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地方財政ダッシュボード

新潟県新潟市の財政状況(2016年度)

🏠新潟市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2016年度)

財政力指数の分析欄

税収の増などにより平成23年度以降財政力指数は良化を続けていたが,平成28年度では税収に伸び悩みが見られ前年度据え置きとなっている。類似団体との比較においても人口1人あたりの市税収入が低い(20政令市中18位)ことから,依然として0.1程度下回っている状況である。今後も歳入確保や歳出削減に努めるともに,雇用の確保,拠点性の強化,交流人口の拡大などによる税収基盤の強化に取り組んでゆく

経常収支比率の分析欄

歳入においては,個人市民税・固定資産税で増収が見られるものの法人税割の税率引下げなどにより市税が0.4%の減,また消費税率引き上げ後の消費が伸び悩んだことによる地方消費税交付金の減収などから税交付金全体で10.4%の減となり,総額で前年度と比較して1.4%の減となった。歳出では,除雪対策経費の伸びにより維持補修費が8.4%の増となったものの,県道路整備事業債元利償還金負担金の終了により補助費が3.7%減,国保会計や介護会計等への繰出金が7.9%の減となるなど,歳入同様1.4%の減となった。類似団体平均を下回っているが,前年度と比較して0.4%悪化しており,引き続き厳しい財政状況のなか積極的な行財政改革を推進していく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

主に物件費について,合併建設計画による新規施設の増に伴い管理運営費が増えたことにより増加している。なお消費税率の変更に伴い平成26以降大きく増加している。人件費においては平成26から引き続き平成28においても人事院勧告による給与改定が実施され給与は増加したものの,超過勤務縮減につとめ時間外手当を削減したことにより人件費としては減少している。前年度に比べ類似団体内順位は若干良化したが,依然として平均を上回っていることから,今後もさらなる行財政改革への取り組みを強化し,事務事業の見直しを徹底するなど歳出抑制に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

昇給延伸や国制度準拠の徹底等により,指数は類似団体でも上位にある。今後もより一層給与の適正化に努める。なお,平成24年度に数値が上昇していたのは,国家公務員の臨時的な減給措置によるものである。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

マイナンバー業務,平成29の義務教職員の権限移譲に係る業務,生活保護ケースワーク業務への体制強化などのため,平成28は普通会計で30人増員した。本市は,区役所・出張所や公立保育園を多く設置していること,また,各区に農業部門や農業委員会を多く設置していることなどから,引き続き類似団体との比較では平均を上回っている状況である。今後は,次期定員配置計画を早期に策定し,ICTやアウトソーシングの活用,簡素な組織体制の再構築などの取組を行いながら新規採用数を精査し,職員配置の選択と集中の強化と適正化を進める。

実質公債費比率の分析欄

合併建設計画に伴う合併特例債などの元利償還金が増加していることから,今後は財政予測計画に基づき市債残高を縮減し,実質公債費比率の上昇を抑制するよう努める。※実質公債費比率の算定基礎数値に誤りが判明したが,表内数値は訂正せずに,下記に訂正後数値を示す。平成24実質公債費比率10.6

将来負担比率の分析欄

将来負担額及び充当可能財源等はいずれも前年と比べ増加しているが,主に一般会計等に係る地方債の現在高の増加により将来負担比率の分子は前年度に比べ増加している。一方,分母における標準財政規模については,基準財政収入額の増加が臨時財政対策債振替前基準財政需要額の増加を上回ったことにより普通交付税額及び臨時財政対策債の合算は減少したものの,標準税収入額の増加により,前年度と比べ増加したが,分子ほど増加しなかったため,将来負担比率が悪化している。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2016年度)

人件費の分析欄

職員を普通会計で30人増加したが,給与水準が類似団体より低いことや,超過勤務の縮減に努め,時間外勤務手当を削減したことなどが類似団体を下回る要因となっている。今後は,持続可能な行財政運営の確立のため,業務のあり方・やり方の精査と合わせ,総人件費を意識した職員の適正配置に努めていく。

