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2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2018年度)
財政力
財政力指数の分析欄
全国平均、県平均を下回り、類似団体でも下位の数値となっている。町内の法人は中小規模で、その数も少なく経営基盤は弱い状況にある。また、若年者の流出により生産年齢人口も減少している。平成27年度に策定した「山の都総合戦略」では、町の特性を活かした産業振興による雇用の創出を基本目標に掲げ、特産品開発やそれらの販売支援を積極的に行うなど、雇用促進のための施策の着実な実施に努めていく。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
全国平均、県平均を下回っており、前年度と比較すると、2.1ポイント減少している。これは、昨年度借入を行わなかった臨時財政対策債の借入(250,000千円)を行ったこと、臨時的経費として取り扱っていた負担金等において経常的な支出であると判断されるものについて、経常的経費として見直したことによるものである。平成28年熊本地震及び毎年発生する各種災害からの復旧事業により地方債借入の増加が見込まれるが、引き続き町債に頼らない財政運営に努めるとともに、職員数の適正化を図り、経常経費を抑制していく。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
全国平均、県平均を上回っており、類似団体と比較しても37.7千円上回る状況にあるが、主な要因としては人件費が考えられる。保育所やゴミ処理施設・し尿処理施設等の衛生施設も直営で行っていることから職員数が多くなっている。しかし、平成30年度に老人ホームを民営化したことにより民生費に係る人件費は前年度より-108,720千円減少している状況もあることから引き続き人件費の抑制に努めていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
指標の水準は、全国・県平均及び類似団体を下回る状況にある。本町の特徴としては、一般行政職の給料表3級(6級制)に格付けされる職員が全体の34%を占めることから、昇給等において引き続き見直しを行っていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成17年2月に3町村が合併し、その町域が554.67k㎡となった。このため合併後は、旧清和村と旧蘇陽町の役場を総合支所として機能を持たせ運営してきた。合併後10年を経過してこの見直しを行い、平成28年度から総合支所を支所に、農業委員会と隣保館をそれぞれ農林振興課と健康福祉課(当時)に統合する機構改革を実施した。また職員の採用数を抑えており、平成30年度の職員数は310名と前年度から15名減となっている。しかし、職員数の水準は類似団体と比較するとまだ高い状況でもあることから、引き続き適正な管理に努めていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は、地方債の発行抑制による一般会計の公債費の減少(-81,044千円)により前年度より0.6ポイント減少している。平成28年熊本地震以降、毎年発生する各種災害により地方債発行の増加が見込まれるものの、引き続き発行の抑制に努めるとともに、発行する地方債も交付税措置の高いものに限ることで財政負担の軽減を図る。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は前年度より10.2ポイント減少し25.5%となった。主な要因としては、地方債現在高の減少(対前年比-213,693千円)、退職手当負担見込額の減少(対前年比-128,967千円)及び充当可能基金の増加(対前年比539,662千円)によるものである。今後も引き続き地方債の発行抑制に努めるとともに、基金の適正な積立により将来負担の軽減を図る。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)
人件費
人件費の分析欄
平成30年度決算においては、町営老人ホームの民営化に伴う職員給の減(-75,987千円)及び職員数の減(平成29→平成3018人減-42,754千円)により、前年度より2.2ポイントの減少となった。今後も新規職員採用数の抑制と組織の見直し等により職員数の適正化を図っていく。
物件費
物件費の分析欄
行政コストの削減を意識した予算編成に努めたことから、賃金(-1,943千円)、需用費(消耗品費-24,313千円)などで削減が図られたことから、前年度より0.2ポイントの減少となった。指定管理者制度の導入により各施設の維持管理を委託するなど、物件費に占める委託料の割合は高い状況にある。一方でその委託先には民間事業者が参入しており、コストの削減効果も発揮されている。
扶助費
扶助費の分析欄
町営老人ホームの民営化に伴い、老人保護措置費が前年度より増加(105,258千円)したことにより、前年度より2.0ポイント増加となった。扶助費の抑制は性質上容易ではないが、過大とならないように適正な対応に努める。
その他
その他の分析欄
その他に係るもののほとんどは繰出金である。前年度より国民健康保険特別会計繰出金(-45,923千円)等が減少したことを受け0.6ポイント減少した。数値は全国・県平均及び類似団体を下回るものの、内訳としては後期高齢者医療特別会計、介護保険会計に係る繰出金が多くを占めている状況である。また、簡易水道のおける未普及地解消のための事業に係る簡易水道特別会計への繰出(平成30:80,141千円)も大きい。特別会計は独立採算を原則とし、一般会計からの繰出は繰出基準に基づくよう努める。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費の値については、類似団体を下回るものの増加傾向にある状況である。経常一般財源が減少するなか、経常的な補助費等が減少しないことが要因で抑制が図られていない。特に一部事務組合負担金以外の補助費等の水準が高いが、これは各種団体助成が含まれている。補助金については、引き続き交付の在り方の見直しや終期設定により抑制を図る必要がある。
