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地方財政ダッシュボード

鹿児島県日置市の財政状況(2015年度)

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2015年度)

財政力指数の分析欄

市税等の自主財源比率が低い財政構造の一方で、少子高齢化の進展等に伴い行政需要は拡大傾向にある。その中で、平成27年度の財政力指数は0.37とほぼ横ばいで推移しており、県平均は上回っているものの、類似団体の平均は依然として下回っている。今後も、日置市行政改革大綱行動計画に基づき、市税等収納率や未収債権縮減額等の目標額設置等による債権管理の適正化や未利用財産等の有効活用・処分・行政財産の貸付等による自主財源の確保、職員管理計画による定員適正化、行政評価等による事務事業の見直し、公の施設の指定管理者制度導入等による外部委託や民間移管などを推進し、歳入・歳出改革に取り組み、行政の効率化と財政の健全化を図る。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率については、人件費及び公債費等が減少したため、前年度と比較し2.4ポイント減少の87.8%と改善しており、類似団体及び全国・県平均とも下回っている。ただし、今後も高齢化の進行等による扶助費の増嵩や医療・介護等の社会保障関係経費に係る繰出金が増加することが見込まれることなどから、依然として高い比率で推移することが予想される。そのため、引き続き、組織機構の見直し等を含めた人件費の削減や地方債の発行抑制、事務事業の見直しなど、義務的・経常的経費の削減に取り組む必要がある。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口1人当たりの人件費・物件費等決算額について、平成27年度は今回から本市の類似団体区分の変更もあり、類似団体の平均値については下回っているものの、決算額については年々増加傾向にある。今後、施設の老朽化等による維持補修費の増加も見込まれることから、平成28年3月に策定した「公共施設等総合管理計画」の基本方針に基づき、施設等の評価・活用・整理の検討を進めるなど維持補修費の抑制に努めるほか、組織機構の見直し等を含めた人件費の削減や事務事業の見直し等による物件費の抑制に努める必要がある。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数については、類似団体の平均値と比較して下回って推移している。今後も引き続き、国、県及び他市町村との均衡並びに地域の実情等を踏まえ適切に対応する。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

定員管理の状況については、組織機構の見直しや新規採用職員の抑制等により、合併当初の平成17年度と比較して平成27年度までに115人の職員数を削減しているものの、類似団体の平均を上回っている。そのため、今後も第3次日置市行政改革大綱行動計画(平成28~平成32)に基づき、事務事業や組織機構等の見直し、民間活力等を推進した上で、平成32年度の職員数471人を目標に、さらなる定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率については、近年の地方債発行抑制による元利償還金の減や交付税措置のある有利な地方債の活用等により、前年度と比較して1.8ポイント減少の7.9%と年々改善している。今後も地方債の発行については、財政健全化計画等に基づき、地方債発行額を元金償還額の範囲内に極力抑制するなど、計画的な地方債管理に努める。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率については、交付税措置のある有利な地方債の活用による基準財政需要額算入見込額等の増や、公営企業債等繰入見込額及び退職手当負担見込額等の減により、前年度と比較して6.4ポイント減少の18.3%と改善し、類似団体の平均値を大きく下回って推移している。今後も引き続き、将来世代に過度な負担を残さないためにも、有利な地方債を活用するとともに、借入額については必要最小限に留めるなど、公債費等の義務的経費の削減も含めた財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2015年度)

人件費の分析欄

人件費については、類似団体の平均と比較すると、ラスパイレス指数は下回っているものの、人口1人あたりの職員数が上回っている等のため、結果的に類似団体を比率で上回っている。そのため、今後も第3次日置市行政改革大綱行動計画に基づき、事務事業や組織機構等の見直し、民間活力等を推進した上で、職員数の削減など、人件費の削減に努める。

物件費の分析欄

物件費については、類似団体の平均とほぼ同水準で推移しているものの、平成27年度は若干上回っている。今後も引き続き、行政改革大綱行動計画に基づき、事務事業の見直しや施設等の在り方の検討、契約の適正な執行等により効率的な財政運営に努める。

