川県平均を3.0%上回った。その主な要因としては、まず、下水道事業特別会計が平成28年度から公共下水道事業会計へ移行したことに伴い、一般会計からの繰出金が補助費等へ変更となったことによるものであり、金額としては+2,095,422千円(皆増)であった。また、一部事務組合への分担金が工場解体に伴い増、ふるさと寄附金特産品贈呈事業費がふるさと納税の流行に伴う返礼品の増加により増となったことなどにより、補助費等全体の経常経費充当一般財源では+2,315,103千円(+128.6%)の増となったことによるものである。
類似団体平均を1.3%、全国平均を5.8%、神奈川県平均を5.1%下回っている。平成16年度からのプライマリーバランス黒字化維持や繰上償還など、市債残高の縮減に取り組んできたことから、平成25年度を除き、公債費の経常収支比率は徐々に減となっている。平成28年度は、元金の経常経費充当一般財源について、カルチャーパーク整備事業債の完済などに伴い-151,723千円(-4.6%)の減、利子の経常経費充当一般財源について、10年利率見直しや高利率の借入れ完済に伴い-56,913千円(-17.5%)の減などにより、公債費全体の経常経費充当一般財源では-208,726千円(-5.7%)の減となったため、経常一般財源歳入の減額-699,670千円(-2.3%)を上回る減額率となり、経常収支比率が減となった。
公債費を除いた平成28年度の経常収支比率は前年度比+6.2%となり、類似団体平均を7.4%上回り、類似団体内での順位は最下位となった。また、全国平均を12.3%、神奈川県平均を5.7%上回った。その主な要因としては、経常一般財源歳入が-699,670千円(-2.3%)の減となったこと、補助費等に移行した繰出金以外、全ての性質で経費が増となり、経常経費充当一般財源全体として+1,224,452千円(+5.1%)の増となったことによるものである。
有形固定資産減価償却率は、類似団体で一番高い水準となっている。そのため、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、統廃合、長寿命化等計画的な公共施設等の更新に取り組んでいく。
将来負担比率は、類似団体と比べて高い水準にあるものの、職員の新陳代謝に伴う総勤続年数の減などによる退職手当額の減少や、学校保全公社など設立法人の負債額が減少したことなどにより、毎年減少傾向にある。有形固定資産減価償却率においても、類似団体よりも高い水準にあるが、その主な要因としては、昭和40年代に取得した施設を始め、耐用年数を経過した施設が多くあり、減価償却率が高い学校施設の資産額が大きいことが挙げられる。また、同様に減価償却率の高い道路も資産額に対する割合が高く、要因の一つとなっているが、固定資産台帳作成時において、改良等による資産形成の基準等の検討が遅れ、資産額に反映できなかったため、財務諸表公表時までに精査していく。今後は、長期的な見通しを立て、計画的な老朽化対策をすすめ、将来負担の平準化を図るとともに、最適な施設のあり方を検討し、維持管理経費の削減に努めていく。
将来負担比率及び実質公債費比率は、対前年度比でそれぞれ6.0ポイント、0.1ポイント低くなっており、過去5年間ではそれぞれ減少傾向にある。類似団体との比較では、実質公債費比率が1.4ポイント低くなっている。これは、プライマリーバランスの黒字維持を平成16年度以降継続してきたことや、繰上償還の実施など、市債残高の縮減に取り組んできた効果によるものである。一方で、将来負担比率は類似団体よりも8.8ポイント上回っているが、本市での対前年度比では、6.0ポイント下がっている。その要因としては、退職手当見込額や、学校保全公社など設立法人の負債が減少し、将来負担額が減少したことに加えて、地方消費税交付金の増加などに伴い、標準財政規模が増となったことなどによるものである。今後も、市債残高の縮減に取り組むことにより、将来負担比率及び実質公債費比率の改善に努めていく。
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