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地方財政ダッシュボード

大阪府堺市の財政状況(2022年度)

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2022年度)

財政力指数の分析欄

令和4年度は、基準財政収入額の増加が需要額の増加を上回ったため、単年度としては、財政力指数を上昇させる方向に作用したものの、3ヵ年平均で求められる財政力指数は下降した。類似団体平均を下回る状況が続いている原因としては、令和元年度と比べ需要額が大きく増加しているのに対し、収入額の増加が需要ほど拡大していないためであることから、市税の徴収強化等による歳入の確保に努め、指数の改善を図る。

経常収支比率の分析欄

令和4年度は、令和3年度に減債基金に積立を行った臨時財政対策債償還基金費分を活用し、臨時財政対策債の発行を抑制したことにより分母となる歳入経常一般財源が減少したことやエネルギー価格高騰に伴う光熱費の増等による物件費の増加及び社会福祉費の増による扶助費の増加等により分子となる歳出経常一般財源が増加した結果、経常収支比率が前年度から8.7ポイント上昇し、102.4%となった。臨時財政対策債の発行抑制は一時的な要因であるものの、扶助費をはじめとした義務的経費が引き続き増加している状況も踏まえると今後も経常収支比率が上昇する可能性が高いことから、社会保障関係費の適正化に資する施策の実施に加え、市税の徴収強化等による歳入の確保や、行財政改革を一層推進し、引き続き財政構造の改善に取り組む。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

令和4年度は、人件費は人事委員会勧告内容の実施や職員数の増等により増加した。物件費は、小学校及び特別支援学校の学校給食費を2・3学期無償化し、年度を通じて食材費高騰への支援を実施したほか、職員が使用するグループウェア(メールや庁内掲示板機能等)の整備を行ったこと等により増加した。維持補修費は減少したものの、全体としては増加した。令和5年1月に策定した「持続可能な財政運営に向けた取組」に基づき、時間外勤務の縮減に取り組むなど、コストの低減を図る。

ラスパイレス指数の分析欄

令和4年度は、採用と退職に伴い職員構成が変動したことで、前年度から平均給料月額が下がったことから、ラスパイレス指数は0.1ポイント低下し100.1となった。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

令和4年度は、総務・企画部門における組織新設に伴う職員数の増があった。また消防部門において、各消防車両への人員配置の見直しに伴う職員数の増があった。今後の定員管理については、定年引上げ等も踏まえた上で、本市を取り巻く状況を勘案した体制を構築する。

実質公債費比率の分析欄

令和4年度は、第三セクター等改革推進債の償還が終了したこと等により分子となる地方債の元利償還額が減少した結果、市債償還3ヵ年平均で算定される同比率は前年度から0.1ポイント改善し、6.0%となった。類似団体平均を下回っているため、現在の水準維持に努める。

将来負担比率の分析欄

令和3年度は、臨時財政対策債償還基金費として追加交付された地方交付税を減債基金に積み立てたこと、市有地売却による財産収入を公共施設等特別整備基金に積み立てたこと等によって充当可能基金が増加したことなどにより、充当可能財源等が将来負担額を上回ったために算定されなかった。令和4年度は、市債残高の減少等により将来負担額が減少しており、引き続き充当可能財源等が将来負担額を上回っているため、算定されなかった。今後も計画的な財政運営を行い、健全性の維持に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)

人件費の分析欄

令和3年度は、共済組合負担金の増加等により分子となる歳出経常一般財源が前年度から増加したものの、地方交付税及び臨時財政対策債の増加等により分母となる歳入経常一般財源が大幅に増加した結果、前年度から2.7ポイント減の29.1%となった。令和4年度は人事委員会勧告内容の実施や職員数の増等により分子となる歳出経常一般財源が前年度より増加したことに加え、臨時財政対策債の発行を抑制したことにより分母となる歳入経常一般財源が減少したことにより、前年度から2.8ポイント増の31.9%となった。