扶助費の分析欄

扶助費については、類似団体の平均と比較すると、ほぼ同水準で推移しているものの高齢化の進行や医療の高度化等により、年々増加している。今後も増嵩することが見込まれるところだが、健康づくりや介護予防、また、生活困窮者の自立支援などの各種施策・事業を等を推進・展開し、上昇率の抑制に努める。

その他の分析欄

維持補修費や繰出金等のその他に係る比率については、類似団体の平均とほぼ同水準で推移しているものの上昇傾向にある。これは、高齢化の進行や医療の高度化等により、国民健康保険特別会計や介護保険特別会計等の繰出金が増加していることなどが主な要因となっている。今後も増嵩することが見込まれるところだが、健康づくりや介護予防などの事業を推進するとともに、保険料の適正化等に努める必要がある。

補助費等の分析欄

補助費等については、類似団体の平均値を大きく下回る数値で推移している。これは、合併に伴い一部事務組合の再編(直営等)により加入する事務組合が減少したことによる負担金の減や、これまでの団体等への補助金見直し・整理統合を行ったことなどが要因として挙げられる。今後も引き続き、補助金等の在り方について見直し等を推進する。

公債費の分析欄

公債費については、臨時財政対策債の元利償還金が増加した一方で、近年地方債の発行を極力抑制したことや低金利の影響等により、前年度と比較して1.9ポイント減少の19.8%と改善しているものの、依然として類似団体の平均を上回っており、高い水準で推移している。今後も地方債の発行については、事業の必要性や緊急性等を考慮し、財政健全化計画等に基づき、地方債発行額を元金償還額の範囲内に極力抑制するなど、計画的な地方債管理に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る比率については、類似団体の平均と比較して下回る数値で推移している。その中で、高齢化の進行や医療の高度化等により、扶助費や繰出金については増加傾向で推移していることから、各種施策や事業等の展開により、扶助費の抑制や、独立採算性を基本原則とする特別会計への繰出金の抑制に努める必要がある。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2015年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

平成27年度の歳出決算額を目的別にみると、農林水産業費及び土木費、消防費、災害復旧費、公債費の5つの項目が、類似団体の平均と比較して、住民一人当たりのコストが高い状況となっている。農林水産業費については、本市の重要な基幹産業として、農林水産業の経営基盤の強化と担い手の確保・育成、また、中山間地域の活力向上と多面的機能の充実など、各種施策・事業の取組みを推進していることなどから、高い水準で推移している。土木費については、平成26年度と比較した場合、決算総額で21.7%減少しているものの、引き続き、市街地整備(駅周辺整備事業、土地区画整理事業等)や道路・交通網の整備を推進していることなどから、高い水準となっている。消防費については、平成24年度からの防災行政無線整備事業に加え、平成26年度から平成27年度にかけて、消防救急デジタル無線システム整備事業に取り組んだことなどから、高い水準となっている。災害復旧費については、平成27年度は梅雨時期の豪雨や台風15号等により大きな被害を受けたため、例年に比べ高い水準となっている。公債費については、年々減少しているものの、依然として類似団体を上回っているため、今後も地方債の発行については、事業の必要性や緊急性等を考慮し、地方債発行額を元金償還額の範囲内に極力抑制するなど、計画的な地方債管理に努める。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2015年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

平成27年度の歳出決算額を性質別にみると、扶助費及び普通建設事業費、災害復旧事業費、公債費の4つの項目が、類似団体の平均と比較して、住民一人当たりのコストが高い状況となっている。特に、普通建設事業費については、類似団体との開きが最も大きく46,033円上回っている状況となっている。これは、近年、継続費を設定している、耐震化対策等に伴う、「支所庁舎整備事業」や「小学校校舎改築事業」、情報伝達等を一元化するための「防災行政無線整備事業」、地域の利便性向上と地域活性化等を目的とする「駅周辺整備事業」などの大規模事業が重なっていることなどが要因として挙げられる。その中で、今後においても、引き続き行財政改革を推進し健全かつ持続可能な財政運営を考慮した上で、限られた財源内で最大限の効果が得られるよう、緊急性及び重要性等のある施策・事業等の取捨選択の徹底に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2015年度)

