経営の健全性・効率性について
下水道事業は、類型団体と比較すると経費回収率など「経営の効率性」に関する経営指標は平均値を下回っている。一方で、「施設の効率性」に関する経営指標の施設利用率や水洗化率が高いこととなっていることから、利用率の向上による使用料収入の増加は見込めない。収益的収支比率が100%を下回っているが少しづつではあるが上向きであり、今後も経営改善に向けた取り組みを続けていく必要がある。「経費回収率」についても平均を下回っているため適正な使用料収入の確保(料金値上げ)が必要である。
老朽化の状況について
現在施設については供用開始から30年経過している設備などが出てきており、平成29年度に施設等の整備や機能保全対策を図るため最適整備構想が策定され計画的な施設整備更新を行っていく予定であることから、地方債残高が増えていく懸念がある。
全体総括
現在の「単年度収支」が100%を割り込んでおり、使用料の適正な設定に努める必要がある。施設の利用率や水洗化率は高く推移しており良好に推移しているため、利用率の向上による使用料収入の増加は見込めないことから使用料で賄うためには料金の値上げが必要である。また、平成29年度に最適整備構想が策定され施設の老朽化に伴う更新を進めて行かなければならないため地方債残高が上昇する恐れがある。平成32年度までに経営戦略を策定し、施設老朽化に伴う設備更新費を抑制するため汚泥処理など広域連携を図っていく予定である。