経営の健全性・効率性について
本町は、平成13年度に事業認可を受けて面整備を開始し、平成21年度に供用開始を行いました。供用開始から年数が浅く、比較的使用料収入が少ないため、依然として厳しい経営状況となっています。しかしながら、平成28年度には職員数の25%を削減するという大胆な人員削減や、商業施設等の大口利用者が下水道に接続したことなどにより、経営改善効果が上がっており、収益的収支比率は徐々に100%に近づいています。また、このことは経費回収率と汚水処理原価においても数字に表れており、類似団体に比べて良好な結果となりました。ただ、依然として健全経営であるとは言えないため、現状に甘んじることなく、経営改善を推進していくことが必要です。水洗化率については、5年スパンで見ると徐々に上昇しているものの、平均値より下回っています。水洗化率は、有収水量・使用料収入につながるものであり、経営上重要な指標となります。そのため、今後どのように水洗化率の向上を図っていくかということが、本事業における重要なポイントであると考えます。
老朽化の状況について
現在のところ、老朽管がないため管渠改善の実績はありません。
全体総括
供用開始からの年数が浅いことから、使用料収入が少なく、一般会計からの繰入金に依存している経営状況であると言えます。また、面整備には、多額の地方債の借入が伴います。経営改善のためには、今後も引き続き、水洗化率の増加を図り「経営の効率性」の向上を目指すとともに、将来世代への地方債償還金にかかる負担増を考慮に入れながら、計画的に管渠整備を推進していく必要があると考えます。