分析欄

財政調整基金:財政調整基金について、平成27年度は、歳計剰余金処分による積立てや歳出決算額による積立ては前年度と比較し増加したものの、大規模事業等に伴う取崩額がその積立金を上回ったため、前年度より0.59ポイント減少している。実質収支額:実質収支額については、3~5%が望ましいと考えられており、平成27年度はその範囲内の3.89%となっており、概ね適正な値となっている。実質単年度収支:実質単年度収支については、3年連続の赤字となっている。近年、防災及び耐震化対策等関連の大規模事業が重なっていることや扶助費が依然として増嵩していることなどが要因となっているが、今後も引き続き日置市財政健全化計画等に基づき、適正な財政運営に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2015年度)

分析欄

連結実質赤字比率については、全ての会計において黒字で推移しているが、一般会計から特別会計への繰出金も年々増加傾向にあることから、一般会計への負担が増加している。その中で、水道事業会計及び公共下水道事業特別会計、健康交流館事業特別会計等においては、今後、施設の老朽化等への対応が一層、重要となっている。また、国民健康保険特別会計及び介護保険特別会計等においては、高齢化の進展や医療技術の高度化等に伴う医療費やサービス給付費等の増加が一層見込まれるところである。今後においても、黒字決算(適正な値)で推移するよう各会計において、財政健全化に努める必要がある。

実質公債費比率(分子)の構造(2015年度)

分析欄

地方債の元利償還金については、高い水準で推移しているものの、平成24年度の3,977百万円をピークに年々減少傾向にある。今後も地方債の発行については、事業の必要性や緊急性等を考慮し、財政健全化計画等に基づき、地方債発行額を元金償還額の範囲内に極力抑制するなど、計画的な地方債管理に努める。また、その地方債についても、過疎対策事業債や辺地対策事業債、合併特例債などの交付税措置のある(高い)有利な地方債を活用し、実質公債費比率の減少を図る。

将来負担比率(分子)の構造(2015年度)

分析欄

平成27年度は大規模事業が重なった影響等により、平成26年度と比較し、一般会計等に係る地方債の現在高について451百万円増加したことに加え、充当可能基金についても376百万円減少した。一方で、退職手当負担見込額については123百万円減少したことに加え、基準財政需要額算入見込額についても、これまでの有利な地方債の活用等により、1,171百万円増加したことなどから、結果として将来負担比率の分子については、777百万円減少した。(年々減少傾向)今後も、将来世代に過度な負担を残さないためにも、地方債の発行については、事業の必要性や緊急性等を考慮し、財政健全化計画等に基づき、地方債発行額を元金償還額の範囲内に極力抑制するなど、計画的な地方債管理に努めるとともに、その地方債については、過疎対策事業債や辺地対策事業債、合併特例債などの交付税措置のある(高い)有利な地方債を活用するなど、将来負担比率の減少を図る。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2015年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率については、類似団体の平均値と比較するとほぼ同水準となっている。本市の公共施設等については、昭和50年から平成12年頃までの期間に整備された施設が多く、昭和50年代に整備した施設については30年を経過しており、今後さらに老朽化対策が必要となっている。その中で、平成28年3月に策定した日置市公共施設等総合管理計画において、保有総量の縮小や長寿命化の推進、施設管理の効率化を基本方針として掲げており、今後、本計画に基づく、取組みを推進する必要がある。

