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地方財政ダッシュボード

兵庫県南あわじ市の財政状況

🏠南あわじ市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2023年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は0.39で類似団体平均程度となった。今後も少子高齢化や人口流出等により税収の大幅な増加は見込むことができず、数値を改善させるためには歳出を見直すとともに、地方への人の流れを加速させる移住・定住施策の更なる推進に取り組む必要がある。このため「南あわじ市財政計画(以下、財政計画という。)」に基づき、定員管理・給与等の適正化、補助金の整理統合、経常経費の見直し等を徹底するととともに、歳入確保のため地方税の徴収強化や使用料・手数料の定期的な見直し等に努める。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は92.2%となり、前年度より0.2ポイント悪化した。歳出においては、人件費の増等により経常経費が増となった。また経常一般財源においては、臨時財政対策債が減となった一方で、市税等が増となった。結果として分子、分母とも増加したが、分子の増加率が大きくなったため前年度より悪化した。今後も市税や税交付金の増減を注視し、歳出面において、人件費の適正化や引き続き計画的な繰上償還実施等による公債費の低減など経常経費の抑制に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

少子高齢化や人口流出による人口減少(前年比724人減)に加え、老人福祉センター解体事業の実施やふるさと南あわじ応援寄附金事業の好調による事業費の増等により、一人当たりの決算額は全年度より増加した。類似団体比較では平均程度となっているものの、全国や兵庫県平均と比較すると大きな差がある。今後も移住・定住促進事業等による人口増を目指し、定員管理や給与の適正化、定期的、計画的なメンテナンスによる施設維持管理経費の適正化、DXの推進による業務効率化などにより物件費等の抑制に取り組んでいく。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は98.0となり、前年度より0.2ポイント減少した。類似団体と比較すると0.9ポイント高い数値である。前年度からの減少要因は、高卒区分において管理職の退職があったことが主なものである。適正な人事配置により、引き続き質の高い行政サービスの提供に努めるとともに、行政効率の高い組織づくりを進めていくことで、一層の給与水準の適正化に努めていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

職員数は変わらず人口が減少(前年比724人減)したため、前年度より微増となっているが、類似団体と比較すると平均的な水準を保っている。令和2年度に作成された「第2次定員管理計画」に沿って、今後もDXの推進による業務効率化を図りつつ、業務内容と職員総数、職員の年齢構成等を踏まえながら、適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は13.0%となり、前年度と同値となった。算定分母である標準財政規模は横ばいとなった。一方で算定分子は、元利償還金から控除される特定財源が減少したことにより増加した。分子が増加したため単年度比率は前年度と比較して0.5ポイント悪化した。今後、大型の普通建設事業の実施による公債費の増が見込まれるため、引き続き計画的な繰上償還を実施するとともに、施設の施設の統廃合や規模の縮小を進めることで、後年度の公債費の抑制に努める。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は前年度より20ポイント改善した。火葬場建設事業及び下水放流施設建設事業の終了により、地方債発行額が前年度と比較して大幅減となったこと。また、ふるさと南あわじ応援寄附金の好調により基金残高が増加したため改善した。今後は、施設の更新等においても多用途施設の一本化や施設規模の縮小などを行い、維持管理経費や更新経費の抑制に努めるとともに、地方債現在高を減少させるため、引き続き計画的に繰上償還を実施していく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)

人件費の分析欄

人件費に係る経常収支比率は前年度より0.3ポイント改善したが、類似団体平均より上回った。今後も引き続き、定員管理等による給与の適正化やDXの推進等による事務事業の効率化を図り、計画的な定員管理に取り組む。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率は前年度より0.3ポイント改善し、類似団体平均より下回った。ふるさと応援寄附金の好調による事業費等の増があった一方で、経常一般財源である市税等が増となったため比率は改善した。今後は、外部委託業務の精査や指定管理者制度の活用、公共施設の適正化などを図り、一層の経費削減に努める。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は前年度より0.2ポイント悪化したが、類似団体平均より下回った。経常一般財源である市税等の増がある一方で、生活保護医療扶助費等の増加率が大きかったため比率は悪化した。今後も高齢者福祉の向上と、生活困窮者に対する支援や、乳幼児医療への追加助成など効果の大きい市独自施策については、類似団体平均から大きく逸脱しないよう注視しながら、引き続き諸施策を実施していく。

