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前年度とほぼ同水準で推移しており、類似団体平均と同数値となる0.90となった。緩やかな景気回復を背景に市税収入は対前年度比で増となったが、少子高齢化が進行する中、扶助費等の社会保障関係経費は増加傾向にある。今後も、歳入においては、市税等について生産年齢人口の減少等により大幅な伸びは期待できず、歳出においても社会保障関係経費は引き続き増加していくことが見込まれるとともに、老朽化した公共施設等の維持管理経費等についても対応が必要となることから、厳しい状況が続くと予想される。そのため、財源確保に努めるとともに、経費の削減に取り組み財政基盤の強化に努める。
前年度と同様の91.9%で推移しており、引き続き類似団体平均を下回る水準となった。緩やかな景気回復を背景に市税収入や地方消費税交付金が前年度対比で増となったが、臨時財政対策債が大幅に減額となった。一方、歳出においても、人件費において総合事務組合退職手当負担金、補助費等において下水道事業負担金が減となったことなどにより、経常一般財源等合計が減額となったことから、経常収支比率に増減が生じなかったものである。今後も引き続き事務事業の選択と集中による経費の削減を進めるとともに、市税等の財源確保に努め、比率の低下を図る。
前年度より2,310円減少し、引き続き類似団体平均を下回る水準となった。人件費において、負担率の変更により総合事務組合退職手当負担金が減額となったことや職員の新陳代謝により職員給与が減額したこと、また、物件費において、成人保健事業に係る健診項目の見直しにより委託料が減額となったことなどが、減額の主な要因となっている。今後は、AIやRPAの活用による事務の効率化を図ることで、人件費や物件費の抑制を図り、行政コストの削減に努める。
給与制度の総合的見直しを国よりも1年遅れて実施したことにより現給保障の額が高くなっているためラスパイレス指数が高い水準となったが、引き続き水準の適正化に努める。なお、平成29年度の数値は未確定のため平成28年度の数値を引用している。
前年度より0.02人増加し、4.93人となったが、類似団体平均を下回る水準となった。「定員管理指針」により、職員数の削減のみにとらわれることなく、民間活力の導入やICTを活用した業務の最適化などにより、業務内容と事務量に応じた適正な職員数の確保に取り組んできていることから、前年度とほぼ同等となった。
前年度より0.8%上昇し、3.6%となり、類似団体平均と同水準となった。比率増加の主な要因は、単年度では昨年度と同水準で推移しているが、3カ年の平均で算定されるものであることから、平成27年度より狭山市駅西口地区第一種市街地再開発事業に係る都市再生機構(UR)割賦償還金の元金返済が始まったことにより公債費に準ずる債務負担行為が3カ年平均で増加したためである。今後は、都市計画事業の施行を控えており、また、公共施設等総合管理計画に基づき統廃合等を進める中で長寿命化を図るための大規模改修が必要となる施設も想定されるが、引き続き、起債対象事業の適切な選択を行い、世代間負担の公平化と償還額の平準化を図り、財政の健全化を確保した運営に努める。
前年度より4.5%低下し13.9%となり、類似団体を下回る水準となった。比率低下の主な要因は、狭山市駅西口地区第一種市街地再開発事業に係る保留床の取得費や入間川及び堀兼学校給食センター更新事業に係る施設取得費の割賦償還が進んだためである。今後は、都市計画事業の施行を控えており、また、公共施設等総合管理計画に基づき統廃合等を進める中で長寿命化を図るための大規模改修が必要となる施設も想定されることから、地方債残高においては増加が見込まれるが、償還により減少していくことや、狭山工業団地拡張地区の土地利用転換構想により、都市計画税収の増収等も期待されており、現状の水準で推移するものと考えている。
人件費に係る経常収支比率は、前年度より0.6%減少し、23.4%となり、引き続き類似団体平均を下回る水準となっている。高齢層職員の退職及び若年層職員の採用による職員構成の変動や狭山市定員管理指針による職員数の減等により職員人件費の総額は下がっている。今後も継続して給与水準の適正化に努めていく。
物件費に係る経常収支比率は、前年度より0.4%低下し、19.3%となったが、引き続き類似団体平均を上回る水準となっている。指定管理者制度の積極的な導入などにより物件費が増加傾向であるが、29年度においては成人保健事業に係る健診項目の見直しによる委託料の減額等があったことにより比率が低下したものである。今後、更なる事務の効率化を図ることなどにより、物件費を抑制し、行政コストの削減に努める。
扶助費に係る経常収支比率は、前年度より0.4%上昇し、13.2%となったが、引き続き類似団体平均を下回る水準となっている。比率上昇の主な要因は、保育所運営に係る施設型給付費等の増加や障害者自立支援等に係る給付費の増加などである。少子高齢化の進行により、扶助費に係る経常収支比率は上昇傾向にあるが、必要なサービスや支援体制を維持するため、事業の見直しや事務の効率化を図り、効果的な財政運営に努める。
