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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
令和元年度の財政力指数は0.97で、前年度から現状維持となった。22年度に8年ぶりに普通交付税交付団体となり、24年度に1.0を割ってから、ほぼ横ばいで推移しながらも、類似団体平均を上回る数字を維持している。しかし、今後は生産年齢人口の減少や社会保障経費の増加など財政の圧迫が予想されることから、収納率向上対策など財源確保の取り組みを進めるとともに経常経費の抑制を図り、財政基盤の強化を図っていく。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は前年度から0.5ポイント上昇した。主な要因としては、分子である経常的経費充当一般財源等で、扶助費分の282,354千円の増などにより、682,787千円の増となった。一方、分母である経常一般財源等は、子ども・子育て支援臨時交付金517,761千円の増などにより、381,884千円の増となり、分子が分母の上昇率を上回ったため、指標値としては増となった。今後も経費削減と財源確保に努め、経常収支比率の圧縮に努めていく。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
前年度から1,509円の増となった。人件費については、一般職給の増等により、前年度比8,048千円の増となった。また、物件費においても、プレミアム付商品券事業費分の増等の影響により、前年度比558,770千円の増となった。なお、人口については大きな変動はなく、これらの要因により前年度と比較して増となった。令和2年度以降は、会計年度任用職員制度の影響により、人件費の増、物件費の減が予測されるが、引き続き適正な定員管理と経常的な事務経費等の抑制に努め、経費の節減を図っていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
平均給料が上がった学歴区分・年齢区分があることにより増となっている。職員の給与については、民間給与との均衡を基本とする人事院勧告を尊重し、国家公務員に準じた給与改定を行っている。給与の総合的見直しの実施により給与水準の適正化を図っており、今後も人事院勧告に準拠していくことを基本として、引き続き給与水準の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
「所沢市定員管理計画」に基づき、民間委託化を推進したことで、類似団体平均を下回っている。今後は、現状の職員規模を基準に、業務ごとのサービス提供体制を踏まえたうえで『業務量と職種ごとの人員数の適正なバランスを維持すること』という「第2次所沢市定員管理計画」の方針に則り、定数の配分・配置については、全体最適を旨とし、流動的かつ機動的に行うことで、組織間の働き方の平準化を図ることとする。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
令和元年度は下水道事業に係る準元利償還金等が増加したことや、それらに充てられる基準財政需要額や都市計画税等の特定財源が減少したため、単年度の比率では前年度の2.38%を上回る3.02%となった。3年平均では平成28年度の2.39%が算定対象から外れたことから平均値は前年を0.2ポイント上回る数値となったが、類似団体や全国・県平均との比較では低い水準を維持している。令和元年度に行った大規模事業による借入に伴い、今後の元利償還金の増加も見込まれるが、経費節減や借入れの適正化に努め、引き続き適正な比率を維持していく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
令和元年度は複数の大規模事業による借入額の増により、地方債残高は前年度から約73億円の増となった。また、市民文化センター改修事業に伴い債務負担行為に基づく支出予定額が約11億円増加した。これらの要因による将来負担額の増額が充当可能財源等の増額を大幅に上回った事が、将来負担比率の上昇の主な要因となった。今後は大規模な借入のピークは過ぎたため、市債残高はほぼ横ばいと見込んでいるが、引き続き将来を見据えた計画的な借入れを行い、健全な財政運営に努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費にかかる一般財源充当歳出は前年度比で2,540千円の減となり、指標値としては0.1ポイントの減となった。人件費については、平成25年度決算から経常的経費は減少傾向でシフトし、平成30年度、令和元年度と類似団体平均よりもわずかに低い水準で推移している。今後も引き続き、適正な人員管理と事務事業の効率化に取り組み、負担の軽減を図っていく。
物件費
物件費の分析欄
