収益等の状況について
単年度収支の運営赤字補てんとして、基金の取り崩しや一般会計からの繰入金に頼る運営状況にあり、類似施設や全国平均値よりも低く、厳しい運営が続いている。施設の稼働率も低く、物価上昇等も影響を受け経費が嵩み、現状のままで経営を維持するのは困難な状況である。EBITDAにおいて、H28年度決算では、赤字補てんとして基金の取り崩しにより対応したが、H29年度決算においては、基金残高も減少し、一般会計からの繰入金に頼る状況となり、大幅に減少した。
資産等の状況について
築45年以上が経ち、施設の老朽化が顕著である。今後も大規模な改修が必要であり、維持修繕費が嵩む一方である。
利用の状況について
地理的環境・利用実態から「観光客」よりも「帰省客」「合宿利用」の客層が多い状況である。また、予約はすべて電話となっており、インターネット予約には対応できていないため、新規顧客の開拓もできず取りこぼす(他施設へ流れる)ことも否めない。一方で、日帰り宴会については、近隣に大規模収容施設がないため、安定的な利用が続いているが、原価が上がる中、客単価を上げるための努力・工夫が必要である。施設単体での誘客ではなく、エリア全体への流入人口の増加を図る取り組みが必要である。
全体総括
施設の老朽化や利用者ニーズの変化、利用形態等の課題を整理しながら、周辺環境を活かした他施設との差別化等の経営戦略を練り、施設単体での検討だけでなく、類似施設との複合経営等も視野に経営改善・改革を検討している。