物件費の分析欄

合併建設計画に基づく施設整備によるその後の施設管理運営費の増加から近年は比率の上昇傾向が続いており,28年度も内野まちづくりセンターの新規開設などから前年度比で0.1ポイントの増となっている。類似団体での比較でも平均を上回っている状況であり,事務事業見直しによる経費削減に努めるなど,更なる比率改善に向けた取り組みに努める。

扶助費の分析欄

私立保育園乳幼児保育委託料や臨時福祉給付金の増加により決算額は増となっているが比率はほぼ横ばいであった。類似団体との比較でも引き続き平均を下回っている状況であるが,今後見込まれる社会保障費の増加を踏まえ,引き続き動向に注視する必要がある。

その他の分析欄

介護保険事業会計において給付費は増加したものの,運営に係る事務費の削減により繰出金が減少,国民健康保険事業会計においても収支状態が良化したことにより繰出金が減少し,比率が減少している。引き続き各会計の収支状態を的確に把握し引き続き健全な運営に努め,普通会計の負担額を減らしていくよう努める

補助費等の分析欄

県道路整備事業債元利償還負担金の終了により比率は減少したものの企業会計に対する繰出金は増加しており,類似団体の比較においても依然平均値を上回っている。引き続き繰出金が増加している各企業会計の経営状況を的確に把握し健全経営に努めるとともに,各種団体に対する補助金等についても適正な執行に努めていく。

公債費の分析欄

類似団体と比較すると比率は下回っているものの,合併建設計画に伴う合併特例債などの公債費が増加していることから,今後は財政予測計画に基づき市債残高を縮減し,公債費の上昇を抑制するよう努める

公債費以外の分析欄

類似団体での比較では平均値を下回っているが,職員数の増や施設管理費の増などから今後の比率の悪化が懸念される。社会保障費増加の見込みも踏まえ,行政サービスの水準を保ちながら事務事業の見直しを行うなど経営資源の適正配分を進め,より一層の経費削減に努めていく。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

労働費について,一人あたり1,670円と類似団体のなかで最も高くなっているのは,新潟勤労者総合福祉センター(新潟テルサ)の管理運営費や,新潟県労働金庫への貸付金があるためである。農林水産業費では,一人あたり10,772円と類似団体のなかで最も高い状況である。これは類似団体平均の10倍の経営耕地面積(住民一人あたり)を有し,田園型政令市を目指した各種施策に取り組んでいるためである。土木費について,一人あたり87,645円と類似団体のなかで最も高い状況となっているのは,新潟駅付近連続立体交差事業や新潟中央環状道路整備事業などの大規模事業を推進していることや,冬季の除雪対策経費によるものである。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

物件費について,前年度決算に比べ0.4%減少したものの,公共施設の一人あたり保有面積が政令指定都市1位であることなどから,依然として類似団体のなかで2番目に高いものになっている。維持補修費について,市営住宅を除く公共施設の一人あたり保有面積が政令指定都市1位であることや,道路の一人あたり実延長が政令市第3位であること,また除雪経費の増などから前年度決算に比べ8.8%の増となっている。普通建設事業費では合併建設計画の終了による減少傾向はあるが,一人あたり62,054円と依然として類似団体のなかでは3番目に高いものとなっている。引き続き新潟市財産経営推進計画(公共施設等総合管理計画)により,公共施設やインフラ資産について,その老朽化や利用需要の変化などの課題に対し,効率的な管理及び利活用などの経営的な視点に基づいた取り組みを進める。

実質収支比率等に係る経年分析(2016年度)

分析欄

標準財政規模については,基準財政収入額の増加が臨時財政対策債振替前基準財政需要額の増加を上回ったことにより,普通交付税額及び臨時財政対策債の合算は減少したものの,標準税収入額の増加により前年度と比べ増加した。財政調整基金については,前年度(40億円)に引き続き20億円の取崩し行ったため残高が36.2%減少した。また実質収支額については,歳入の減少に対して歳出の減少が下回ったことから,0.08%悪化した。実質単年度収支は基金の取り崩しが昨年度に比べ減少したため数値は良化したものの,H24年度より5年連続の赤字となっている。今後も予想される社会保障関係経費の増加への対応が必要であり,雇用の確保,拠点性の強化,交流人口の拡大などによる税収基盤の強化に努め引き続き積極的な行財政運営を行っていく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2016年度)

