経営の健全性・効率性について
収益的収支比率については、直近決算では100%を上回る水準で推移していたが、据置期間終了に伴う地方債償還額の増加により今年度は100%を割り込む結果となった。企業債残高対事業規模比率については、据置期間終了に伴う地方債償還額の増加により、直近決算と比較すると上昇傾向にあるが、類似団体平均値との比較では大きく下回っている。経費回収率については、類似団体平均値以上の水準ではあるものの、据置期間終了に伴う地方債償還額の増加により100%を割り込む結果となった。汚水処理原価については、整備率及び接続率の順調な進捗により使用料収入が増大基調にあり、修繕費の縮減等に努め維持管理費が昨年度決算より減少しているものの、据置期間終了に伴う地方債償還額の増加により類似団体平均値を割り込む水準となった。施設利用率については、類似団体平均値と比較すると高い水準であり、経年比較でも増加傾向が続いている。水洗化率については、経年比較を行うと一貫して増加しており、類似団体平均値との比較でも、平成25年度以降、平均値より高い水準で推移している。
老朽化の状況について
管渠改善率については、管渠整備が平成10年の着手であり、耐用年数(50年)を超えたものがないため、更新等は行っていない。そのため、管渠改善率の数値は未計上である。
全体総括
下水道施設の整備率及び接続率は順調に上昇しているものの、地方債の償還は今後も増加が見込まれることから、引き続き接続率向上による使用料収入確保、更なる経費削減に取り組むとともに、投資規模や時期の見極めなどを通じて健全経営の継続と更なる効率化に努めることとしたい。