その他の分析欄

その他の経常収支比率は、前年度より0.6ポイント悪化したが、類似団体平均より下回っている。類似団体比較では上位にあり、全国・県平均よりも比率は低くなっている。道路橋りょうや公営住宅等の維持補修費の増により比率は悪化した。今後は公共施設の老朽化対策による維持補修費の増、高齢化社会による各特別会計への繰出金の増など楽観視はできない。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率は前年度より0.4ポイント改善したが、類似団体平均より上回った。広域消防事務組合負担金の増があった一方で、経常一般財源である市税等の増により比率は改善した。下水道事業会計や広域団体への補助金、負担金等が占める割合が高くなっており、類似団体と比較すると下位に位置している。今後も、単独補助金等の見直しをおこないつつ、高齢化社会や人口減少を抑制する必要な事業を実施していく。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は前年度より0.2ポイント改善したが、類似団体平均より上回った。元利償還金は前年度と横ばいであるが、経常一般財源である市税等の増により改善した。しかし、類似団体の中では下位にあり、引き続き地方債の発行抑制や、引き続き計画的な繰上償還の実施、償還期間の調整などによって比率の改善に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経常収支比率は、前年度より0.4ポイント悪化し、類似団体平均より下回った。類似団体平均を大きく下回ったのは補助費等のみであり、その他については平均水準もしくはそれ以上を保っている。今後は比率が悪化しないよう、引き続き経費削減に努めていく。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

総務費は減債基金、公共施設等整備基金への積立金の減により、前年度より5,340円減。民生費は新型コロナ・物価高騰関連給付事業の増により、前年度より14,864円増。衛生費は火葬場建設事業費、下水放流施設建設事業費の大幅減により、前年度より42,617円減。商工費は大鳴門橋周辺環境整備事業、灘黒岩水仙郷リニューアル事業の進捗により、実施前年度より13,157円の増。公債費については、84,276円と類似団体平均や全国平均等と比較しても大きな金額となっているが、前年度より1,687円減となっている。計画的な繰上償還の実施や市債発行抑制の効果が出ているものの、今後、公共施設等の老朽化による建て替えや改修などの大型事業の実施が予想されることから大幅な改善を見込むことは難しい。引き続き「市財政計画」に基づく計画的な繰上償還や市債発行の抑制により、公債費の縮減に努める。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出総額は住民一人当たり710,299円となっており、前年度と比較すると17,823円減となった。扶助費や補助費等の増の一方で、普通建設事業費が減となったことが主な要因である。主な構成要素である人件費は、住民一人当たり108,521円となっており、前年度より微増となっている。扶助費については、生活保護扶助費が増となったことにより、前年度より9,978円増となった。普通建設事業費については、火葬場建設事業、下水放流施設建設事業が事業完了したことにより、前年度より46,770円減となった。今後も単独で実施している事業の見直し等の経費削減に努めるが、公共施設の老朽化対策が本格化することから大幅な改善は見込めない。

実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)

分析欄

財政調整基金は令和5年度に物価高騰対策事業費やふるさと納税関連経費に対し取りくずしを行ったことで標準財政規模比で見ると前年度比0.85ポイントの減となった。実質収支額は4億3,789万円となり、標準財政規模比は2.75%となった。実質収支額が前年度と比べ5億5,634万円減少した一方で、標準財政規模がほぼ横ばいとなったため、標準財政規模比では前年度より3.48ポイント下がった。また、実質単年度収支は、繰上償還を実施した一方で基金の取りくずし等により-2億231万円(前年比-5億8,136万円)となり、標準財政規模比は前年度より3.65ポイント減少した。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)