前年度より0.1ポイント減となったものの、類似団体や全国・県平均を上回っている。この主な要因は、東部クリーンセンター長期包括委託の261,285千円の減、市民文化センター管理委託料254,708千円の減などで、物件費にかかる一般財源充当歳出は前年度比で46,625千円の減となった。会計年度任用職員制度の影響により、今後は減となることが予想されるが、施設の維持管理、業務の民間委託推進等が増加要因となる中、引き続き、事務事業の見直し等により経費節減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
児童福祉運営費の増、児童扶養手当費の増などにより、扶助費にかかる一般財源充当歳出は前年度比で282,354千円の増となり、指標値としては0.4ポイントの増となった。高齢化に伴う福祉サービスの拡大や生活保護関連費用の増大など、今後も扶助費への増加が見込まれるが、市単独事業の見直しなどを図り、扶助費の抑制に努める。
その他
その他の分析欄
近年、若干の上昇が見られる。この中で最も大きい割合を占める繰出金の経常収支比率が0.5%増、また維持補修費の経常収支比率が0.1%の増となり、全体では0.2%の増となった。他会計への繰出金においては、独立採算性の観点を踏まえ、普通会計の負担額軽減に努めていく。
補助費等
補助費等の分析欄
当市は、埼玉西部消防組合負担金3,820,094千円等の影響で、類似団体や全国・県平均を上回る水準で推移している。前年度より0.1ポイント増となった主な要因は、私立幼稚園費の633,349千円の増で、一般財源充当歳出は前年度比で67,476千円の増となった。今後も引き続き、補助金の交付額や制度の見直しなど、事業の見直しに取り組み、経費の節減を図っていく。
公債費
公債費の分析欄
旧コンポストセンター跡地解体・改修工事に係る商業施設整備事業債の167,700千円の増により、公債費にかかる一般財源充当歳出は前年度比で32,901千円の増となったが、指標値としては前年同率となった。類似団体と比べて低い水準を維持しており、引き続き世代間負担の公平性に留意しながら、計画的な運用に努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費の比率が前年同率であったため、全体の率の増と同様に、前年度から0.5%の増となった。類似団体や全国・県平均を上回っていることから、公債費以外の経費経常経費の削減とともに、新たな財源の獲得や事務事業の廃止を見据えた検討など、抜本的な見直しに努めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
目的別歳出の分析欄
ほとんどの項目において、類似団体平均を下回ったが、総務費、衛生費の2項目が大きく上回った。総務費においては、市民文化センター運営費4,043,155千円の増、衛生費においては、長寿命化工事を含む東部クリーンセンター事業費2,845,402千円の増などが要因となっている。また、大きく増となった項目は総務費、衛生費、土木費、教育費となった。総務費、衛生費については、上記で示した理由が大きな要因となっている。土木費については、所沢駅西口北街区市街地再開発事業費補助金等が1,284,948千円の増、教育費については、小中学校空調設備整備費2,985,620千円の増などがそれぞれ影響している。今後、長期包括運営業務委託による東西クリーンセンターの運営費の縮減も予定されていることから、東部クリーンセンターの長寿命化工事が終了する令和3年度以降は、衛生費の大幅なコスト減が見込まれる。土木費については、今後、複数の都市計画事業などにより、歳出増が続くと見込まれる。公債費については、類似団体平均及び県平均を大きく下回っているが、近年の普通建設事業の増に伴う、市債借入状況から、今後は、増加することが見込まれる。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
性質別歳出の分析欄
ほとんどの項目において、類似団体平均を下回ったが、補助費等、災害復旧費事業費、普通建設事業費、積立金においては類似団体平均を上回る結果となった。主な要因として、補助費等については所沢駅西口北街区市街地再開発事業費補助金等に2,148,808千円を要したこと、災害復旧事業費については平成29年に発生した台風21号による山口中学校西側擁壁崩壊に係る改修工事費に245,695千円を要したことによるものである。また、普通建設事業費については、市民文化センター施設改修に4,043,155千円を要したこと、積立金については、財政調整基金積立金が920,101千円の減となったものの前年度からの繰越金が例年と比較し多かったことから全体として増となったものである。大きく増となった項目としては普通建設事業費が挙げられるが、これは、市民文化センター改修事業に伴う工事請負費の増4,043,155千円、東部クリーンセンターストックマネジメント推進事業(延命化工事)の増1,783,006千円、小中学校空調設備整備費の増1,458,286千円などの影響による。当市は全体的に人口規模に対するコストは低水準となっているが、令和元年度からの数年間は、所沢市観光情報・物産館整備事業やクリーンセンターの長寿命化、また市中心部の駅周辺まちづくり事業など、多額の費用を要する事業が予定されている。