収益等の状況について
近年は減価償却前で赤字計上を続けており(売上高GOP比率参照)、一刻も早い経営改善が求められる。今年度から指定管理者による運営が始まり、集客プラン等についても一新。指定管理期間の開始の一年ということで今年度の収益は低迷しているものの、今後は民間活力による定員稼働率の向上はもとより経常収支比率等の改善が期待される。
資産等の状況について
類似施設と比較して、本施設は老朽化が進んでいるいる。およそ20年前のリニューアルにより借り入れた企業債の償還に必要な原資も、近年の災害や気象状況等によるキャンセル等を含めて利用料率の低迷を要因として、捻出できていないため、累積欠損金も膨れ上がる一方である。上記要因より企業債残高対料金収入率も依然高い状態であり早急に改善する必要がある。
利用の状況について
公営企業宿泊者数動向は安定しており、平成28年の鳥取県中部地震の際も、経営努力により安定した宿泊者数であった。しかし、平成29年度は、台風や豪雨等による災害や気象条件により市町村も前年度と比較してわずかに減となっている。宿泊者数の動向としては安定しているが、今後は更なる宿泊者数の獲得のため、自治体も様々な点でサポートする必要がある。
全体総括
これまでは事業継続による多額の損失を計上し、赤字決算が続いており、経営状態の抜本的な改善が必要であった。指定管理者の運営開始により、節目となった1年であったが、今後は民間活力の注入による実績が少しずつ目に見えてくる見込みである。より良い経営結果となることが期待されているため、継続して自治体によるサポートが必要である。