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財政力指数の分析欄前年度より0.01ポイント増だが、依然として類似団体では下位に留まっている。特別区民税は対前年度比2億円の減、特別区たばこ税は3億円の増となっており、特別区税全体としては増額となっているが、歳入に占める割合が依然低い状況に変わりはない。都営住宅等を多く抱え、他の類似団体と比べ低所得世帯が多い当区の構造的な問題ではあるが、今後も特別区民税の徴収強化、担税力のある世帯の定着促進等歳入確保に努める。また、行政評価に基づく事務事業の見直しなどにより財政基盤の安定・強化を図っていく。 | 経常収支比率の分析欄財政調整交付金や地方消費税交付金等の増により「経常的一般財源等総額」が57億円増となったことに加え、物件費や補助費等の減により「経常的経費充当一般財源等」が60億円減となったことで前年度比6.2ポイントの減となった。目標としている80%以下となり、類似団体の平均と比較しても低い数値に留まっている。今後も区税等の徴収強化などによる経常一般財源の歳入確保や行政評価に基づく事務事業の見直しによる経費の「選択と集中」を進め、適正水準を逸脱しないよう努めていく。 | 人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄類似団体数値を大きく下回っているのは、これまで指定管理者制度の導入や技能系職員の退職不補充、保育園の民営化、外郭団体の整理統合等を積極的に進め、常勤職員定数の削減とあわせてコスト削減を行ってきたことによるものである。今後も「定員管理指針」に基づき、定員管理と人件費の抑制に努めていく。 | ラスパイレス指数の分析欄令和元年度よりも0.4ポイント低下し、99.7となった。多数の退職・新規採用などを含む職員構成の変動が指数低下に影響している。同一の給料表に基づく類似団体の中では、比較的、早期に主任主事や係長職等への昇任が遂げられているため、類似団体間比較では結果として指数を押し上げたと推察される。今後も特別区人事委員会勧告を踏まえながら、引き続き給与水準の適正化に努める。 | 人口1,000人当たり職員数の分析欄平成3年度以降、「定員管理適正化計画」、「定員適正化指針」、「第二次定員適正化指針」により定員を削減し、類似団体内では引き続き上位に位置している。今後も「定員管理指針」に基づき、適正な定数管理を行っていく。 | 実質公債費比率の分析欄令和3年度は新規起債額を11億円減額したため、前年度から0.2ポイント減となった。今後は、公共施設の老朽化により、特に学校施設の更新経費が増加することで、現段階では新規の起債による比率上昇も見込まれているが、可能な限り起債額が元金償還額を上回らないように努めていく。引き続き適債事業を精査するとともに、施設ごとの個別計画に基づき、長寿命化によるコスト削減や基金の活用などを図り、適正水準を維持していく。 | 将来負担比率の分析欄将来負担額は、特別区債現在高・債務負担行為による支出予定額・退職手当支給予定額等の合計で561億円であった。一方、基金現在高等将来負担額から控除される充当可能財源等は2,729億円で、将来負担額を2,168億円と大きく上回るため、将来負担比率は算定されなかった。このように健全な状態にあるが、今後は、公共施設の老朽化による改修等により債務負担行為額の増大が見込まれるため、引き続き財政の健全化に努めていく。 |
人件費の分析欄平成3年度以降、「定員管理適正化計画」「定員適正化指針」に基づき、指定管理者制度導入や技能系職員退職不補充、保育園民営化等により、常勤職員定数の適正化を図っている。令和3年度は常勤職員数及び定年退職者数の減により、人件費は16億円減少し、人件費比率も前年度比1.5ポイント減少した。今後も「定員管理指針」に基づいた定員管理と人件費の抑制に努めていく。 | 物件費の分析欄令和3年度は、電子計算組織管理運営事務で31.2億円の減、生きがい奨励金支給事務で4.6億円の減などにより経常的経費充当一般財源が44.9億円(12.1%減)の減額となった。経常収支比率では前年度と比べ、3.3ポイント減となり、類似団体の平均を下回っている。今後も行政評価を活用した事務事業の見直し等による「選択と集中」を進め、事業の重点化を図っていく。 | 扶助費の分析欄令和3年度の扶助費は1,289億円で、歳出全体の38.1%を占めている。経常的経費一般財源では373億円で構成比の27.6%となり、前年度比で1.6ポイントの増となった。