普通建設事業費や公債費をはじめ、住民一人当たりコストの増加が見込まれていく中、必要な見直しと積極的な財源確保に努めることで、引き続き健全な財政運営を行っていく。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄財政調整基金は、積立額を取り崩し額が上回ったため、基金残高が前年度比4.3億円減となった。実質収支額は、歳入・歳出とも総額は前年比増となったが、補助事業の増などにより国庫支出金等の歳入の伸びが歳出の伸びを上回ったため、実質収支額は0.5億円の増となり、実質収支比率は0.06ポイントのプラスとなった。実質単年度収支額は前年度と比較して基金取り崩し額の増等により33.8億円の大幅減となり、標準財政規模に占める割合では5.7ポイントの減となった。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄全ての会計において黒字を計上した。連結黒字額全体のうち、一般会計と水道事業会計の余剰額の合計が10,515,565千円となり、連結黒字全体の72.0%を占めている。黒字額は一般会計が1.2億円増、水道事業会計が0.7億円増、下水道事業会計が1.3億円増などにより、連結黒字額総額では前年度を335,756千円上回る14,644,489千円となった。主な会計の実質収支額は以下のとおり。一般会計:4,443,422千円水道事業会計:6,072,143千円下水道事業会計:2,686,434千円国民健康保険特別会計:15,960千円介護保険特別会計:1,172,111千円病院事業会計:209,640千円
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実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄令和元年度は、公営企業の地方債償還の財源に充てる繰出金が1.5億円増加した。一方で道路橋りょう費、地域振興費(人口)等の各事業に係る公債費分として見込まれた基準財政需要額の減少等により、算入公債費等は2.0億円減少した。こうしたことから、実質公債比率の分子としては前年度より3.6億円の減となった。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄令和元年度は複数の大規模事業による借入額の増により、地方債現在高は前年度から73.2億円の増となった。また、市民文化センター改修事業に伴い債務負担行為に基づく支出予定額が11.4億円増加したこと等により、将来負担額は83.7億円の増となった。。一方で、道路整備基金等の積立による充当可能基金の増や、都市計画税等の充当可能特定歳入の増額等により、充当可能財源等も21.1億円の増となったが、将来負担額の増額が大幅に上回っているため、将来負担比率の分子は62.5億円の増額となった。
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基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)令和元年度は前年度と比較し、積立額が3.5億の増、取崩額が22.1億の増となったが、基金全体としては前年度と同額程度となった。特に施設整備基金については東部クリーンセンター延命化工事等の影響もあり、積立額5.2億増、取崩額が4.4億増と共に大きく増額した。その他、新たに森林環境譲与税を積立原資とする森林環境基金を創設した。(今後の方針)令和元年度は東部クリーンセンター延命化工事や市民文化センター改修費など普通建設事業費が101.7億増と大きく伸びたが、今後も市街地再開発事業やふれあい通り線整備事業など普通建設事業においては道路整備基金や施設整備基金の活用が見込まれる。特に、公共施設の長寿命化計画に基づく施設の適正化・長寿命化が予定されており、財源については施設整備基金の活用も想定されていることから、必要な財源を計画的に確保するため基金を有効に活用していきたい。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)令和元年度は、国保会計からの繰入金により取崩額が少なかった平成30年度と比較して、取崩額が19.4億の増となったため、基金残高が4.3億減少した。(今後の方針)令和元年度は年度末残高が4.3億減少することとなったが、今後も年度間の財源調整や計画的な財政運営のため、前年度繰越金から適切に積立てを行っていく。更には、災害や今般の新型コロナウイルス感染症対策など不測の事態に備えるため、当市においては標準財政規模の5%から10%となる約30億円から60億円程度の額は確保に努めていきたい。
減債基金
減債基金
(増減理由)設置していない。(今後の方針)設置の予定なし
