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地方財政ダッシュボード

神奈川県平塚市の財政状況(2018年度)

🏠平塚市

地方公営企業の一覧

公共下水道 農業集落排水 平塚市民病院


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2018年度)

財政力指数の分析欄

下水道費(資本費平準化債の起債による影響)や包括算定経費(人口)等の減があるものの、社会福祉費や高齢者保健福祉費の増等により、基準財政需要額は前年度比で約4.2億円増の約368億円となった。基準財政収入額は、市町村たばこ税や固定資産税等が減となったものの、法人市民税法人税割や地方消費税交付金の増等により、前年度比で約6.8億円増の約361億円となった。財政力指数は単年度で0.98となり、3か年平均では0.97となった。民間活力の導入等、行政の効率化に努めるとともに、市税等徴収業務の強化に取り組む。

経常収支比率の分析欄

地方消費税交付金が増となったものの、地方交付税や臨時財政対策債等が減少したことにより、分母である経常一般財源等は前年度より約2.6億円減少した。一方、分子である経常経費充当一般財源は、人事院勧告に基づく人件費の増や障がい者在宅福祉サービス扶助事業、生活保護法に基づく扶助事業等の増により、約7.6億円増加した。この結果、経常収支比率は96.5%となり、前年度と比べて2.0ポイント増加した。今後も、行財政改革の取組により改善に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人事院勧告に基づく給与及び期末勤勉手当の増により人件費が増加した。今後も低コストで質の高い行政サービスが提供できるよう民間活力の導入検討や、事業の廃止・抜本的見直しなど行財政改革の取り組みを推進し、一層の経費削減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

給与については人事院勧告に準じた改定により適正化に努めており、類似団体平均を下回る状況となったが、依然として全国市平均を上回っているため、今後も事務量に見合う適正な職員配置に努め、一層の縮減努力を行う。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

事務量に見合う適正な職員配置や採用の抑制に努めているが、依然として類似団体平均を上回っている。一部窓口業務を民間委託する等、電子化の推進やアウトソーシングの活用を図ることで、今後も引き続き計画的な管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

臨時税収補てん債やリサイクルプラザ整備事業の完済による公債費の減少に加え、分母となる標準財政規模等も増加したことから、実質公債費比率は-0.4ポイントの2.0%となった。今後は新庁舎建設に伴い発行した建設債等の元金償還が一層本格化してくること等、元利償還金が増となる見込みであることから、借入れと返済のバランスや人口減少に伴う将来世代への過度な負担転嫁に配慮し、総額抑制及び平準化に努める。

将来負担比率の分析欄

地方債現在高や小学校校舎賃借料による債務負担行為に基づく支出予定額の増等により将来負担額が増となったが、充当可能基金の増加等があり、将来負担比率は前年度と比べて-4.2ポイントで23.2%となった。平成30年度決算では、4.2ポイント改善したが、類似団体平均値を下回る結果となり、今後も将来負担に配慮し、健全な財政の運営に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)

人件費の分析欄

人事院勧告に基づく給与及び期末勤勉手当の増などにより経常経費充当一般財源は前年度比で約3.8億円の増となった。経常収支比率では数値が高く算定されているものの、歳出決算額としての住民1人当たりコスト(円)では全国、神奈川県の平均を下回っている。今後も引き続き事務量に見合う適正な職員配置や採用の抑制に努める。

物件費の分析欄

各事業において歳出削減に努めてきた結果、経常収支比率に占める構成比としては減傾向にあったが、類似団体内平均値は下回ったものの、資源再生物収集運搬事業やスクールカウンセラー派遣事業等により、0.5ポイントの増となった。全国、神奈川県平均を上回っているため、今後も事業の不断の見直し等により費用の抑制に努める。

扶助費の分析欄

依然として障がい者福祉対策経費や生活保護費等の増加が続いており、経常収支比率に占める構成比としては対前年度で0.3ポイント増となった。経常収支比率では数値が高く算定されているものの、歳出決算額としての住民1人当たりコスト(円)では全国、神奈川県の平均を下回っている。今後も扶助費の増加が見込まれることから、自立を促すための支援を充実させる等、適正な執行に努める。

その他の分析欄

下水道事業の財務適用により、経費の性質が繰出金から補助費等に移行し、平成28年度決算からその他の経常収支比率が減少している。平成30年度決算では介護保険事業特別会計等の繰出金が増加したため、経常収支比率は対前年度比で0.3ポイントの増となり、類似団体平均を上回っている。この項目で大部分を占める繰出金について、今後も各会計の動向に留意しつつ、適正な繰出に努める。