公債費
公債費の分析欄
公債費への経常経費充当一般財源の減(-90,852千円)により、前年度より1.3ポイントの減となった。合併時は旧町村で合併前に集中した大型事業の財源として借入れた地方債を引継いだことから財政負担は大きかったが、合併以降は例年償還額を超えない程度に借入を抑制していることから公債費は減少傾向にある。平成30年度決算における数値は全国・県平均、さらに類似団体より下回っているが、平成28年熊本地震以降毎年発生する各種災害により借入額の増加が見込まれる。
公債費以外
公債費以外の分析欄
町営老人ホームの民営化が要因となって、前年度と比較すると人件費は減少したものの扶助費は増加する状況となっている。それ以外の項目については横ばい状態である。今後も経常一般財源の減少により各項目の数値の上昇が見込まれるため、引き続き人件費を適正な定員管理により抑制していくほか、事務事業、補助費等の見直しにより経常経費の削減に努めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
目的別歳出の分析欄
民生費は住民一人当たり203,973円となっており、平成29年度決算値と同等程度を推移しているものの、全国・県平均及び類似団体と比較すると高い水準を示している。民生費の平成30決算額の内訳を見ると扶助費(42.9%)と繰出金(35.3%)の占める割合が高くなっていることが確認できる。扶助費の抑制は性質上容易ではないが適正な対応に努めるとともに、繰出金についても繰出基準に基づくよう引き続き努めていく。土木費については昨年度から36.6%増の114,952円となったが、土木費の平成30決算額の内訳から河川関連事業費の増(336,002千円)が要因となっている。土木費にあっては平成28熊本地震を境に一旦減少に転じたものの徐々に震災前に戻りつつある。災害復旧費は性質別歳出決算分析と同様に平成28年熊本地震及びそれ以降継続して発生する各種災害等により全国・県平均を大きく上回っている状況が続いている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
性質別歳出の分析欄
平成30年度歳出総決算額は住民一人当たり936,745円となり、平成29年度決算時(935,818円)と同程度となった。人件費についは、町営老人ホームの民営化及び職員数の減により前年度と比較すると-5.7%の129,469円となったものの、全国・県平均及び類似団体と比較すると以前として高い水準を示している。また、災害復旧事業については、平成28年熊本地震及びそれ以降継続して発生する各種災害等により全国・県平均を大きく上回っている状況が続いている。維持補修費については、全国・県平均及び類似団体と比較すると低い水準を示す状況が続いているが、公共施設等総合管理計画に基づき計画的に対応していくとともに、個別施設計画の策定を行うことで施設の集約化・複合化並びに長寿命化に努める。
実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)
分析欄例年実質収支額は3億円程度を推移してきたものの、本年度は歳入総額について、普通交付税の減(-222,125千円)、財政調整基金の取崩しを行わなかったこと、災害事業の補助分が一部施越分となり本年度に受入が出来なかったこと等の影響により、昨年度歳入額との差が生じたことが実質収支額及び実質収支比率を引き下げる大きな要因となった。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)
分析欄連結決算となるすべての会計において黒字決算となった。しかし、本来独立採算を求められる病院事業、簡易水道事業、国民宿舎事業においては、一般会計からの繰入金が併せて443,296千円となっている。また、病院事業については病院建設のために借入れた地方債の償還が毎年度60,000千円を超えることとなる。簡易水道事業は未普及地解消事業を実施し給水区域を拡大しているが、その財源に地方債を充てていることから、毎年度の地方債償還が160,000千円程度となる。今後は水道事業との統合(令和2年度)も控えているため、簡易水道事業としての地方債発行は令和元年度までとなるものの、統合した水道事業としての施設更新も見込まれることから、引き続き財政負担の増加が見込まれる。
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実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄町村合併以降、地方債の借入を抑制してきたことから、平成20年度以降元利償還金は減少している。平成27年度決算において、実質公債費比率の分子が上昇したのは、本町が構成団体となっている上益城消防組合の起債償還分が影響したものであるが、これは同組合が庁舎建設を行った際のものである。本年度については前年度と比較するとほぼ横ばい状態であるが、平成28年熊本地震並びに豪雨災害により多額の地方債借入を要したことから、将来的に元利償還金額が大きく増加することが見込まれる。
分析欄:減債基金利用なし