物件費の分析欄

令和3年度は、新型コロナウイルス感染症の影響によるパスポートセンター運営事業に係る経費の減少などに加え、分母となる歳入経常一般財源が大幅に増加した結果、1.3ポイント減の13.0%となった。令和4年度は、エネルギー価格高騰による光熱費の増加やふるさと納税業務委託の増加等により分子となる歳出経常一般財源が前年度より増加したことに加え、臨時財政対策債の発行を抑制したことにより分母となる歳入経常一般財源が減少したことにより、前年度から2ポイント増の15.0%となった。

扶助費の分析欄

令和3年度は、新型コロナウイルス感染症の影響による受診控えの解消等により子ども医療扶助費が増加したことなどもあり、分子となる歳出経常一般財源が前年度から増加したものの、分母となる歳入経常一般財源が大幅に増加した結果、0.9ポイント減の16.3%となった。令和4年度は、認定こども園等の給付費や障害者(児)自立支援給付の増により分子となる歳出経常一般財源が前年度より増加したことに加え、臨時財政対策債の発行を抑制したことにより分母となる歳入経常一般財源が減少したことにより、前年度から1.5ポイント増の17.8%となった。

その他の分析欄

令和3年度は、分子となる国民健康保険事業、介護保険事業の各特別会計への繰出金が増加しているが、地方交付税及び臨時財政対策債の増加等により分母となる歳入経常一般財源が大幅に増加した結果、0.7ポイント減の12.6%となった。令和4年度は、分子となる後期高齢者医療事業、国民健康保険事業、介護保険事業の各特別会計への繰出金の増加に加え、臨時財政対策債の発行を抑制したことにより分母となる歳入経常一般財源が減少したことにより、前年度から0.9ポイント増の13.5%となった。

補助費等の分析欄

令和3年度は、地方交付税及び臨時財政対策債の増加等により分母となる歳入経常一般財源が大幅に増加した結果、0.4ポイント減の6.8%となった。令和4年度は、臨時財政対策債の発行を抑制したことにより分母となる歳入経常一般財源が減少したことにより、前年度から0.7ポイント増の7.5%となった。

公債費の分析欄

令和3年度は、阪神高速道路大和川線事業や阪神高速道路出資金、市民会館建替え事業に係る市債の償還額が増加したことなどにより分子となる歳出経常一般財源が前年度から増加したものの、分母となる歳入経常一般財源が大幅に増加した結果、1.1ポイント減の15.9%となった。令和4年度は、第三セクター等改革推進債に係る市債の償還額が減少したことなどにより分子となる歳出経常一般財源が前年度から減少したものの、臨時財政対策債の発行を抑制したことにより分母となる歳入経常一般財源が減少したことにより、前年度から0.8ポイント増の16.7%となった。

公債費以外の分析欄

令和3年度は、扶助費の増加等により分子となる歳出経常一般財源が前年度から増加したものの、地方交付税及び臨時財政対策債の増加等により分母となる歳入経常一般財源が大幅に増加した結果、比率が大幅に低下した。令和4年度は、令和3年度に減債基金に積立を行った臨時財政対策債償還基金費分を活用し、臨時財政対策債の発行を抑制したことにより分母となる歳入経常一般財源が減少したことやエネルギー価格高騰に伴う光熱費の増等による物件費の増加及び社会福祉費の増による扶助費の増加等により分子となる歳出経常一般財源が増加した結果、比率が大幅に上昇した。臨時財政対策債の発行抑制は一時的な要因であるものの、扶助費をはじめとした義務的経費が引き続き増加している状況も踏まえると今後も経常収支比率が悪化する可能性が高いことから、社会保障関係費の適正化に資する施策の実施に加え、市税の徴収強化等による歳入の確保や、行財政改革を一層推進し、引き続き財政構造の改善に取り組む。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