分析欄

新潟市において,H20年度決算以降,連結実質赤字は生じていない。ただし国民健康保険事業会計では,近年において実質収支比率の赤字はないものの,H20年度とH21年度には一般医療費の増加,前期の高齢者交付金の減などにより生じた収支不足の結果赤字となったこともあるので,今後も保険給付の増加が見込まれるなど厳しい財政状況が予想されるため,不納欠損額や収入未済額の削減を図るなど,健全な財政運営に努める。また,黒字額の大きい病院事業会計をはじめとした公営企業会計においても,今後も厳しい経営環境が予想される中,より一層の経営努力が必要となる。特に,水道事業会計や下水道事業会計において,老朽化施設の更新を適切な時期に実施する必要があるが,人口減少などによる事業収益のさらなる減少により,財源確保が厳しくなるものと見込まれることから,徹底した経費削減とともに,将来世代に過度な負担を残さないよう,企業債残高の増高を抑制しながら,安定的な事業運営に必要な資金を確保する必要がある。

実質公債費比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

合併建設計画に伴う合併特例債などの元利償還金等が増加していることから,今後は財政予測計画に基づき市債残高を縮減し,公債費の上昇を抑制するよう努める。※左表におけるH24元利償還金に数値の誤りが判明したが,表内数値は訂正せずに,下記に元利償還金および実質公債費比率の分子の訂正後数値を示す。H24元利償還金35,875実質公債費比率の分子17,942

将来負担比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

将来負担額においては,福祉施設の建設補助に対する債務負担行為に基づく支出予定額や公営企業債等繰入見込額が減少しているものの,一般会計等に係る地方債の現在高が年々増加しているため,前年度と比べて増加している。充当可能財源等については,充当可能基金は満期一括償還分の積立分の増加,充当可能特定歳入は都市計画税収の増加,基準財政需要額参入見込額は臨時財政対策債償還費などの公債費等が増加したため,前年度と比べて増加している。将来負担額及び充当可能財源等はいずれも前年と比べ増加しているが,主に一般会計等に係る地方債の現在高の増加により将来負担比率の分子は前年度に比べ増加している。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2016年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

平成26年度まで合併建設計画により,道路や下水道等のインフラ整備をはじめ,文化施設,スポーツ施設の整備,学校の改築等を中心に施設整備を進めてきたことから,有形固定資産の減価償却率は低い傾向にある。今後は,有形固定資産の減価償却額が増加するため,減価償却率も上昇傾向となっており,引き続き平成27年に策定した「新潟市財産推進計画」に基づき,施設の最適化を進めていく。

債務償還可能年数の分析欄

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

平成26年度まで合併建設計画により施設整備を進めてきたことから,新規施設が多く有形固定資産減価償却率は低い傾向にあるものの,合併特例債の発行により将来負担比率が高くなっている。ただし,平成28年度において,財政予測計画に基づき,建設事業の選択と集中を進め,起債の発行を抑制したことから,臨時財政対策債以外の地方債残高は減少し,将来負担比率の伸び率は鈍化している。平成29年度においても一般会計等に係る地方債の現在高が増加しているため,将来負担比率は増加する可能性がある。一方,合併建設計画が終わったため,大規模な施設整備が落ち着いたことから,有形固定資産減価償却率は増加する見込みである。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

