収益等の状況について
当該施設については、指定管理者制度(利用料金制)により運営を行っている。①収益的収支比率は100%を下回り、単年度収支が赤字の状態が続いている。また②他会計補助金比率は本年度は平均値を下回っているが、年度により数値の増減が大きく、公営企業の安定した独立採算が取れていない状況と言える。ただし、平成8~9年度に施工した施設の大規模改築に係る地方債の償還が平成29年度で終了したことから、今後は繰入金が減少し、経営指標が改善することが見込まれる。また⑥売上高GOP比率及び⑦EBITDAは、年度により増減があるものの平均値を上回っており、今後も④定員稼働率を持続しながら、更なる収益確保に努める必要がある。
資産等の状況について
⑫企業債残高対料金収入比率は地方債償還に伴い年々減少しており、平成29年度で償還が終了している。しかし、施設の大規模改修によるリニューアルオープンから21年が経過し、建物及び付帯設備の修繕が恒常的に必要となっており、今後も計画的な設備投資を行う。
利用の状況について
本町の宿泊客数は増加傾向にあり、宿泊需要は高まっていると考えられる。一方、当該施設の宿泊客数は増加傾向にあるものの、年度により増減が見られるため、指定管理者制度の継続により民間のノウハウを活用して集客を図り、安定した収益の増加に努める。
全体総括
当該宿泊施設は、平成19年度以降、指定管理者制度(利用料金制)を導入し、民間活用による運営を行っている。しかし、今後は少子高齢化による利用客の減少や施設の老朽化に伴う維持費の増加などが想定されるため、経常経費の見直しや計画的な設備更新を行い、指定管理者と連携して健全で安定的な施設運営に取り組んでいく。