債務償還可能年数の分析欄

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率については、交付税措置のある有利な地方債の活用や近年の地方債発行を極力抑制したことなどにより、類似団体の平均値と比較すると大きく下回っている。今後も引き続き、将来世代に過度な負担を残さないためにも、有利な地方債を活用するとともに、借入額については必要最小限にとどめるなど、財政の健全化に努める。一方で、有形固定資産減価償却率については、類似団体の平均値と比較するとほぼ同水準となっている。本市の公共施設等については、昭和50年から平成12年頃までの期間に整備された施設が多く、昭和50年代に整備した施設については30年を経過しており、今後さらに老朽化対策が必要となるため、平成28年3月に策定した日置市公共施設等総合管理計画に基づく、取組みを推進する必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率及び実質公債費比率とも、年々減少傾向で推移しており、平成27年度においては、両比率とも類似団体の平均値と比較すると低い水準となっている。これは、交付税措置のある有利な地方債の活用や近年の地方債発行を極力抑制したことなどが要因となっている。今後も引き続き、地方債については、交付税措置のある有利な地方債を活用するとともに、地方債発行額については、財政健全化計画等に基づき、元金償還額の範囲内に極力抑制するなど、計画的な地方債管理に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2015年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

施設類型別ストック情報①について、類似団体の平均値と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、幼稚園、学校施設、公民館となっている。その中で、学校施設については、伊集院小学校を平成23年度から平成26年度にかけて、伊作小学校を平成26年度から平成29年度(予定)にかけて、伊集院北小学校を平成28年度から平成30年度(予定)にかけて、それぞれ大規模な校舎改築事業を実施して(進めて)おり、耐震化を含めて老朽化に対応している。また、公営住宅や橋りょうについては、「公営住宅等長寿命化計画」、「橋梁長寿命化修繕計画」の個別の公共施設計画を策定しており、その計画等に基づき、順次、改修等に取り組んでいる。その他の施設についても、経過年数・耐震性等を考慮の上、それぞれ必要に応じて改修等に取り組んでいる。今後、さらに老朽化対策等が必要となる中で、平成28年3月に日置市公共施設等総合管理計画を策定し、保有総量の縮小や長寿命化の推進、施設管理の効率化を基本方針として掲げているところであり、また、その基本方針に対して、「10年間で施設の保有面積を10%削減」、「長寿命化によるLCC(ライフサイクルコスト)の20%低減」、「民間活力の推進等により維持管理コストを10年間で10%削減」の目標数値を設定しており、本計画に基づく、取組みを一層推進する必要がある。

施設類型別ストック情報分析表②(2015年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

施設類型別ストック情報②について、類似団体の平均値と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、体育館・プール、福祉施設、一般廃棄物処理施設、消防施設、庁舎となっている。庁舎については、日吉支所庁舎を平成26年度から平成28年度にかけて、吹上支所庁舎を平成28年度から平成30年度(予定)にかけて、それぞれ整備・改修して(進めて)おり、耐震化を含めて老朽化に対応している。その中で、日吉支所庁舎は、隣接していた中央公民館及び図書館についても複合化し整備している。また、本庁舎については平成29年度以降、耐震化・老朽化への対応について検討することとしている。消防施設については、平成26年度に日吉方面団西分団車庫を、平成27年度に伊集院方面団妙円寺分団車庫を、平成28年度に東市来方面団上市来分団車庫を整備するなど、計画的に老朽化対応に取り組んでいる。一般廃棄物処理施設については、当施設のうち、ごみ焼却施設について、老朽化による新たな建設費や維持管理費等を軽減するため、広域でのごみ処理施設建設に向けた協議・検討を行っている。その他の施設についても、経過年数・耐震性等を考慮の上、それぞれ必要に応じて改修等に取り組んでいる。今後、さらに老朽化対策等が必要となる中で、平成28年3月に日置市公共施設等総合管理計画を策定し、保有総量の縮小や長寿命化の推進、施設管理の効率化を基本方針として掲げているところであり、また、その基本方針に対して、「10年間で施設の保有面積を10%削減」、「長寿命化によるLCC(ライフサイクルコスト)の20%低減」、「民間活力の推進等により維持管理コストを10年間で10%削減」の目標数値を設定しており、本計画に基づく、取組みを一層推進する必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,