分析欄

連結実質赤字比率においては、いずれの会計で実質収支は黒字となっている。平成30年度と令和元年度に赤字となっていた農業共済事業会計は、令和2年度から兵庫県農業共済組合に一本化されたことにより令和元年度末をもって廃止となっている。

実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

実質公債費比率における分子の構成要因である公債費は、計画的な繰上償還の実施により前年度と比較して微減となっている。下水道事業会計への公営企業債の元利償還金に対する繰入金については、平成30年度から発行している資本費平準化債により繰入金の抑制ができているが、依然として類似団体より高い水準にある。今後は、一般会計等の大型建設事業や公営企業や組合等の施設老朽化対策等による多額の地方債発行が見込まれており、数年後には比率の悪化が懸念されることから、引き続き計画的な繰上償還び実施や発行抑制をすることで比率の抑制に努めていく。

将来負担比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

将来負担比率における分子の構造要因である将来負担額は、下水道事業における地方債残高の減少による準元利償還金の減、一般会計等についても、計画的な繰上償還により減少。充当可能財源等は、ふるさと納税の好調により充当可能基金が増加したため、比率は大幅に改善した。今後は、一般会計等の大型建設事業の実施や公営企業や組合等の施設施設老朽化対策等による多額の地方債発行が見込まれており比率の悪化が懸念されるため、引き続き計画的な繰上償還の実施や発行抑制により比率の改善に努める。

基金残高に係る経年分析(2023年度)

基金全体

(増減理由)財政調整基金等への基金運用益(定期預金、債券運用)の積み立てや、ふるさとまちづくり基金、子ども未来基金、学ぶ楽しさ日本一基金へ、当年度のふるさと南あわじ応援寄附金を積み立てたことなどにより、令和5年度中積み立て総額は25億8,023万円となった。一方で、物価高騰対策事業費等の財源として財政調整基金の取りくずし、ふるさと南あわじ応援寄附金充当事業のためにふるさとまちづくり基金や学ぶ楽しさ日本一基金の取りくずしなどを行い、令和5年度中の取りくずし総額は19億797万円となり、基金残高は132億8,121万円(+6億7,226万円増)となった。(今後の方針)財政調整基金には基金運用益(定期預金、債券運用)のみの積み立てとし、余剰金については将来の地方債償還の財源や老朽化した公共施設等の改修、解体の財源とすべく、減債基金と公共施設等整備基金に積み立てていく。また、財源の補填として各種目的に合った事業に基金を取り崩して充当していく。また、物価高騰対策等の社会情勢の変化に対応する経費に財源が不足した場合は、財政調整基金の活用を引き続き実施する。

財政調整基金

(増減理由)基金運用益(定期預金、債券運用)の積み立てを行なった一方で、物価高騰対策事業費に取りくずしを行ったため減。(今後の方針)標準財政規模の10~15%を基準としており、現状は確保されているため地方財政法に基づく決算剰余金の1/2の積み立ては行わない。本市の地方債残高が類似団体よりも高位にあることから、決算剰余金は既発債の繰上償還財源として活用することを優先する。また、物価高騰対策等の社会情勢の変化に対応する経費に財源が不足した場合は基金の活用も検討する。

減債基金

(増減理由)基金運用益(定期預金、債券運用)等の積み立てのほか、令和6年度、令和7年度の財政調整基金償還費に充当するため、普通交付税の追加交付分を財源に70,483千円の積み立てを行った結果、令和5年度末の残高は7,827万円の増となった。(今後の方針)将来の公債費財源とするため、計画的に積み立てを行う。