補助費等の分析欄

下水道事業の財務適用により、経費の性質が繰出金から補助費等に移行し、平成28年度決算から補助費等の経常収支比率が増加している。平成30年度決算では経常収支比率は対前年度で0.2ポイントの増となり、類似団体平均値より数値が高く算定されている。今後も歳出決算額及び充当一般財源に留意しつつ、補助事業の公益性、有効性等を検証し、この水準を維持できるよう努める。

公債費の分析欄

昨年度同様、経常収支比率に占める割合でも類似団体内では低い比率を維持している。今後本格化する新庁舎建設に伴い発行した建設債の元金償還や公共施設の更新による公債費の増が見込まれるため、将来の負担が急激に増加しないよう、総額抑制及び平準化に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外においては、経常収支比率に占める構成比としては類似団体内平均値よりも高い水準にある。一方、経常収支比率では数値が高く算定されているものの、歳出決算額としての住民1人当たりコスト(円)では全国、神奈川県、類似団体のいずれの平均も下回っている項目が多数あることから、今後も歳出決算額及び充当一般財源に留意しつつ、健全な財政運営に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

目的別経費においては、民生費が全体の44.0%を占め、次いで教育費が12.6%、土木費が11.3%となっている。総務費、民生費、衛生費、土木費、消防費、教育費、災害復旧費、公債費、諸支出金が全国、神奈川県、類似団体のいずれの平均も下回っており、財政的に安定した運営が出来ている可能性がある。最も増加した教育費は、小学校の移転整備に伴う用地取得が大きく影響している。神奈川県平均と比較して農林水産業費が2倍以上高くなっているのは、本市が県内で有数の農業地域であるためである。大半の項目で住民一人当たりのコストが低く、効率的な財政運営ができていると考えられるが、今後、生活保護費や老朽化した公共施設の整備費等、増加が見込まれる分野も多数あるため、費用対効果等を慎重に検証しつつ、健全な財政運営を維持していく。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり約32万円で、性質別経費においては、扶助費が全体の28.2%を占め、次いで人件費が18.4%、物件費が13.2%となっている。物件費、補助費等、普通建設事業費、公債費、繰出金、災害復旧事業費については、全国、神奈川県、類似団体のいずれの平均も下回っている。人件費、扶助費については、全国、神奈川県の平均を下回っている。維持補修費は神奈川県の平均を上回っているものの、全国、類似団体の平均を下回っている。積立金は全国の平均を下回っているものの、神奈川県、類似団体の平均を上回っている。投資及び出資金、貸付金については、全国、神奈川県、類似団体の平均のいずれも上回っている。貸付金については、病院事業会計への運転資金の長期貸付が大きく影響している。また、投資及び出資金については、下水道事業会計の財務適用による繰出金からの性質変更の影響が出ている。今後も扶助費や新庁舎建設に伴う公債費の増加等に留意しつつ、電子化の推進やアウトソーシングの活用を図ることで、健全な財政運営を維持していく。

実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)

分析欄

分母である標準財政規模は約1.9億円増加したものの、分子となる実質収支額が前年度より約4.9億円減少したことから、実質収支比率は前年度よりも1.01ポイント減少した。財政調整基金残高は引き続き標準財政規模に占める割合が10%を超えているものの、増加する社会保障関係費に対応するための財源等として一定額の基金残高は必要なため、今後も適正な規模の基金残高に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)

分析欄

一般会計については実質収支黒字額が減少したため標準財政規模比は1.01ポイントの減少となった。他の会計においても、実質黒字の増減はあるものの、引き続き赤字額が算出されることのないよう、健全な経営に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

臨時税収補てん債やリサイクルプラザの償還完済等による元利償還金の減や準元利償還金である下水道事業会計の建設企業債元利償還金の減による繰出金や債務負担行為に基づく支出の減等により分子が減少した。今後は新庁舎建設に伴い発行した建設債等の元金償還が一層本格化してくることや、臨時財政対策債の元利償還金が増となる見込みであることから、借入れと返済のバランスや人口減少に伴う将来世代への過度な負担転嫁に配慮し、総額抑制及び平準化に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

一般会計等に係る地方債の現在高や債務負担行為に基づく支出予定額の増があるものの、繰出金の減等により将来負担額は減少した。充当可能基金の増があるものの、基準財政需要額算入見込額の減により充当可能財源等も減少した。以上の結果、将来負担比率算出における分子は約17億円の減となった。老朽化する公共施設の整備・再編に当たり、基金の取崩しや地方債の発行が増加することが見込まれるが、今後も将来負担に配慮しつつ、行財政改革の取り組みを推進し、健全な財政の維持に努める。

