経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率、⑤経費回収率、及び⑥汚水処理原価については平成28年度から人件費(1名分)を一般会計で措置してもらっている事から率は改善されているように見える。しかし、近年、跡継ぎが無い高齢世帯が多いことや、経済的理由から排水設備を整えることが厳しいこと、人口の減少等により料金収入の伸び率は低下しており、実質的な収益的収支比率は減少傾向にある。経費回収率・汚水処理原価についても、水洗化率が低いことや、住居が点在していること等から有収水量が伸びないことで実質的な数値は悪化している。また、流域下水道の上流端であることから、整備開始が他市町村より遅れたため、建設単価が高くなってから整備を開始したので、企業債残高対事業規模比率が高くなっている。
老朽化の状況について
建設開始が平成9年度、供用開始は平成14年度であるため現在、築30年以上経過する管渠は無く、管渠の閉塞・陥没等の事例は無い。
全体総括
現在の経営状況を改善させるためには、料金改定及び加入促進の強化の必要性を感じている。今後、近隣市の動向や住民理解を考慮した上で使用料改定を考えていきたい。類似団体に比べると、料金水準の適切性・費用の効率性・水洗化率が低い事を踏まえ、更なる加入促進の強化を行いたい。今後の老朽化対策については、調査を重ね計画を策定し、老朽管渠の更新を行っていく。