その他特定目的基金

(基金の使途)地域振興基金:市民の連帯強化および均衡ある地域振興を図るための事業。ふるさとまちづくり基金:活力に満ちた魅力あるふるさとの創造と人材の育成を促進し、ゆたかでうるおいのある住みよいまちづくりに関する事業。公共施設等整備基金:公共施設等の整備や解体、撤去に関する事業。学ぶ楽しさ日本一基金:子どもたちがやりたいことを見つけ、自ら努力し、成長し、能力を最大限に伸ばせる「学ぶ楽しさ日本一」の教育環境づくりに関する事業。淡路鳴門岬公園開発基金:鳴門みさき荘、大鳴門橋記念館およびこれらに附属する施設の整備や健全な運営等に対する支援に関する事業。(増減理由)地域振興基金:増減なし公共施設等整備基金:9,969万円積み立てたが、公共施設の解体事業のために1億7,751万円を取り崩したため、7,782万円の減。ふるさとまちづくり基金:ふるさと南あわじ応援寄附金充当事業のために6億1,500円を取り崩したが、当年度のふるさと南あわじ応援寄附金等を8億3,659万円積み立て、2億2,159万円の増。淡路鳴門岬公園開発基金:施設使用料等により7,641万円を積み立てたため、7,641万円の増。学ぶ楽しさ日本一基金:学ぶ楽しさ日本一充当事業のために6億2,030万円を取り崩したが、当年度のふるさと南あわじ応援寄附金等を9億4,300万円積み立て、3億2,270万円の増。(今後の方針)地域振興基金:利活用方針について検討を行い、事業に充当していく。ふるさとまちづくり基金:寄附目的に合った事業に毎年計画的に事業に充当する。公共施設等整備基金:必要に応じて事業に充当する。学ぶ楽しさ日本一基金:寄附目的に合った事業に毎年計画的に事業に充当する。淡路鳴門岬公園開発基金:施設整備等に対し計画的に取り崩して充当する。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は年々上昇しており、類似団体の中でも高い数値となっている。要因としては、合併前に整備した施設が老朽化しており、市民一人当たりの公共施設等の面積も全国平均と比べると大きく、施設の保有量が多いことがあげられる。施設については、公共施設等総合管理計画に基づき、統廃合や複合化、長寿命化による公共施設等保有量の最適化、また資産の適正な管理に努める。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率の分子となる将来負担額が計画的繰上償還の影響により減少していることに加えて、充当可財源についても充当可能基金の増により分子は減少している。一方で、国税増収による普通交付税の追加交付により標準財政規模が増となり、分母は増加している。分子は減少し、分母は増加したことから、債務償還比率は改善している。しかし、今後大幅な収入増を見込むことは難しく、老朽化による公共施設等の多額の更新費用が見込まれるため、引き続き計画的な繰上償還や借入額の抑制に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は、計画的な繰上償還により地方債残高が減少したことや、一般会計から下水道事業への操出見込額が減少していることにより改善傾向にあるが、類似団体と比較すると高い比率となっている。また、有形固定資産減価償却率については年々悪化しており、類似団体と比較すると公共施設等の老朽化が進んでいることがわかる。今後、老朽化した施設やインフラ整備のための地方債発行が想定されることから、引き続き、将来負担比率の改善を目指すために、積極的な繰上償還を行うだけでなく、公共施設等総合管理計画や橋梁長寿命化修繕計画に基づいた施設等の統廃合や長寿命化の実施など、計画的な地方債の借り入れや発行抑制に取り組む。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は13.0%と前年度からやや改善となり、将来負担比率は68.6%と1.3ポイント改善した。計画的な繰上償還の実施等によりどちらも改善傾向にはあるが、類似団体と比較すると比率は高いため、引き続き積極的な繰上償還の実施や地方債発行抑制など、公債費の抑制に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

道路、橋梁・トンネルは有形固定資産減価償却率が80%を超えた高い数値となっており、老朽化が進んでいることが読み取れる。港湾・漁港については、一人あたりの有形固定資産額について本市が海に囲まれた土地であり、人口45,845人(令和4.1.1現在)と小規模であることから、県平均や全国平均より高い数値となっている。一方で、認定こども園・幼稚園・保育所や学校施設、公民館等の有形固定資産減価償却率については、統廃合や大規模改修による施設の長寿命化を計画的に進めており、類似団体及び全国平均と同程度もしくは下回っている。道路等のインフラ整備については極めて老朽化が進んでいることから、橋梁長寿命化修繕計画をはじめ、その他長寿命化計画等の見直しを継続的に行い、維持管理や修繕、更新などより効果的な取り組みを進めていく。また、施設についても、公共施設等総合管理計画に基づき、統廃合や長寿命化を計画的に実施していく。