〇民生費は、類似団体と比較して高位で推移しており、令和4年度は、障害者自立支援給付費等が増加したものの、子育て世帯や住民税非課税世帯等への臨時特別給付金の支給が減少したことにより、前年度より減少した。○衛生費は、類似団体と比較して低位で推移しているものの、令和2年度以降新型コロナウイルス感染症対策の実施により増加しており、令和4年度は水道料金減免に伴う水道事業会計繰出金の増もあり、前年度より増加した。〇土木費は、令和2年度以降、大型事業が完了したこと等により類似団体と比較して低位で推移している。令和4年度は、土地売却収入の積立金の減少により前年度より減少した。〇教育費は、類似団体と比較して低位で推移している。令和4年度は、小学校及び特別支援学校の学校給食費を2・3学期無償化し、また年度を通じて食材費高騰への支援を実施したことなどにより、前年度より増加した。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

○人件費は、類似団体平均と比較すると令和3年度まで低位で推移していた。令和4年度は、人事委員会勧告内容の実施や職員数の増等による増加により類似団体平均を上回った。○物件費は、類似団体平均と比較すると令和2年度まで高位で推移していた。令和4年度は、小学校及び特別支援学校の学校給食費を2・3学期無償化し、また年度を通じて食材費高騰への支援を実施したこと等により増加したものの、前年度に引き続き類似団体平均を下回った。○扶助費は、生活保護率が類似団体と比較して高いこともあり、高位で推移している。令和4年度は、障害者自立支援給付費等や新型コロナウイルス感染症対策費が増加したものの、子育て世帯への臨時特別給付金の支給が大幅に減少したため、前年度より減少となった。○積立金は、令和4年度は令和3年度決算剰余金や翌年度以降に還付が必要となる国費・府費の収入超過分について財政調整基金に積立を行ったものの、令和3年度に行った臨時財政対策債償還基金費として追加交付された地方交付税の減債基金への積立や市有地売却による財産収入の公共施設等特別整備基金への積立など一時的な要因による積立が大幅に減少したため、前年度より減少となった。

実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)

分析欄

標準財政規模に占める財政調整基金残高は、令和4年度においては、令和3年度決算剰余金や令和5年度以降還付が必要である国費・府費の収入超過分等を積み立てたことにより、一時的に増加した。標準財政規模に占める実質収支額は、令和2年度以降増加傾向である。市税収入が過去最高となったことに加え、地方消費税交付金等の交付金が増加したこと等により、前年度より増加した。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)

分析欄

引き続き全ての会計で実質収支が収支均衡又は黒字若しくは資金不足が発生していないため、連結実質赤字比率は生じていない。一般会計においては、行財政に関する不断の見直しにより、引き続き現在の水準の維持に努める。その他会計においても、例えば国民健康保険事業特別会計では、納付勧奨や差し押さえ等、保険料の収納率向上を図ることで、引き続き現在の水準の維持に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

元利償還金は、第三セクター等改革推進債の償還が完了したことなどにより減少した。更に、算入公債費等が基準財政需要額の増により増加したため、実質公債費比率の分子は令和3年度から減少した。

将来負担比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

一般会計等に係る地方債の現在高は、全体として償還額が発行額を上回ったため、減少に転じている。債務負担行為に基づく支出予定額は、事業進捗により前年度に比べ減少している。公営企業債等繰入見込額は、企業会計の市債残高の減等により引き続き減少している。充当可能基金は、財政調整基金や公共施設等特別整備基金等の増加により、前年度に比べ増加している。充当可能特定歳入については、主に地方債の償還に充当可能な都市計画税の金額において、都市計画税を充当できる地方債残高が減少しているため、減少している。これらのことから、将来負担比率は充当可能財源等が将来負担額を上回ったため、算定されなかった。今後も計画的な財政運営を行い、健全性の維持に努める。

基金残高に係る経年分析(2022年度)

