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旧産炭地特有の経済構造として、生活保護率が高いなど低所得者が多く、併せて人口の減少、高齢化の進展に伴う税収等の低迷により歳入が減少している。類似団体と比較して大きな差があり、今後、地方税の徴収率の向上や企業誘致の推進により税収の確保をに努める。
人件費、公債費の減など経常経費充当一般財源の減及び地方交付税等の増による経常一般財源等収入の増により、経常収支比率は前年度の数値から4.6ポイント改善した。類似団体平均に近づいているが、今後、更なる行財政改革の取り組みにより、義務的経費等経常経費の削減に努める。
人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口1人当たりの金額が類似団体平均を上回っているのは、維持補修費が要因となっている。合併により重複した施設や老朽化した施設の維持管理に経費がかかっており、行財政改革実施計画、公共施設等のあり方に関する実施計画等に基づき施設の統廃合を含め歳出抑制に努める。
行財政改革実施計画に基づく取組みにより、前年度と比較して約0.19人の減となっている。今後も、市民サービスを維持しながら全般的な事務事業の見直し等を行い、適正な定員管理を図る。
公債費については、合併特例債事業、臨時財政対策債の元金償還が増となっているが、一般廃棄物処理事業、地域総合整備事業、義務教育施設整備事業等が一部償還終了となり、平成20年度をピークに減少傾向となっているが、今後も小中学校再編整備事業等大型事業を計画しているため、事業実施に際しては年次計画により公債費負担の均衡を図る。
地方債現在高の減、充当可能財源等の将来負担額に対する比率の増により10.4ポイントの減となっている。地方債現在高のピークは越えたが、現在、小中学校再編整備事業、浸水対策事業、清掃工場の施設改良事業等を実施しており、地方債残高の増加が見込まれるため合併特例債等の交付税措置率の高い地方債を選択することにより将来負担の適正化を図る。
平成18年11月に飯塚市行財政改革実施計画を策定し、平成18年4月1日現在の職員数1,209人を平成23年4月までに168人(13.9%・企業会計含む)を削減し、1,041人とする。普通会計では当該期間中に、1,022人から911人へ111人削減を計画し,実績として平成18年度から平成23年度の普通会計では1,022人から平成23.4.1の816人へ-206人の減を達成した。人件費の経常収支比率に直接影響はないが、一部事務組合の人件費に充てた負担金については、類似団体と比較すると、かなり高くなっており、今後、抑制に向けた取り組みが必要である。
類似団体平均と比較して、物件費に係る経常収支比率が低くなっているのは、ごみ処理業務等の一部を一部事務組合が行っていることが挙げられる。今後、業務の民間委託が進むに連れ、物件費が上昇することが予想されるため、施設管理経費の削減をはじめ、各種委託業務の見直しなど物件費の水準を低く保つための取り組みを行う。
扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均を上回り、かつ上昇傾向にある要因としては、旧産炭地特有の経済構造として生活保護率が高いことが大きな要因である。就労支援等、自立に向けた取り組みの強化により、増大する扶助費の抑制を図る。
類似団体平均を上回っているのは、繰出金の増加が原因となっている。後期高齢者医療特別会計繰出金が医療費増に伴い増加傾向にあり、国民健康保険特別会計においても同様である。保険料の適正化の検討、医療費抑制の方策として特定健診事業や健康づくり事業等をおこない、今後増大する普通会計からの負担額を減らすよう努める。
補助費等に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、一部事務組合負担金や企業会計・外郭団体等をはじめとする各種補助金が多額であるためである。特に一部事務組合負担金においては、ごみ処理業務を行う組合が、直営とは別に二組合存在するなど非効率なものとなり、負担金の増加につながっている。平成21年11月に策定した行財政改革実施計画第一次改訂版の中での取組みのひとつとなっているが、負担金・補助金等については相対的な基準の下に公益性、公平性、必要性、効果、経済性等を検討し整理合理化を図るとともに、外郭団体の運営・事業の効率化を図る。
近年の大型事業の実施により、その財源として借り入れた地方債を返済するための公債費も平成20年度をピークに減少傾向となっているが、現在進めている小中学校再編整備事業、浸水対策事業、清掃工場の施設改良事業等を実施しているので、事業実施に際しては年次計画により公債費負担の均衡を図る。
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