その他に係る経常収支比率は、前年度より0.6%上昇し、12.5%となったが、引き続き類似団体平均を下回る水準となっている。比率上昇の主な要因としては、高齢化の進行により後期高齢者医療広域連合への繰出金が増加したことなどである。今後も引き続き、税収を主な財源とする普通会計の負担額を削減するよう、適正な執行に努める。
補助費等に係る経常収支比率は、前年度より0.4%低下し、11.6%となった。経常的な補助金の見直しを進めていることにより、比率は年々低下しているが、引き続き類似団体平均を上回る水準となっている。29年度の比率低下の主な要因としては、下水道事業負担金が減額となったことによるものである。今後も引き続き、補助費等の支出にあたっては、補助金交付先の状況等、補助金の必要性をよく検討したうえで必要な見直しを行い、適正な執行に努める。
公債費に係る経常収支比率は、前年度より0.4%上昇し、11.9%となったが、引き続き類似団体平均を下回る水準となっている。比率上昇の主な要因は、祇園保育所建替事業や保育所耐震改修における地方債の元金償還が開始したことなどである。今後も、起債対象事業の適切な選択を行い、世代間負担の公平化を図り、健全な財政運営に努める。
公債費以外に係る経常収支比率は、前年度より0.4%低下し、80.0%となったが、類似団体平均をやや上回る水準となっている。今後も引き続き、事務事業の選択と集中による見直しを行うとともに、AIやRPAなどの新たな手法を取り入れた事務の効率化を図ることで歳出の抑制に努めるとともに、市税徴収の強化を図るなど歳入増加に向けた取り組みに努め、経常収支比率(合計)の低下につなげていく。
(増減理由)増の理由は、景気の動向による法人関係税等の変動や人口減少による税収減、また、社会保障関係経費や公共施設等の老朽化対策及び都市基盤整備に係る経費の増大といった将来の歳入減少・歳出増加に備えるため。(今後の方針)基金の使途の明確化を図るため、前年度繰越金については、財政調整基金のみならず特定目的基金にも適宜積み立てていくことを予定している。
(増減理由)増の理由は、景気の動向による法人関係税等の変動や人口減少による税収減、また、社会保障関係経費の増大といった将来の歳入減少・歳出増加に備えるため。(今後の方針)具体的に目安とする額(標準財政規模の一定割合等)は定めていないが、決算状況を踏まえ、可能な範囲で適宜積立てていく。
(増減理由)(今後の方針)
(基金の使途)・都市基盤整備基金:都市基盤の整備資金に充てるため。・公共施設整備基金:公共施設の整備及び備品購入のための資金に充てるため。(増減理由)・都市基盤整備基金:平成32年度から工事が本格化する入曽駅周辺整備事業基本計画に基づく土地区画整理事業を着実に推進するために、3億円を積み立てたことによる増加。(今後の方針)・都市基盤整備基金:入曽駅周辺整備事業にかかる工事が本格化する平成32年度以降は減少を見込んでいる。
当市では、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共建築物の延べ床面積を30%削減するという目標を掲げ、老朽化した施設の統廃合等を進めている。有形固定資産減価償却率については、類似団体平均と比較すると同水準であり、全国平均、埼玉県平均ともに下回っている。今後も当該計画に基づき適切な維持管理に取り組んでいく。※平成29年度の固定資産台帳は、未整備のため、平成28年度の固定資産台帳の数値での分析。
地方債の新規発行の抑制や狭山市駅西口地区地区第一種市街地再開発事業に係る保留床の取得費や入間川及び堀兼学校給食センター更新事業に係る施設取得費の割賦償還が進んだことにより、将来負担比率は低下している。有形固定資産減価償却率は類似団体と比較すると同意水準で進んでいるものの、道路・児童館・市民会館・消防施設では有形固定資産減価償却率が80%以上になっており、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化対策に積極的に取り組んでいく。※平成29年度の固定資産台帳は、未整備のため、平成28年度の固定資産台帳の数値での分析。
将来負担比率は類似団体と比較して低い水準にあり、近年低下傾向にある、実質公債費比率については、類似団体と比較して同水準であるものの上昇傾向にある。実質公債費比率が上昇している主な要因としては、単年度では昨年度と同水準で推移しているが、3カ年の平均で算定されるものであることから、平成27年度より狭山市駅西口地区第一種市街地再開発事業に係る都市再生機構(UR)割賦償還金の元金返済が始まったことにより公債費に準ずる債務負担行為が3カ年平均で増加したためである。今後は、大規模な都市計画事業の施行を控えており、また、公共施設等総合管理計画に基づき長寿命化や統廃合等を進めるための大規模改修が必要となる施設も想定されるが、引き続き、起債対象事業の適切な選択を行い、世代間負担の公平化と償還額の平準化を図り、財政の健全化を確保した運営に努める。
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