基金全体

(増減理由)○令和4年度は、以下の要因により基金残高全体としては減少した。(-1,322百万円)(増加要因)・財政調整基金について、令和3年度に積み立てた国費・府費の収入超過分を取り崩したが、令和3年度決算剰余金や令和5年度以降還付が必要となる国費・府費の収入超過分等を積み立てたことにより増加した。(+3,660百万円)・その他特定目的基金について、市有地売却による財産収入等を公共施設等特別整備基金に積み立てたこと等により増加した。(+2,974百万円)(減少要因)・減債基金について、令和3年度に積み立てた臨時財政対策債償還基金費を取り崩したこと等により減少した。(-7,957百万円)(今後の方針)○「堺市基金活用指針」に則した効果的な活用を行う。・経済事情の著しい変動や大規模災害等の不測の事態に備えつつ、持続可能な財政運営を行うため、財源調整機能は財政調整基金へ集約し、300億円程度の確保を基本とする。・特定目的基金はそれぞれの目的に応じた事業に活用し、そのうち財産売却収入を主な財源とする公共施設等特別整備基金については、インフラや公共施設等の整備、更新に活用する。

財政調整基金

(増減理由)○令和3年度に積み立てた国費・府費の収入超過分を取り崩したが、令和3年度決算剰余金や令和5年度以降還付が必要となる国費・府費の収入超過分等を積み立てたことにより増加した。(+3,660百万円)(今後の方針)○財政調整機能は財政調整基金に集約し、年度間の財源調整と大規模災害等への備えとして300億円程度を確保する。

減債基金

(増減理由)令和3年度に積み立てた臨時財政対策債償還基金費を取り崩したこと等により減少した。(-7,957百万円)(今後の方針)○今後の市債償還額を踏まえ、必要な残高を確保する。

その他特定目的基金

(基金の使途)○公共施設等特別整備基金本市の公共公益施設の整備事業等の資金に充てるため○泉北丘陵地区整備基金本市の泉北丘陵新住宅市街地開発事業の施行地区(その周辺地区を含む。)における公共公益施設の整備事業等の資金に充てるため(増減理由)○令和4年度においては、以下の要因によりその他特定目的基金の残高が増加した。・市有地売却による財産収入を公共施設等特別整備基金に積み立てた。(+2,671百万円)(今後の方針)○基金ごとの目的に応じた事業に活用する。○市有財産等の売却を行った際には、将来の整備や大規模改修等に備えて積み立てる。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は、令和元年度に阪神高速大和川線が完成し、建設仮勘定から本勘定に振り替えたため、大きく減少したが、その後も依然として類似団体平均より高い水準にある。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は、令和3年度に臨時財政対策債償還基金費を基金に積立したこと等により充当可能財源が増加したこと、及び経常一般財源等(歳入)等が増加したことにより比率は一時的に大きく下がった。しかし、積み立てた償還基金費を取り崩し、臨時財政対策債を抑制したことにより比率が増加している。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は、市債残高の減少等により将来負担額が減少しており、令和3年度に引き続き充当可能財源等が将来負担額を上回っているため算定されず、類似団体平均を大きく下回っている。一方、有形固定資産減価償却率は、阪神高速大和川線の完成により令和元年度に減少した後、令和4年度にかけて大規模な建設事業がなかったことにより数値が上昇し、類似団体平均より高い水準にある。今後、公共施設等総合管理計画に基づき、施設等の長寿命化や統廃合を推進する。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率及び実質公債費比率については、ともに類似団体平均を下回っている。将来負担比率は、市債残高の減少等により将来負担額が減少したこと、充当可能基金が増加したことにより充当可能財源等が将来負担額を上回ったため算定されなかった。実質公債費比率は、第三セクター等改革推進債の償還が終了したこと等により分子となる地方債の元利償還額が減少した結果、市債償還3ヵ年平均で算定される同比率は前年度から0.1ポイント改善し、6.0%となった。将来負担比率及び実質公債費比率ともに、早期健全化の基準内であり、今後もこの水準を維持できるよう将来を見据えた財政運営を行っていく。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が特に高くなっている施設は、学校施設、公民館などである。また、道路については、平成30年度までは、類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高かったが、令和元年度に阪神高速大和川線が完成したことにより、減価償却率が大幅に減少した。本市の公共施設や道路の多くが高度経済成長期や泉北ニュータウン開発時に短期間で集中的に整備されたものであることから、今後、更新・統廃合・長寿命化などを計画的に実施することが必要となる。