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将来負担比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄将来負担額(A)について、町村合併以降地方債の借入を抑制してきたことから、一般会計等に係る地方債の現在高は昨年度から214百万円の減となっている。退職手当負担見込額については、職員数の減少により今後も下降する見込である。充当可能財源等(B)について、充当可能基金のうち財政調整基金を積み増した(+425百万円)ことが要因となり539百万円の増となっている。以上のことから将来負担比率の分子は前年度より690百万円減の1,591百万円となった。しかしながら、平成28年熊本地震以降、毎年発生する災害に伴う地方債に借入による地方債残高の増加や地方交付税の合併算定替の終了により、引き続き厳しい財政運営となることが見込まれる。
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基金残高に係る経年分析(2018年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)財政調整基金は平成30年度に425百万円の積み増しを行ったことから残高は1,003百万円となっている。減債基金は8百万円の積み増しを行ったことから残高は316百万円となっている。その他特定目的基金については、新たにまちづくり基盤整備基金を創設し73百万円の積立を行った。(今後の方針)財政調整基金については、残高水準の目安を設定し財政状況を勘案しながら積み増しを行う。その他特定目的基金については、基金の使途に応じて積み増しまたは取り崩しを行いながら各種施策を実施していく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)平成30年度にあっては、平成29度決算剰余金分(350,000千円)と平成30年度決算を踏まえ可能な範囲の額(74,439千円)を積立てており取崩しは行っていない。(今後の方針)平成28年熊本地震では、各種災害(公共土木、農業施設、学校教育施設等)復旧事業や財政支援の対象外となる町関与の復旧事業費等にかかった財政需要に対して、約9億円を取崩し対応した経緯があることから、標準財政規模(7,441百万円:平成29)の15%(約10億円)を基金残高水準の目安として引き続き積立を行い、緊急的な財政不足に備える。
減債基金
減債基金
(増減理由)平成29年度末の地方債残高は88億円。平成30年度の元利償還額は10億円となっている。この元利償還の返済に対して3億円保有している状況。本年度は、熊本地震災害廃棄物処理基金補助事業交付金の交付分(8,028千円)を新たに積み増しした。これについては、災害廃棄物処理事業債の元利償還金に充てることとして令和元年度~令和14年度にかけて取崩しを行う。(今後の方針)今後は、新たな積み増しは予定していないが、起債の借入状況を勘案しながら繰上償還等必要に応じて対応していく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・公共施設整備基金町の公共施設の整備に要する経費の財源に活用・平成28年熊本地震復興基金平成28年熊本地震による災害からの早期の復興を図るために必要な経費の財源に活用・ふるさと応援基金山都町ふるさと応援寄附条例に基づき実施する事業に必要な経費の財源に活用・学校教育施設整備基金学校教育施設の整備に要する経費の財源に活用・地域雇用創出基金地域の実情に応じ、かつ、創意工夫を活かした町内の求職者を雇い入れて行う雇用機会の創出を促進するために実施する事業に必要な経費の財源に活用(増減理由)今年度は、新たにまちづくり基盤整備基金を設立。また、公共施設整備基金(50,378千円)、学校教育施設整備基金(31,037千円)、ふるさと応援基金(31,751千円)、通潤橋未来への懸け橋基金(2,077千円)の積立てを行った。※まちづくり基盤整備基金…公共用の施設の整備その他町民生活の利便性の向上及び産業の振興を図ることを目的として新たに設置したもの。(今後の方針)今後も決算状況を踏まえ可能な範囲において、積み増しを行う。学校教育施設においては、老朽化対策が急務であることから取崩しを行い対応していく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は、類似団体・県平均を下回っているものの、施設ごとに見ると、学校、公民館、体育館・プール、公営住宅、保健センター等は類似団体よりも減価償却率が大きく上回っている状況も見受けられる。今後も施設の改修・改善等を定期的に実施し、施設の延命化を図るとともに、不要な資産については解体を行うなど適切な施設管理に努めていく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率については、類似団体・県平均よりも下回っている状況にあり、財政的に持続性が高い傾向にあると考えられる。平成17年の合併当初から起債の借入を抑制し公債費の縮減を図ってきたことが大きな要因となっている。今後体育館建設事業や新道の駅整備事業、防災行政無線デジタル化事業など大型の事業が控えており、比率が上昇していくことが見込まれるため、引き続き健全化に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は、平成28年の熊本地震を機に類似団体と比べ高い状況にあるが、その後年々減少してきている。有価固定資産減価償却率については、類似団体と比べ低い状況が続いているものの、年々上昇傾向であり、資産の維持補修や更新等が潜在的な将来負担となる可能性があるため、今後も健全化に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率は、熊本地震を機に類似団体よりも高い傾向にあるが、実質公債費率については、類似団体よりも低い状態を維持している。合併当時から起債の借入を抑制してきたことによるものであるが、災害復旧事業に係る元金の償還が開始されたり、今後控えている大型事業(体育館建設事業、新道の駅整備事業、防災行政無線デジタル化事業)に係る起債の借入も増加することで、実質公債費率の上昇が見込まれるため、引き続き財政健全化に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)