子ども医療費助成事業で3.7億円の増、高齢者の紙おむつ支給事業で0.8億円の増などが主な要因である。生活保護費については横ばいであった。今後も高齢者や障がい者支援のため社会保障関係費の増加が見込まれるが、適正な給付に努めていく。 | その他の分析欄国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療の各特別会計への繰出金は、経常的経費充当一般財源等が合計で4.5億円の増額(2.6%増)となった。また、維持補修費は、文化芸術施設改修事業の減などにより、4.7億円の減額(26.2%減)となった。その他経費の経常収支比率については前年度と比べ0.4ポイント減少した。行政評価を活用した事務事業の見直し、「選択と集中」による事業の重点化を進め、経費の抑制を図る。 | 補助費等の分析欄補助費では、ものづくり支援事業で6.1億円の減、中小企業融資事業で0.7億円の減などにより経常的経費充当一般財源が6.2億円の減額(7.2%減)となった。経常収支比率については前年度と比べ0.5ポイントの減となった。今後も、3年ごとに全ての補助金について必要性や妥当性等を評価し、見直しを行っていくとともに、交付実績についてはホームページにおける公表を継続し、透明性の向上を図っていく。 | 公債費の分析欄令和3年度は新規起債額の発行を極力抑制したことで、前年度比では0.1ポイント減少した。地方債現在高は着実に減らしているが、類似団体平均を上回っている。今後は学校等老朽化した施設の更新経費が増加するため、現段階では新規の起債による比率上昇も見込まれるが、起債額と元金償還額の適正なバランスに留意し、適正水準を維持する。 | 公債費以外の分析欄公債費以外の経常収支比率は、前年度より6.1ポイント減少し、類似団体の平均を下回っている。これは新型コロナウイルス感染症対策において積極的な財政出動をしたものの、物件費や補助費等の減により経常的経費充当一般財源が減額したことに加え、財政調整交付金や地方消費税交付金等の経常的一般財源が増額となったことによる。今後もより一層新たな歳入の確保とともに、歳出抑制に努めていく。 |
議会費労働費消防費諸支出金総務費農林水産業費教育費前年度繰上充用金民生費商工費災害復旧費衛生費土木費公債費 |
目的別歳出の分析欄・歳出総額の54.7%を占める民生費は、住民一人当たり268,059円となっている。これは、コロナ禍の生活支援として、国による複数の臨時特別給付金が支給されたことにより、民生費が大幅な増となったためである。・民生費の内訳としては、生活保護費67,398円、障がい者自立支援給付費24,995円、児童手当13,973円、私立保育園運営費助成事業25,684円で民生費の約5割になる。生活保護の適正化を図る一方、子育て環境の充実は、足立区の重点課題であり、今後も積極的に取り組んでいく。・教育費は、一人当たり92,245円で、類似団体内平均値を大幅に上回った。小・中合わせて100を超える学校運営費とともに、老朽化する校舎の改築・改修を計画的に行っていること、また、今後の学校改築等に備えて義務教育施設建設等資金積立基金に積立を行ったことが主な要因である。・総務費は、特別定額給付金の支給が終了したこと、常勤職員数及び退職者数の減による人件費等の減により、大幅な減少となった。 |
人件費補助費等災害復旧事業費投資及び出資金物件費普通建設事業費失業対策事業費貸付金維持補修費普通建設事業費(うち新規整備)公債費繰出金普通建設事業費(うち更新整備)積立金前年度繰上充用金 |
性質別歳出の分析欄・当区の決算上の特徴であり歳出総額の38.1%を占める扶助費は、住民一人当たり187,059円となっており、前年度と比べて28,010円増と大幅に増加している。類似団体の中でも2番目に多い状況である。これは、保育施設の運営経費助成、障がい者自立支援給付費、子ども医療費助成の増に加え、コロナ禍における生活支援として、国による複数の臨時特別給付金が支給されたことが要因となっている。・普通建設事業費については、前年度より25,866円増となり、類似団体の平均値を上回った。これは、学校の改築校数の増、大学病院開設に伴う建設費助成の実施、鉄道立体化のための事業費の増などが主な要因である。公共施設やインフラ施設の老朽化が進み、その維持更新経費が区財政を圧迫し施設を更新できない恐れもあるため、長寿命化等による財政負担の軽減や平準化、地域特性や人口構造の変化を踏まえた最適な施設配置など、公共施設等総合管理計画及び施設類型ごとに策定した個別計画により適切に対応していく。 |