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

庁舎の有形固定資産減価償却率が低い数値であるのは、平成27年度に新庁舎を建設したためであり、庁舎一人当たり面積が県平均や全国平均より大きな数値となっているのは、合併前の旧庁舎が一部残存しているためである。また、市有の施設については、全体的に老朽化は進んでいるものの、老朽化の度合いや使用状況、必要性などを総合的に判断しながら、長寿命化や統廃合を進めており、体育館等の利用頻度の高い施設の大規模改修などに計画的に取り組んでいる。今後も公共施設等総合管理計画に基づき、個々の施設等の状況を把握し、統廃合や複合化、長寿命化を進めていく。また、資産の適切な管理に努めるとともに、引き続き施設等保有量の最適化を目指す。※福祉施設における一人当たり面積について、グラフ上、令和3年度に大幅増となっているのは誤記載によるもの。実際の数値に変動はなし。(0.027)

財務書類に関する情報①(2023年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等について、資産は令和4年度と比較し△1,210百万円となっている。主な要因は有形固定資産に対する投資額よりも減価償却費のほうが大きかったことによる。負債についても令和4年度と比較し△727百万円となっており、主な要因としては計画的な繰上償還により地方債残高が減少したことがあげられる。特別会計を含む全体会計については、令和4年度と比較すると資産が△2,955百万円、負債が△1,177百万円となっている。資産は一般会計等における減額や下水道事業の減価償却費の減が主な要因であるが、負債については下水道事業会計において、企業債償還額が借入額を上回っていること等が減額の要因となっている。連結会計においては、令和4年度と比較し資産が△4,628百万円となっている。これは広域行政事務組合、広域消防事務組合、衛生事務組合、学校組合等の施設が建設から年数が経過し、減価償却累計額が大きくなっていることが要因とみられる。計画的な長寿命化や統廃合を実施し、適切な施設の維持管理に努める必要がある。各会計共通の動きとして、老朽化が進んでいる建物等が多く、減価償却費等累計額が年々大きくなっていくことで、資産額が減少すると推測される。公共施設等総合管理計画や個別施設計画により、適切な維持管理に努めつつ、実態に即した公共施設のあり方の検討を進めていく必要がある。負債については、今後、大鳴門橋周辺環境整備等の大型建設事業を地方債を活用して実施予定のため、上昇が見込まれているが、国庫補助金等の財源確保や計画的な繰上償還等により、数値上昇の抑制を図る。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においての純経常行政コストは25,165百万円となっており、補助金等の6,124百万円、物件費の5,729百万円、減価償却費の3,752百万円、人件費の4,979百万円、社会保障給付の4,231百万円が主なものとなっている。令和4年度と比較して396百万円となっており、特に、減価償却費、維持補修費の増加については、合併前の旧町時代から保有している多数の公共施設の老朽化が原因の一つとしてあげられるため、今後は公共施設等総合管理計画に基づき長寿命化、集約化、統廃合を実施して適正な保有量にしていくことで経費削減に努める。また、補助金等については、療養給付費負担金や物価高騰対策費等の増加によるものであり、社会保障経費等が増加していることがうかがえる。全体会計は、国民健康保険や介護保険等特別会計の保険給付費が加算されることにより、主に社会保障給付においてコスト増となっている連結会計は、淡路広域水道企業団や淡路広域消防事務組合の減価償却費や維持管理費が加算されることにより、コスト増となっている。前年度比較で、各項目コスト増となっているのは保有している施設の老朽化(減価償却費)によることが主な要因としてあげられ、市有施設のみならず関係団体の施設も建設から長期間経過しているものが多数存在するため、計画的な長寿命化や集約化、統廃合を実施して、施設を更新していく必要がある。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等は、令和4年度と比較すると483百万円減少している。令和5年度は純行政コスト25,206百万円に対し、税収等が19,402百万円となっており差額が△580百万円となっている。これは職員給与費、退職手当引当金繰入額等の人件費、補助金等、社会保障給付の増加により純行政コストが増となっている一方で、税収等が減となっていることが要因である。今後も、行政コストを抑制する一方で国県等補助金の財源確保や徴収体制の強化を図り、税金や使用料の徴収率上昇による歳入確保に取り組む。また、建物の老朽化やそれに伴う維持管理費の増加の影響は依然として大きいため、公共施設等総合管理計画や個別施設計画による適正な維持管理を行い、施設の集約化や統廃合に取り組み経費削減に努める。全体会計については、純行政コストが1,821百万円の増加となっている一方で、税収等は.395百万円の増加となっており、差額は令和4年度と比較すると1,791百万円減少している。連結会計については、水道料金等の収入よりも補助金等支出による行政コストの増加のほうが大きいため、差額は△3,289百万円となっており、令和4年度と比較すると3,563百万円減少している。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、経常的な活動に関する収支を表す業務活動収支が令和4年度よりも△1,206百万円となったものの、人件費や物件費等支出、社会保障費等の歳出を、税収等収入、国県等補助金収入の歳入が上回ったことから、令和5年度は2,908百万円となっている。投資的活動収支は令和4年度と比較すると2,480百万円となっており、主な要因は火葬場建設事業、下水放流施設建設事業完了による公共施設等整備支出が減少したことによる。