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・施設整備基金:公用又は公共用に供する施設の修繕その他の整備事業・道路整備基金:道路整備事業・中心市街地再開発:市庁舎跡地等再開発事業をはじめとする中心市街地再開発整備事業・マチごとエコタウン推進基金:マチごとエコタウン所沢構想の推進を図るための事業(緑化の推進及び緑の保全のための事業を除く)・緑の基金:緑化の推進及び緑の保全のための事業(増減理由)・施設整備事業:短期修繕計画に基づく施設整備事業等の財源として11.5億円を取り崩した一方、翌年度以降の施設整備事業のため前年度繰越金のうち12.0億円を積み立てたため微増。・道路整備基金:道路維持補修事業のため1.0億円取り崩した一方、翌年度以降の道路整備事業のため3.0億円積み立てたことにより、2.0億円の増・中心市街地再開発整備基金:市街地再開発事業費としての取り崩しが無く、一方で翌年度以降の再開発事業の財源として、前年度繰越金のうち1.0億円を積み立てたため1.0億円の増・マチごとエコタウン推進基金:道路照明灯LED化推進事業等のため2.31億円取り崩した一方、売電収入等を2.33億円積み立てたため微増・緑の基金:保全緑地用地購入等のため0.53億円取り崩した一方、寄附金等を0.02億円積み立てたため、0.5億円の減63273(今後の方針)公共施設等の長寿命化計画に基づく施設改修等、各事業を円滑かつ計画的に実施していくため、それぞれの基金の設置目的に応じて基金を有効に活用していきたい。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は、固定資産の新規取得より減価償却が進んだため前年度と比較し微増したものの、類似団体平均及び全国・埼玉県よりも低く、有形固定資産全体としては老朽化が著しく進行している状況にはないと判断できる。ただし、施設類型ごとに減価償却率に偏りが見られ、著しく減価償却率の高い施設類型については注視していく必要がある。今後も、公共施設長寿命化計画に基づき、適切に公共施設を維持管理していく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は、前年度と比較し増加したものの、類似団体平均及び全国・埼玉県平均よりも低い。増加の主な要因としては、大規模事業による借入を複数行ったことによる地方債残高の増により、分子となる将来負担額の増加があげられる。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率については、大規模事業による借入を複数行ったことによる地方債残高の増により、将来負担額の増額が充当可能財源等の増額を大幅に上回り、上昇した。しかしながら、類似団体との比較では依然として低い水準を保っている。また、有形固定資産減価償却率については上昇傾向が続き、特に「橋りょう・トンネル」に係る減価償却率は79.7%、「児童館」に係る減価償却率は76.5%と類似団体平均値より高い。今後も、公共施設長寿命化計画に基づき、将来負担の負担額を抑える取り組みと合わせ、更新及び統廃合に要する費用の財源として、計画的な基金・起債管理を進めていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率、将来負担比率ともに類似団体と比較して低い値で推移しているが、大規模事業による借入を複数行ったことによる地方債残高が増加し、経年で見ると前年度からは増加した。今後数年についても、借入を伴う大規模な事業を予定しており、一定期間の間は地方債残高増による将来負担比率の上昇及び償還額増による実質公債費比率の上昇が予測される。世代間負担の公平性とのバランスに考慮し、引き続き将来を見据えた計画的な借り入れを行い、財政健全性の維持に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
施設情報の分析欄
令和元年度の有形固定資産減価償却率は53.6%となっており、類似団体内平均及び全国・埼玉県平均よりは低いものの、「学校施設」や「児童館」、「庁舎」等の主要施設は70%を超えている。中でも学校教育施設関連は公共施設の延べ床面積全体の半数以上である52.1%を占めていることから、有形固定資産減価償却率が72.0%となる「学校施設」の老朽化の影響は大きいと言える。「学校施設」は、一人当たり面積が1.061㎡と類似団体内平均及び全国・埼玉県平均と比較しても少ないこと、児童生徒数がピーク時と比較して大きく減少していること、施設規模が大きく多額の維持管理費用を要することが見込まれること等を総合的に勘案し、施設の集約化・複合化等を検討していく。その他、類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、「橋りょう・トンネル」(79.7%)である。「橋りょう・トンネル」については、橋梁長寿命化計画に基づき、計画的に点検・診断を実施しており、この結果に基づき長寿命化工事を実施する。今後も継続的に点検を実施し、管理していく。また、有形固定資産減価償却率76.5%となっている「児童館」については、単館児童館は、まちづくりセンター、コミュニティセンター、学校等へ機能を移転するなど、施設の集約化・複合化など検討していく。同様に有形固定資産減価償却率74.8%と高くなっている「公営住宅」は、昭和40年代に建設された建物があることから、大規模改修や更新の時期を迎えるにあたっては、施設の必要性について入居者の状況に応じつつ施設集約化・複合化等についても総合的に検討していく。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