基金全体(増減理由)・学校施設や福祉施設、公共施設の更新などで288億円を積み立てた一方、新型コロナウイルス感染症対策等による財源不足対策経費として46億円、学校改築等にかかる経費として92億円など合わせて290億円を取り崩し、結果として2億円の減となった。(今後の方針)・老朽化する施設更新を予定しているため、財政状況を見ながら適宜積み立てていく。 | 財政調整基金(増減理由)・新型コロナウイルス感染拡大により、中止・先送りになった事業の財源や決算剰余金43億円を含めて、67億円積み立てたことによる増加・財源対策のため46億円取り崩したことによる減少(今後の方針)・現在高について標準財政規模の2割程度を目安にしていく。 | 減債基金(増減理由)・満期一括償還のため41億円取り崩したことによる減少(今後の方針)・各年度の歳入状況を考慮し、必要に応じて減債基金を定時償還の償還財源とする。 | その他特定目的基金(基金の使途)・義務教育施設建設等資金積立基金:学校施設の更新・保全、教育ICT環境整備・公共施設建設資金積立基金:公共施設老朽化対策・防災減災対策整備基金:避難所の整備・地域福祉振興基金:特別養護老人ホーム等の整備助成事業など(増減理由)・小・中学校の改築事業推進による今後の建替え、学校ICT機器の更新を踏まえて130億円積み立てたことによる増加・公共施設老朽化による更新経費の将来負担への備えのため、83億円積み立てたことによる増加・奨学金等の育英資金事業のため、4億円積み立てたことによる増加・小・中学校改築のため、78億円を取り崩したことによる減少・大学病院の建設費助成のため、40億円を取り崩したことによる減少・公共施設の保全・改修のため、40億円を取り崩したことによる減少(今後の方針)・各施設の更新計画・事業計画および財政状況を見ながら、適宜積立てを行う。 |
有形固定資産減価償却率の分析欄築30年を超える公共施設が約7割あり、類似団体と比較して若干高い傾向にある。小・中学校ほか老朽化した公共施設等の大規模改修や建替え等の維持・更新経費の増大と集中が見込まれる。令和4年度改定した「中期財政計画」に基づき、計画的な施設更新を進めていく上で、持続可能な財政運営を堅持するためにも、コストの縮減や平準化に向けた新たな手法を検討していく。 | 債務償還比率の分析欄基金等の充当可能財源が将来負担額を上回るため、債務償還比率は算定されない。また、分母となる経常一般財源等(歳入)と経常経費充当一般財源等の収支についても、超高齢化社会の到来による介護保険外サービスなどの老人福祉費や障がい者自立支援給付費等の社会保障給付費の増加が続いている。しかしながら、限られた経費を効率的かつ効果的に執行するよう適宜事業を見直すとともに、住民税の収納率向上や国等の補助金の積極的な獲得に努めながら、一定の財源(黒字)を引き続き確保していく。 |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析将来負担比率は、基金等の充当可能財源が将来負担額を上回るため、類似団体と同様に算定されず健全な状態が続いている。有形固定資産減価償却率は、類似団体と比較して若干高い傾向にある。施設保有量が多く、今後も小・中学校ほか老朽化した公共施設等の大規模改修や建替え等の維持・更新経費の増大と集中が見込まれる。令和4年度に改定した「中期財政計画」に基づき、計画的な施設更新を進めていく上で、持続可能な財政運営を堅持するためにも、コストの縮減や平準化に向けた新たな手法を検討していく。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析将来負担比率は、基金等の充当可能財源が将来負担額を上回るため、類似団体と同様に算定されず健全な状態が続いている。実質公債費比率は、地方債元金の償還を計画的に進め、新規発行の抑制に努めた結果、△3.8と適正水準を維持している。今後も小・中学校ほか老朽化した公共施設等の大規模改修や建替え等の維持・更新経費の増大と集中が見込まれる。国等の補助金の積極的な獲得に努めつつ、「借入額<返済額」となるような適債事業を精査し、可能な限り起債を抑制していく。 |
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道路橋りょう・トンネル公営住宅港湾・漁港認定こども園・幼稚園・保育所学校施設児童館公民館 |