基金残高に係る経年分析(2018年度)

基金全体

(増減理由)子ども・子育て基金や河口対策事業基金が減少したものの、公共施設整備保全基金の積立ての増加により基金全体額は増加した。(今後の方針)財政調整基金の残高は増加する社会保障関係費や大規模災害などのリスクに備えるため、適正な金額の基金残高を維持していく。特定目的基金の残高は、老朽化した公共施設の修繕や子ども・子育て施策の充実のため、必要額を積み立てていく。

財政調整基金

(増減理由)財源調整のため取崩と寄付金などの積立により微増した。(今後の方針)財政調整基金の残高は標準財政規模の10%程度が目安とされているものの、増加する社会保障関係費や大規模災害などのリスクに備えるため、適正な金額の基金残高を維持していく。

減債基金

(増減理由)(今後の方針)

その他特定目的基金

(基金の使途)みどり基金:緑化の推進等を図るため公共施設整備保全基金:公共施設の整備保全のため河口対策事業基金:漁港区域内の航路等を維持及び漁業の振興を図るため庁舎建設基金:市庁舎建設のため子ども・子育て基金:子ども・子育てに係る施策の充実及び安定を図るため(増減理由)子ども・子育て基金が減少(約1.7億)したものの、公共施設整備保全基金の積立ての増加(約13.5億)によりその他特的目的基金全体額は増加した。(今後の方針)みどり基金:現状の基金額で推移公共施設整備保全基金:老朽化した公共施設の修繕に備えるため、基金は増加する傾向河口対策事業基金:現状の基金額で推移庁舎建設基金:現状の基金額で推移子ども・子育て基金:子ども・子育て施策を充実させるため、基金は増加する傾向

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

当市では、平成27年11月に策定した公共施設等総合管理計画において、今後10年間で延床面積総量の4%相当の削減を目標に掲げている。また、コストと効果を十分に計った上で、より多くの市民に必要とされる公共施設に再編することを目指し、平成29年3月に平塚市公共施設再編計画を策定した。有形固定資産減価償却率は類似団体より低い水準にあるが、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めている。

債務償還比率の分析欄

当該年度の収支を勘案し、臨時財政対策債の発行を極力抑えることで将来負担の軽減を図っているが、債務償還比率は類似団体平均を上回っている。将来負担額の軽減に努めているものの、公共施設等の老朽化により負担が増える見込みがあるため、引き続き老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めていく。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

臨時財政対策債の発行抑制等により将来負担の軽減を図っているが、将来負担比率は類似団体よりも高い水準となっている一方で、有形固定資産減価償却率は平均値を下回っている。公共施設等の老朽化により負担が増える見込みがあるため、引き続き老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めていく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

類似団体と比較して、将来負担比率は高くなっているが、実質公債費率は低い水準となっている。今後、環境事業センター整備や新庁舎建設に伴い発行した多額の建設債の元金償還が一層本格化してくることにより公債費の増が見込まれるため、将来負担が急激に増加しないよう世代間の負担の公平を図るという機能に着目しながら、総額抑制及び平準化に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、認定こども園・幼稚園・保育所、学校施設、公営住宅、公民館であり、低くなっている施設は、道路、橋りょう・トンネル、港湾・漁港である。特に学校施設の有形固定資産減価償却率が高くなっており、大規模改修を行うなど、老朽化対策に取り組んでいくこととしている。また、平塚市公共施設再編計画に基づき、花水台保育園・花水台ハイムの民設民営化を進めている。

施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、図書館、消防施設、市民会館、庁舎、体育館・プール、であり、低くなっている施設は、一般廃棄物処理施設、保健センター・保健所である。特に高くなっている市民会館は、建て替えを実施しており、老朽化対策に取り組んでいる。