施設情報の分析欄
本町の有形固定資産減価償却率については、「認定こども園・幼稚園・保育所」、「学校施設」、「公営住宅」、「公民館」は、類似団体を上回っている状況にある。公立保育所の統廃合を進め、平成28年に新しい園舎を建設したが、それでも「認定こども園・幼稚園・保育所」の減価償却率は高い水準であり、老朽化は顕著である。「公営住宅」については、令和2年度から新しい建物に更新していく予定としており、減価償却率の減少を見込んでいる。一方、「道路」、「橋りょう・トンネル」の減価償却率は類似団体よりも低いものの、一人当たりの延長及び有形固定資産額は高い傾向にあることから、今後住民の負担が大きくなることが考えられる。本町は県内3番目の広大な面積を有しており、人口減少も進んでいることが影響していると考えられるが、引き続き、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画を基本としながら、個別施設計画を策定している施設(道路、橋りょう・トンネル、公営住宅、建築物等)については、それに基づき適切な施設の維持管理に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)
施設情報の分析欄
「消防施設」、「庁舎」以外の施設について、有形固定資産減価償却率は、類似団体を上回っている状況は継続しており、一人当たりの面積も類似団体を上回る施設が多くを占める状況にあることから、今後は住民の負担が大きくなることが考えられる。引き続き、平成28年度に策定した公共施設総合管理計画を基本としながら、個別の施設計画の策定を進めていくとともに適切な施設の維持管理に努めていく。なお、令和2年度にプールの解体を実施しており、また令和5年の供用開始に向け、体育館を整備しているところであるため、今後「体育館・プール」の減価償却率は減少することを見込んでいる。
財務書類に関する情報①(2018年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から167百万円の増加(+0.3%)となった。これは投資及び出資金(その他)において、より正確性を期すべく、公営企業会計分(病院事業会計及び水道事業会計)の出資金を平成30年度分から計上することとしたことにより投資及び出資金(その他)が802百万円増加していることが主な要因である。なお、固定資産については引き続き減価償却費が増加してきているため、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設の適正管理に努める。負債総額については、前年度から446百万円減少(▲4.1%)しているが、負債の減少額のうち最も金額が大きいものは、136百万円の減少となった地方債である。これは、合併以降起債の借入額が償還額を上回らないようにしてきたことが影響していると考えられるが、今後体育館建設や道の駅建設などの大型事業が控えているため、負債の増加が見込まれる。・特別会計を加えた全体では、資産総額は前年度末から600百万円減少(▲1.1%)し、負債総額も前年度末から508百万円減少(3.9%)した。資産総額は、特別会計に属する資産を計上していることにより、一般会計等に比べて3,784百万円多くなるが、負債総額も1,916百万円多くなっている。・一部事務組合等を加えた連結では、資産総額は前年度末から613百万円減少(▲1.1%)し、負債総額も前年度末から529百万円減少(▲3.9%)した。資産総額は、一部事務組合等の資産を負担割合に応じて計上していること等により、一般会計等に比べて4,912百万円多くなるが、負債総額も一部事務組合で起債した地方債等が要因となり、2,426百万円多くなっている。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は11,159百万円となった。今後も大きな金額の計上が予定されるのは減価償却費(1,539百万円、前年度比+3百万円)であり、純行政コストの11.9%を占めている。減価償却費の経年変動が少ないこともあり、物件費や維持補修費を含めた物件費等の割合の増加傾向が懸念される。・全体では、一般会計等に比べて、特別会計にかかる使用料及び手数料等を計上しているため、経常収益が975百万円多くなっている一方、負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が4,400百万円多くなり、純行政コストは4,737百万円多くなっている。・連結では、一般会計等に比べて、一部事務組合等の事業収益を計上し、経常収益が1,656万円多くなっている一方、物件費が403百万円多くなっているなど、経常費用が9,232百万円多くなり、純行政コストは7,585百万円多くなっている
3.純資産変動の状況