施設情報の分析欄昭和30年代後半からの人口増加を背景に、行政需要拡大への対応や住民福祉増進のため、計画的な公共施設整備を進めてきた結果、築30年を超える公共施設が約7割あり、類似団体と比較して若干高い傾向にある。老朽化した公共施設等の大規模改修や建替え等の維持・更新経費の増大と集中が見込まれる。類似団体との比較では、「認定こども園・幼稚園・保育所」の有形固定資産減価償却率が高い数値をとなっている。これらの施設は、区民の保育需要に応えるため多くが昭和40年代から50年代に建設され、築40年を経過していることが要因として考えられる。ただし、いずれの施設においても耐震化を完了していることに加え、施設を安全に活用できるよう必要に応じた修繕等を行っている。また、「道路」の有形固定資産減価償却率も80%を超えているが、近年、区道の実延長・面積とともに増加傾向にあり、劣化や損傷等の不具合箇所の補修を優先して行っている状況にある。令和4年度改定した「中期財政計画」に基づき、計画的な改修とライフサイクルコストを意識した施設管理を進めていく。 |
図書館体育館・プール福祉施設市民会館一般廃棄物処理施設保健センター・保健所消防施設庁舎 |
施設情報の分析欄昭和30年代後半からの人口増加を背景に、行政需要拡大への対応や住民福祉増進のため、計画的な公共施設整備を進めてきた結果、築30年を超える公共施設が約7割あり、類似団体と比較した若干高い傾向にある。老朽化した公共施設等の大規模改修や建替え等の維持・更新経費の増大と集中が見込まれる。類似団体との比較では、「体育館・プール、図書館」の有形固定資産減価償却率が高い数値をとなっている。これらの施設は、区民の行政需要に応えるため多くが昭和40年代から50年代に建設され、築40年を経過していることが要因として考えられる。ただし、いずれの施設においても耐震化を完了していることに加え、施設を安全に活用できるよう必要に応じた修繕等を行っている。令和4年度改定した「中期財政計画」に基づき、計画的な改修とライフサイクルコストを意識した施設更新を進めていく。 |
資産合計負債合計 |
1.資産・負債の状況資産総額は、一般会計等で951,903百万円、全体で961,530百万円、連結で1,013,919百万円で、一般会計等においては、21,311百万円の増加となった。資産については、小学校2校、中学校1校の校舎改築や道路、公園、基金等の増加によるものである。負債総額は、一般会計等で76,266百万円、全体で78,439百万円、連結で87,718百万円、一般会計等においては特別区債の新規発行の抑制や固定負債である退職手当引当金の減少により、8,653百万円の減少となった。今後も小・中学校ほか老朽化した公共施設等の大規模改修や建替え等の維持更新経費の増大と集中が見込まれる。令和4年度に改定した「中期財政計画」に基づき、コストの縮減や平準化に向けた新たな手法を検討していく。 |
純経常行政コスト純行政コスト |
2.行政コストの状況経常費用は、一般会計で287,447百万円、全体で409,156百万円、連結で475,431百万円であり、一般会計等においては前年度と比較し53,378百万円減少し、純行政コストも64,666百万円減少した。今年度の減少は、令和2年度において新型コロナウイルス感染拡大に伴う特別定額給付金等の支給により一時的に経常費用が増加したことによるものである。経常費用のうち、社会保障給付が最も大きく、104,202百万円で経常費用の36%を占め、ついで物件費69,505百万円で24%、補助金等48,735百万円で17%という順となっている。今後も超高齢化社会の進展等による社会保障給付の増大は続くことが予想される。介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計への繰出金についても、被保険者が増加していることから、今後の財政運営に与える影響は大きいと考える。引き続き、決算分析や行政評価を活用したPDCAサイクルの中で精査を行い、限られた経費を効率的かつ効果的に執行するよう適宜見直しを行っていく。 |
本年度差額本年度末純資産残高本年度純資産変動額 |
3.純資産変動の状況本年度差額は、一般会計等で28,573百万円、全体で28,679百万円、連結で27,974百万円でいずれも黒字となった。これは、景気回復に係る税収等の増加や国や都の補助金等の財源確保に努めた結果、財源が純行政コストを上回ったと考えられるが、国からの補助金の余剰分が一部含まれている。純資産残高は、一般会計等で875,637百万円、全体で885,091百万円、連結で926,202百万円で、一般会計等においては、前年度と比較して29,964百万円の増加となっている。令和4年度に改定した「中期財政計画」に基づき、将来コストを見据えた計画的な予算編成や予算執行により行政コスト全体の抑制にも努めていく。 |