財務書類に関する情報①(2018年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額は前年度末から2,099百万円、負債総額は前年度末から3,917百万円増加した。将来世代の負担(=負債)は12%(72,534百万円)、過去・現世代の負担は88%となり、本市の資産は、“過去・現世代で形成された資産が多い”状況に変化はない。資産の中では、道路などのインフラ資産(376,894百万円)が一番多く、総資産の65%を占めている。市の負債の多くを占める地方債の残高は54,242百万円。資産形成の一方で、施設修繕などの維持管理費や建替えの際の費用などの課題がある。今後の施設等更新の際には、このような将来に亘る経費も十分に考慮することにあわせて、統合、売却による資産のスリム化を検討することも考えられる。全体会計においては、資産総額は714百万円増加し、負債総額は833百万円減少した。連結会計においては、資産総額は1,142百万円増加し、負債総額は775百万円減少した。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は74,172百万円で、使用料などの経常収益は1,916百万円となり、純経常行政コストの72,256百万円については、税収、国県補助金などで賄うことになる。行政コストの中で最も多いものは、生活保護費や国保医療費などの社会保障関係費等移転支出(22,960百万円)で経常費用の31%、次は人件費(15,298百万円)で経常費用の21%を占めている。これらの費用は経常的なもので、短期間に大きな改善は困難であることから、継続的な業務改善などを行うことが求められる。経常費用は、全体会計においては、157,351百万円、連結会計においては、185,734百万円で、連結会計では純経常行政コストが141,822百万円で普通会計の約2倍となった。これは、国民健康保険、後期高齢者医療の特別会計において、支出の大半を占める医療費や広域連合負担金が、経常費用として行政コスト計算書に計上されるのに対し、収入の大半を占める保険税、国県補助金等が、行政コスト計算書の経常業務収益には計上されず、純資産変動計算書の財源として計上されるためである。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(70,434百万円)が純行政コスト(72,252百万円)を下回ったことから、本年度差額は△1,818百万円となり、純資産残高は1,818百万円の減少となった。固定資産等形成分は増加したものの、財源である税収等が純行政コストを下回ったことによるもので、今後は地方税の徴収業務の強化等により、税収等の増加に努める。全体会計においては、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて財源が44,436百万円多くなっており、本年度差額は△836百万円となり、純資産残高は120百万円の減少となった。連結会計においては、下水道事業における固定資産の増加等により、純資産残高は367百万円増加した。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は3,166百万円であったが、投資活動収支については、△3,977百万円となった。財務活動収支については、平成30年度は地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことにより、203百万円となった。再開発事業等の大型事業が続くことから、将来の負担増加が予想されるため、真に必要な投資を精査し、今後も地方税の徴収業務の強化等により、税収等の増加に努める必要がある。全体会計においては、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より4,382百万円多い7,548百万円となっている。連結会計においては、下水道事業において、既に発行した地方債に係る償還金額が新たに発行した地方債の額を大きく上回っており、将来の負担が減少したことを示している。

財務書類に関する情報②(2018年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

資産が前年度末から2,099百万円の増加となった。類似団体との比較では、住民一人当たり資産額、歳入額対資産比率が類似団体平均値を上回る状況である。類似団体と比較して、社会資本の整備が出来ていると言える一方で、有形固定資産減価償却率が平均値を下回ったものの、施設修繕などの維持管理費や建替えの際の費用などの課題は引き続き検討が必要である。今後についても、将来の人口ビジョンも踏まえた公共施設の再配置を行うとともに、財政負担を意識した上での老朽化対策を行う。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は87.5%、将来世代負担比率は5.5%で、前年と比較して大きな変化は見られないが、ともに類似団体平均値より良い状況を示しており、財政状況が良好であることを示している。平成29年度の財務活動収支について、地方債の発行額が地方債償還支出を下回ったことから、将来の負担が減少したことを示していたが、平成30年度においては地方債残高が増加し、将来の負担が増加したことを示している。地方債残高が増加しており、今後についても、新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、高利率の地方債の借換えを行うなど、将来世代の負担増加の抑制に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは、昨年度と比べて0.5万円増加しているが、類似団体29.7万円と比較して、1.6万円低い。これは、行政コストを抑制しつつ、必要な行政サービスを効率よく提供したことを示している。しかし、生活保護費や国保医療費などの社会保障関係費等移転支出で経常費用の31%、人件費で経常費用の21%を占めており、今後も扶助費の増加が見込まれる。これらの費用は経常的なもので、短期間に大きな改善は困難であることから、継続的な業務改善などを行うことが求められる。必要な行政サービスを継続して提供できるよう、民間活力の導入等を推進し、効率的な財政運営に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たりの負債額は28.2万円となり、前年度と比較して16万円増加したが、類似団体平均を8.6万円下回っている。収支を勘案し、地方債発行額を極力抑えることで軽減を図る必要があるが、相模小学校の用地取得による学校整備債の影響が大きく、地方債残高は増加した。今後も将来の負担が増加していくことが予想されるため、真に必要な投資を精査し、地方税の徴収業務の強化等により、税収等の増加に努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は2.6%ととなり、前年度と比較して1.6%低くなった。類似団体平均値との差も大きくなり、行政サービスの提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。公共施設等の使用料の見直しを行うとともに、公共施設等の利用回数を上げるための取組を行うなど、受益者負担の適正化に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,