財務書類に関する情報②(2023年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

本市は合併団体であり、合併前の旧町からの公民館や社会体育施設等多くの施設を保有している。合併前に整備した各施設は建設から数十年が経過したものがほとんどであり、有形固定資産減価償却率が令和4年度と比較して1.3ポイント上昇しており、類似団体と比較すると8.6ポイントも高いことからも老朽化した施設が多いことがわかる。今後の維持管理・更新に係る経費削減のためにも、公共施設等総合管理計画や個別施設計画により、適切な維持管理を行い、施設の長寿命化や集約化、統廃合を実施し施設保有量の適正化に取り組む。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は令和4年度と比較して0.3ポイント高くなっている。類似団体平均値と比較すると9.7ポイント低く、純資産額は少し増加したが、将来世代への負担割合は毎年高く鳴り続けている状態である。また、将来負担比率については令和4年度と比較して0.9ポイント悪化しており、類似団体平均と比較すると11.1ポイント低く以前として将来世代への負担の先送りが課題となっている。引き続き新規に発行する地方債を抑制しつつ、計画的な繰上償還により将来世代への負担減少に務める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは令和4年度と比較して1.8ポイント悪化している。これは新型コロナ関連社会保障給付の減による純行政コストの減少が主な要因となっている。一方で、公共施設の老朽化による維持補修費は増加が見込まれるため、引き続き公共施設等総合管理計画や個別施設計画による適切な維持管理を行い、集約化や統廃合による行政コスト削減に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たりの負債額は令和4年度と比較して0.3ポイント高くなっている。これは繰上償還の実施により、地方債の新規発行が下回ったことが主な要因となっている。業務・投資活動収支は業務活動収支の黒字(3,083百万円)が投資活動収支の赤字(△2,139百万円)を上回ったため、944百万円の黒字となった。投資的活動収支の赤字が令和4年度と比較して減少したのは、火葬場建設事業、下水放流施設建設事業が令和4年度に終了した影響によるもの。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担は令和4年度と比較して0.7高くなっている。経常費用については合併団体であることから広い市域と多くの公共施設を有しているため、維持管理経費等に要する経費が大きいことが要因としてあげられる。社会体育施設、公民館等の同種公共施設が複数あること、多くの施設が建設から数十年が経過し老朽化も進んでいることから、公共施設等総合管理計画に基づき施設の集約化、統廃合などを実施し、施設保有量の適正化による経常経費の削減に努める。また、経常収益においては、施設使用料や減免基準などについて定期的な見直しを実施し、公平・適正な受益者負担を求めていK。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,