事業・施設概要
| 都道府県 | 大阪府 | 経営主体 | 堺市 |
|---|---|---|---|
| 事業名 | 下水道事業 | 業種名 | 公共下水道 |
| 会計適用区分 | 法適用 | 類似団体区分 | 政令市等 |
| 行政区域内人口 | 810,356人 | 現在処理区域内人口 | 798,410人 |
| 現在水洗便所設置済人口 | 771,551人 | 現在処理区域面積 | 10,215ha |
| 晴天時現在処理能力 | 303,900m³/日 | 下水管布設延長 | 3,155km |
注:施設・業務量は当該年度値。e-Stat原表との値照合が完了した項目を優先した。
経営の健全性・効率性について
①経常収支比率は105.92%であり、前年度比で0.84ポイント改善した。③流動比率は57.00%であり、前年度比で6.95ポイント改善した。100%を上回ることが望ましいが、保有資産が多く、資産の取得や改築更新の財源に企業債を活用することから、必然的に値が低くなる。類似団体も同様に低い水準であり、下水道事業の構造的な問題である。なお、次年度も安定的に下水道使用料を確保できるため、支払能力を超える負債を抱えているものではない。④企業債残高対事業規模比率は864.25%である。明確な数値基準はないが、一般的に値が低い方が望ましいとされている。本市は平成初期に急速な下水道整備を実施しており、その際に借り入れた多額の企業債の影響により、類似団体と比較して高い水準にある。⑤⑥経費回収率は114.17%であり、前年度比で0.67ポイント上昇した。下水道使用料収入が減少したものの、過去に借り入れた高利率の企業債の償還による支払利息の減少などで汚水処理原価が減少したことが影響している。これまでの経営努力の結果、経費回収率は類似団体と比較して高い水準にある。⑦施設利用率は62.12%であり、前年度比で1.02ポイント減少した。⑧水洗化率は96.64%であり、前年度比で0.23ポイント上昇した。一般的に値が高い方が効率的とされ、早期に下水道整備を進めていた類似団体と比較して低い水準にあるが、年々改善している。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は44.00%であり、類似団体と比較して低い水準にある。②管渠老朽化率は21.61%であり、前年度比で1.21ポイント上昇した。管きょ延長約3,155kmに対し、法定耐用年数を超過した管きょ延長は約682km。本市の汚水整備は昭和40年代から昭和50年代前半、昭和60年代から平成初期にかけて2度ピークがあり、前者は耐用年数を迎えている。今後はアセットマネジメント手法を活用し、老朽管調査の結果に基づき目標耐用年数を定め、将来的には年間25kmペースで更新することで、投資額を平準化しながら老朽化対策を進める。目標耐用年数は法定耐用年数を上回るため、長期的に①②の指標値は上昇傾向する見通し。③管渠改善率は0.31%であり、類似団体と比較して低い水準にある。本市では計画的に老朽管調査を実施しており、今後調査データを活用しながら計画的・効率的な老朽化対策を進める。
全体総括
本市は平成初期に急速に下水道整備を進めたため、企業債の元利償還や減価償却費の負担が経営を圧迫している。経営改善の取組により、平成19年度以降は毎年純利益を確保できており、令和元年度には累積欠損金を解消できた。しかし、人口減少に伴う水需要の減少により下水道使用料収入は減少傾向であり、全国的な課題である施設の老朽化対策等への投資増も見込まれている。さらに、人件費の増加、物価高騰、金利上昇も経営に大きな影響を与えている。組織運営においても技術職員の人材確保が課題になるなど、下水道事業を取り巻く経営環境は厳しい状況が続いている。「堺市上下水道事業経営戦略2023-2030」を策定して3年が経過した。社会情勢の変化や新たな課題への対応を議論し、令和8年度に経営戦略の中間改定を実施する。改定した経営戦略のもと、市民が安心して利用できるサービスを提供し続ける。
経営状況
収支構造
総額280.3億円
総額262.2億円