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が特に低くなっている施設は、市民会館、福祉施設、体育館・プールである。減価償却率が減少した主な理由としては、過年度において、市民会館については、堺市民芸術文化ホールが完成したこと、体育館・プールについては、大浜体育館が完成したことによるものである。今後、様々な公共施設について、公共施設等総合管理計画に基づき、維持管理を適切に進めていく必要がある。

財務書類に関する情報①(2021年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

・一般会計等においては、前年度末から資産総額が232億円増加となり、負債総額は42億円増加となった。国費・府費の収入超過分や地方交付税の上振れ分等を積み立てたことにより基金が増加(約162億円)し、資産全体としては232億円の増加となった。負債は、臨財債も含めた地方債が増加(+109億円)し、未払金の減少(▲72億円)などにより、全体としては42億円の増加となった。・全体では、資産総額は、上水道管や下水道管等のインフラ資産を計上していることなどにより、一般会計等に比べて6,632億円多くなるが、負債総額も4,805億円多くなっている。・連結では、資産総額は、全体に加えて堺市立病院機構の資産を計上していることなどにより、一般会計等に比べて6,892億円多くなるが、負債総額も4,926億円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、子育て世帯への臨時特別給付金・住民税非課税世帯等臨時特別給付金などにより、社会保障給付費は増加(+243億円)したが、特別定額給付金終了等による補助金等の減少(▲899億円)の影響により純行政コストは554億円減少した。全体では、上下水道会計における水道料金収入等を使用料及び手数料に計上しているため、一般会計等に比べて、経常収益が299億円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金等を費用計上しているため、経常費用が1,939億円多くなっていることなどにより、純行政コストは1,640億円多くなっている。・連結では、全体に加えて連結対象企業等の事業収益を計上していることなどにより、一般会計等に比べて、経常収益が617億円多くなっている一方、経常費用が2,220億円多くなっていることなどにより、純行政コストは1,602億円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

・一般会計等においては、純行政コスト(4,069億円)が税収等の財源(4,006億円)を上回ったが、純資産残高は前年度から189億円増加した。・全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて財源が1,633億円多くなっているが、国民健康保険や介護保険の負担金などを費用計上していることから、純行政コストは1,640億円多くなっている。その結果、純資産残高は1,827億円多くなった。・連結では、一般会計等と比べて財源が1,633億円多くなっているが、純行政コストは1,602億円多くなっており、純資産残高は1,967億円多くなった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

・一般会計等においては、業務活動収支が増加(+118億円)し、投資活動収支が減少(▲158億円)となっている。財務活動収支については、臨時財政対策などの地方債発行収入が償還額を上回ったことから増加(+105億円)となっており、本年度末資金残高は前年度から65億円増加となった。・全体では、国民健康保険料や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、一般会計等と比べて、業務活動収支は160億円増加となっている。また、投資活動収支は132億円減少、財務活動収支は24億円減少となったことから、本年度末資金残高は69億円増加となった。

財務書類に関する情報②(2021年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

・純資産比率は類似団体平均を上回っており、将来世代負担比率は類似団体平均を下回っている。これは、道路等の社会基盤が発達し、都市部であることから地価が比較的高く、資産総額が相対的に大きいことや本市が政令市中でも市債残高が少ないことにより負債総額が相対的に小さいこと等によるものである。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

・住民一人当たり行政コストは類似団体平均と同程度であるが、行政コストの大きな割合を占める社会保障給付費は、今後の少子化及び高齢化の進展に伴い、増大が予想されており、注意を要する。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均を下回っているが、これは、本市が政令市中でも市債残高が少ないことによるものである。・基礎的財政収支は、業務活動収支及び投資活動収支ともに黒字であったため、263億円増加となっている。業務活動収支が黒字となっているのは、特別定額給付金給付事業費の減少によるものであり、投資活動収支が黒字となっているのは、公共施設等整備費支出の減少によるものである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を下回っている。前年度と比較し受益者負担比率は0.5%増となっている。主な受益者負担比率の増加理由は、特別定額給付金事業の終了による経常費用の減少である。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,