・一般会計等においては、財源(12,718百万円)が純行政コスト(12,894百万円)を下回っており、本年度差額は▲176百万円となったものの、本年度純資産変動額が+614百万円となったことにより、純資産残高は614百万円の増加となった。しかしながら、税収等は減少しているため、引き続き税収等の確保に努める。・全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて財源が4,817百万円多くなっており、本年度差額は96百万円と一般会計と比較すると差額は少なくなっているが、無償所管換等が前年度から▲48百万円となったこと等が影響し、純資産残高は92百万円の減少となった。・連結についても、一部事務組合等の歳入が按分され含まれることから、一般会計等と比べて財源が7,678百万円多くなっており、本年度差額は▲83百万円と一般会計と比較すると差額は少なくなっているが、無償所管換等が前年度から▲48百万円となったこと等が影響し、純資産残高は84百万円の減少となった。
4.資金収支の状況
・一般会計等においては、臨時収入が大きく計上されたことから639百万円となったが、投資活動収支については、国県等補助金収入が前年度と比べ▲2,312百万円となったことにより、1,060百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、▲219百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から640百万円減少し、464百万円となった。災害復旧事業費の支出が本年度は2,098百万円あり、前年度同様に業務活動収支にも大きく影響しているが、今後は減少傾向にあると考えられるため、業務活動収支の黒字化に引き続き努める。・全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入等が特別会計の収入が含まれる一方、特別会計としての支出も含まれることから、業務活動収支は一般会計等より207百万円多い846百万円となり、投資活動収支は、1,186百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、▲308百万円となり、本年度末資金残高は前年度から648百万円減少し、1,715百万円となった。・連結では、一部事務組合の収入の一部が業務収入に含まれる一方、人件費や物件費等も按分され含まれることから、業務活動収支は一般会計等より270百万円多い909百万円となり、投資活動収支は、1,182百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、▲338百万円となり、本年度末資金残高は前年度から617百万円減少し、2,063百万円となった。
財務書類に関する情報②(2018年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額(歳入額対資産比率)は、合併前に旧町村毎に整備した公共施設があるため、保有する施設数が非合併団体よりも多いことから類似団体平均を上回っている。平成30年度は資産額が増加(前年度比+16,735万円)した上に、人口が減少(前年度比▲415人)したため、住民一人資産額は昨年度より9.6万円増加している。人口減少が顕著な中、将来の公共施設等の修繕や更新に係る財政負担を軽減するため、公共施設等総合管理計画及び令和元年度に策定した個別施設計画に基づいた施設保有量の適正化に努める。有形固定資産減価償却率については、高度経済成長期に整備された資産が多く、徐々に更新時期を迎えつつあり、減価償却累計額が大幅に増加している状況をうけ前年度より1.1%上昇している。類似団体平均からは下回っているものの、上昇傾向にあることを踏まえ、公共施設等の適正な管理に努める。
2.資産と負債の比率
・純資産比率は、類似団体平均よりも高く、前年度より比率も上昇(1.1ポイント)しており、純資産も前年度より増加している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、引き続き純資産の平準化に努める。・将来世代負担比率は、類似団体平均を下回っており、前年度と比較しても0.1ポイント減少している。将来世代への負担は類似団体より大きくないといえるが、公共施設等の更新などを考慮した財政運営に努める。
3.行政コストの状況
・住民一人当たり行政コストは類似団体平均を大幅に上回っている。純行政コストのうち、移転費用で4,755百万円支出している状況が住民一人当たりの行政コストを押し上げている一因と考える。また、平成28年熊本地震や各種災害復旧に係る災害復旧事業費についても2,098百万円支出しており、今後は減少することが見込まれるものの、社会保障給付の増加傾向を踏まえながら引き続き行政コストの減少に努めていく。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均を下回っている。負債は地方債の償還等により前年度より44,630万円減少しているものの、平成28年熊本地震を始めとする各種災害復旧事業の増加、体育館建設事業、道の駅整備事業等の大型事業の実施により今後は負債額に占める地方債額の増加が見込まれることから、一人当たり負債額の増加が懸念される。基礎的財政収支は、業務活動収支の黒字分が、投資活動収支の赤字分を上回ったため、190百万円となっているが、類似団体平均を下回っており、収支の黒字化に引き続き努めていく必要がある。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体と比べ低い水準となっている。公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や長寿命化を行うことにより、経常費用の削減に引き続き努める。
類似団体【Ⅳ-0】
森町
八雲町
芽室町
別海町
藤崎町
東北町
五戸町
南部町
洋野町
三種町
芳賀町
板倉町
南知多町
かつらぎ町
琴浦町
大山町
世羅町
周防大島町
内子町
四万十町
山都町
あさぎり町
国富町
川南町