業務活動収支投資活動収支財務活動収支 |
4.資金収支の状況業務活動収支は、一般会計等で36,470百万円、全体で36,872百万円、連結で32,736百万円で、一般会計等においては、17,816百万円の増加となった。また、投資活動収支は小・中学校の改築を計画的にすすめ、一般会計等で△24,879百万円、全体で△25,241百万円、連結で△27,067百万円となっており、一般会計等で昨年度と比較して12,823百万円の減少となった。財務活動収支は、特別区債の償還額が発行を上回り、一般会計等で△8,510百万円、全体で△8,,523百万円、連結で△4,056百万円と全て減少となった。経常的な活動収支の範囲で、投資的な活動を賄えている状況である。また、地方債については、国等の補助金の積極的な獲得に努めつつ、「借入額く返済額」となるような適債事業を精査し、可能な限り起債を抑制していく。 |
①住民一人当たり資産額(万円)②歳入額対資産比率(年)③有形固定資産減価償却率(%) |
1.資産の状況歳入額対資産比率は前年度を019年を上回り、2.68年となり、類似団体平均値を下回っている。今後も財政面で過大な負担とならないよう整備を進めていく必要がある。一方、有形固定資産減価償却率は前年度を1.0ポイント下回り、60.2%となり類似団体平均値を上回っている。今、小・中学校ほか老朽化した公共施設等の大規模改修や建替え等の維持・更新経費の増大と集中が見込まれる。令和4年度改定した「中期財政計画」に基づき、コストの縮減や平重化に向けた新たな手法を検討していく。 |
④純資産比率(%)⑤将来世代負担比率(%) |
2.資産と負債の比率純資産比率は前年度を1.1ポイント上回り、92.0%となり類似団体平均値は下回っているものの、90%を超えている状況が続いている。また、将来世代負担比率は前年度を0.8ポイント下回り、3.4%となり類似団体平均値を上回っている状況である。引き続き、世代間負担のバランスを踏まえつつ、経常的な活動収支の範囲で、国等の補助金の積極的な獲得に努めつつ、「借入額<返済額」となるよう適債事業を精査し、可能な限り起債を抑制しながら資産形成を進めていく。 |
⑥住民一人当たり行政コスト(万円) |
3.行政コストの状況住民1人あたり行政コストは前年度を9.2万円下回り40.4万円となり、類似団体平均値とほぼ同じである。補助金等もほぼ例年通りとなり、コロナ禍前に戻りつつある。今後も超高齢化社会の進展等による社会保障給付の増大は続くことが予想される。介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計への繰出金についても、被保険者が増加していることから、今後の財政運営に与える影響は大きいと考える。引き続き、決算分析や行政評価を活用したPDCAサイクルの中で精査を行い、限られた経費を効率的かつ効果的に執行するよう適宜見直しを行っていく。 |
⑦住民一人当たり負債額(万円)⑧基礎的財政収支(百万円) |
4.負債の状況住民1人あたり負債額は前年度を1.2万円下回り、11.1万円となり類似団体平均値をやや下回った。基礎的財政収支は前年度を1,204万円下回り10,905百万円となり、引き続き黒字を維持しており、類似団体平均値を上回っている状況にある。負債の半分を占める地方債については、国等の補助金の積極的な獲得に努めつつ、「借入額く返済額」となるよう適債事業を精査し、可能な限り起債を抑制していく。 |
⑨受益者負担比率(%) |
5.受益者負担の状況受益者負担比率は、前年度を1.3ポイント上回り3.2%と隣、類似団体平均値を下回ったが、コロナ禍前に戻りつつあると思われる。当区は、公営住宅が多いことや生活保護世帯、低所得世帯が多いことなど構造上の問題から社会保障給付等の削減は容易ではないことも経費の割合が高くなっている一因ではないかと考える。将来コストを見据えた計画的な予算編成や予算執行により行政コスト全体の抑制にも努めていく。 |
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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