類似団体は,将来負担比率及び実質公債費比率はともに減少傾向にあるが,本市においてはともに増加傾向にある。将来負担比率においては,福祉施設の建設補助に対する債務負担行為に基づく支出予定額や職員数の削減に伴う退職手当負担見込額が減少しているものの,一般会計等に係る地方債の現在高が年々増加しているため,前年度と比べて増加している。また,実質公債費比率については,合併建設計画に伴う合併特例債などの発行により,これまで元利償還金が増加してきたが,今後は財政予測計画に基づき市債残高を縮減し,実質公債費比率の上昇を抑えるよう努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2016年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

新潟市は市民一人当たりの公共施設(行政財産)の保有面積が高く,公営住宅及び児童館を除く各施設の一人あたり面積は類似団体に比べて高い状況である。また,平成26年度まで合併建設計画により施設整備を進めてきたことから,有形固定資産の減価償却率は低い傾向にある。橋りょうは市内に4,000橋を超える数があり,高度経済成長期の始まりを境に集中的に整備してきたことから,今後建設後50年を超えるものが増大するため,橋りょうのアセットマネジメントによる計画的な維持管理を進めている。学校施設は老朽化が進んだ施設の建替え等により,減価償却率が横ばいとなった。今後も老朽化や統廃合による更新時期にあわせて,市民の利便性の向上や効率的な管理につながる多機能化,複合化の検討を行う。認定こども園等の一人当たりの面積は,類似団体で上位であり,今後は老朽化した施設,利用需要に対して面積が狭い施設,児童数の増加や減少が著しい施設について,統廃合を含めた検討を行う。

施設類型別ストック情報分析表②(2016年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

新潟市は市民一人当たりの公共施設(行政財産)の保有面積が高く,公営住宅及び児童館を除く各施設の一人あたり面積は類似団体に比べて高い状況である。また、,平成26年度まで合併建設計画により施設整備を進めてきたことから,有形固定資産の減価償却率は低い傾向にある。消防施設は,平成25から平成27にかけて中央消防庁舎の移転新規事業を実施したこともあり,有形固定資産減価償却率が低くなっている。また,図書館は平成19年に中央図書館の建設,一般廃棄物処理施設は平成28年に亀田清掃センターの設備改良があったため,減価償却率が低くなっている。体育館やプール等のスポーツ施設について,合併建設計画により整備したスポーツ施設もあるが,昭和39年の新潟国体を契機に整備された体育施設を中心に老朽化が進んでいるため,減価償却率が平均よりやや高い。類似団体内でも市民一人当たりの面積が高くなっていることから,利用状況等を勘案し,地域でのバランスを配慮しながら,施設の集約等の総量削減について検討する必要がある。合併建設計画では,庁舎は既存の施設を活用したことから老朽化が進んでいるため,庁舎の減価償却率が高くなっている。

財務書類に関する情報①(2016年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

平成28年度の一般会計等において資産の総額は、前年度に比べて28億円の減となっている。これは消防局庁舎移転新築や亀田清掃センター基幹改良工事などの大規模工事が平成27年度で完了し,平成28年度においては施設整備による資産の形成が前年度に比べて減少し,減価償却分の方が多くなったため,有形固定資産が減少した影響が大きい。負債の総額は、前年度に比べて207億円の増となっている。固定資産の財源である地方債について,生活インフラの整備や新潟駅周辺整備事業などにおける地方債の発行,臨時財政対策債の発行などによるものである。連結での資産総額は2兆1,007億円である。これは下水道事業会計(5,866億円)をはじめとする公営企業会計の公共資産が加算されることによるものである。また,負債総額は1兆3,059億円で、これも資産同様に下水道事業会計(5,535億円)及び水道事業会計(788億円)などの加算によるものである。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