施設情報の分析欄
一方、有形固定資産減価償却率が低い施設は、「道路」、「図書館」、「一般廃棄物処理施設」、「福祉施設」、「市民会館」等であり、この中で特に低いのが、「図書館」及び「市民会館」である。「図書館」については、平成21年度に取得した資産の取得価額が図書館全体に占める割合が高く、比率を下げる要因となっている。また、「市民会館」について、比率が低くなっている要因は、令和元年度に耐震化工事をした「所沢市市民文化センター」の取得価額約54億円が令和元年度に算入されたことによるものである。いずれにせよ、施設の老朽化度や保全優先度、総量の適正化などを考慮しながら、施設の長寿命化とライフサイクルコストの縮減を図っていく。
財務書類に関する情報①(2019年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から93億円の増加(+2.1%)となった。固定資産においては、減価償却以上に資産の増額が進み、前年度と比較し98億円の増加となり、一方、流動資産においては前年度と比較して6億円の減少となった。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は950億円となり、前年度比24億円の増加(+2.6%)となった。前年度と比較して経常収益が減少し、経常費用が大きく増加したため、差額である純経常行政コストは26億円の増加となった。経常費用増加の主な要因は、移転費用(補助金等)である。また、業務費用のうち物件費及び維持補修費についても増加傾向が続いている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、財源は924億円となっており、その内訳は税収等644億円、国や県からの補助金収入280億円となった。財源924億円が純行政コスト916億円を上回っていることから、当該年度中に発生したコストを財源で賄うことができている。本年度末純資産残高は、前年度と比較して7億円増加しており、増加の主な要因は、国県等補助金で、32億円の増加となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は58億円、投資活動収支は130億円、財務活動収支は70億円となり、本年度資金収支額は2億円となった。業務活動収支は、主に移転費用(補助金等支出)の増加の理由により、前年度と比較して21億円減少した。投資活動収支は、各種工事による支出が増加したことにより、前年度と比較して68億円減少し、それに伴い建設事業の財源となる地方債発行収入が増加したため、財務活動収支は前年度と比較して69億円増加した。
財務書類に関する情報②(2019年度)
1.資産の状況
人口一人当たりの資産総額は、人口減及び資産合計増に伴い、前年度と比較して増加となった。有形固定資産減価償却率の増加は、償却資産の新規取得より減価償却が進んだことによる。依然として類似団体平均値よりは低く、老朽化が著しく進行している状況にはないと判断できる。
2.資産と負債の比率
将来世代負担比率は、各種工事のために新たに借り入れた地方債により地方債残高が増加したため、1.9ポイント増加となった。依然として類似団体平均値より大幅に低く、財政状況は問題ないといえるが、世代間負担の公平性とのバランスにも考慮し、将来を見据えて適切に財源調達を行っていくよう努める。
3.行政コストの状況
主要駅周辺の市街地再開発事業に係る補助の増加により純行政コストが増加したたため、住民一人当たり行政コストは7千円増加した。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、類似団体平均を下回っている。これは、現状の所沢市は借金を必要とする大規模な施設更新などの投資を控えてきたことを意味するが、今後は大規模な投資的事業が予定されており、財政負担の増加を見込む必要がある。基礎的財政収支は、マイナスの数値となり、地方債発行収入に依存する財政運営が行われたことを意味する。今後も持続可能な財政運営を図るため投資的支出に注視していく必要がある。
5.受益者負担の状況
一般的に平均的な値は2%から8%程度と言われており、所沢市はその範囲内となっている。類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっているが、受益者負担の観点から税負担の公平性・公正性や透明性の確保も努める。
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