平成28年度の一般会計等において,純行政コストは前年度に比べ38億円増加し,2,915億円となっている。経常費用が23億円の増加しているうち,移転支出が18億円増加している。内訳として,「補助金等」が下水道事業会計や病院事業会計への繰出金が増となった一方,県道路整備事業債元利償還金負担金が終了したことなどにより8億円減少,「社会保障給付」が子ども・子育て支援新制度に伴う私立保育園委託料や臨時福祉給付金の給付事業費が増となったことなどにより35億円の増加、「他会計への繰出し金」が国民健康保険事業会計や介護保険事業会計への繰出金の減少などにより9億円減少となっている。社会保障関係給付費の増加傾向は今後も継続すると考えられることから、事業の選択と集中により,全体的なコストの圧縮に努める必要がある。また,ファシリティマネジメントに基づく公共施設最適化を推進するとともに,各種使用料手数料の見直しなど、行政サービスに対する受益者負担の適正化に取り組む必要がある。連結での純行政コストは5,186億円となっている。これは,下水道事業会計(181億円),国民健康保険事業会計(892億円)及び介護保険事業会計(717億円)などが加算されるためである。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

平成28年度の一般会計等においては、税収等の財源2,625億円が純行政コスト2,915億円を下回っており、本年度差額は290億円のマイナスとなったことなどにより,純資産残高は235億円の減少となった。今後は,投資的経費に係る厳正な事業選択や,事務事業点検を通した既存事業の抜本的な見直しによる一層の歳出削減を図るとともに,地域経済活性化に資する施策を充実させ財源の涵養を図るなど歳入確保に努める必要がある。連結では,本年度差額において水道事業会計が26億円,下水道事業会計が24億円のプラスとなったことから,純資産変動額が良化し,181億円の減少となっている。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

平成28年度の一般会計等において業務活動収支では,業務支出が清掃施設の中継化などにより2億円減少したのに対し,業務収入が社会保障関係施策に関する国や県からの補助金が増加したことにより2億円増加し,収支は平成27年度に比べ4億円良化した。投資活動収支では、亀田清掃センター基幹改良工事や避難・防災拠点の耐震化事業の完了などにより,支出が平成27年度に比べ43億円減少し,財政調整基金の取り崩しが減少したことなどにより収入が平成27年度に比べ10億円減少したため、収支は32億円良化した。財務活動収支では,臨時財政対策債や緊急防災・減災事業債などの償還が増加したことから,財務活動支出が52億円増加し,収支は27億円悪化した。連結での資金収支を見ると、業務活動収支では160億円の資金余剰がある一方で,投資活動収支では294億円の収支不足が生じているが,財務活動収支による137億円で当期収支としては3億円の黒字となっている。

財務書類に関する情報②(2016年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

平成28年度決算を類似団体と比べると、「市民一人当たり「資産額」は低くなっている。これは,類似団体に比べ地価が低いことが影響し,市民一人あたりの土地資産額が低いことが影響していると考えられる。また、「有形固定資産減価償却率」は他団体に比べて低くなっていることから,他団体に比べ新規施設の整備がされていると考えられる。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

内野地区集会施設建設事業や新潟中央環状道路整備事業などにより資産額は増加したが,新潟駅周辺整備事業のような地方債発行を行うが資産計上されない(行政コストに計上される)事業の進捗,臨時財政対策債の発行などにより負債額が資産額以上に増加したため純資産比率が低下した。平成28年度決算を類似団体と比べると,一人当たり負債額は類似団体平均並であるものの、上記のとおり一人当たり資産額が類似団体より少ないことから「純資産比率」は低い。また、新規施設の整備による資産形成のために起債を活用しているため「将来世代負担比率」は高くなっている。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

平成28年度決算は、県道路整備事業債元利償還金負担金は減少したものの、社会保障関係費の増加などにより,純行政コスト全体では平成27年度よりも増加している。住民一人当たりの数値は,類似団体平均値よりもやや高い水準となっている。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

平成28年度決算を類似団体と比べると、「市民一人あたりの「負債額」は類似団体並となっている。「基礎的財政収支」については,合併建設計画の終了後の投資的経費は減少傾向のため、マイナス額は減少しているが、臨時財政対策債を発行していることもあり,依然としてマイナスである。なお,臨時財政対策債以外の負債については、前年度より約8億円減少している。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担の割合は,平成28年度決算において類似団体に比べて低いことから,費用の抑制と併せて収益である使用料や手数料についても適正な受益者負担の検討が必要である。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,