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地方財政ダッシュボード

北海道釧路市の財政状況(2022年度)

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地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2022年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少や長引く地域経済の低迷により、財政基盤が弱く、類似団体平均を大きく下回っている。この対策として、平成22年12月に策定した「釧路市財政健全化推進プラン」に沿った各種健全化の着実な実行を基本としながら、歳入に見合った歳出規模の実現を図るため、事務事業の見直しや市税等の収納強化対策及び市税等の自主財源割合を高めるための取り組みに重点的に投資することなどにより、財政の健全化を図る。

経常収支比率の分析欄

市税などの増があったものの、地方特例交付金、臨時財政対策債の減少などにより、経常収支比率は前年度比で3.1ポイント増加する結果となった。依然として類似団体平均を上回っていることから、引き続き、財政構造の改善に向け税収をはじめ各種の収入確保に努めるとともに、業務のアウトソーシングや、「返す以上に借りない」という方針に基づく公債費の縮減などにより、財政構造の弾力化を推し進めていく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費については、消防事務を直接行っていることや動物園を有していることなどにより、類似団体の平均を上回っているものと考えている。これまでも人件費の縮減に努めているが、人口減少が進んでいることから、人口一人当たりの人件費・物件費等が増大している状況にある。今後も、業務の効率化を図り、人件費の縮減に努めていく。

ラスパイレス指数の分析欄

行財政改革取組の一環として平成23年度から実施した給与の独自削減は平成27年度で終了したが、その後も国と同様の給与制度を維持してきたことにより、ラスパイレス指数は100未満で類似団体平均を下回っている。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成17年の3市町合併以降、500人を超える職員数の削減を行ってきたが、類似団体との比較では平均を上回っている。人口減少が急速に進んだことに加え、1,300平方キロメートルを超える全国でも有数の広大な面積を管轄していることや、隣町から消防事務を受託していること、さらには、港湾、市立高校、動物園部門を有していること、生活保護の受給率が高いことなどが要因であると考えている。今後、デジタル化の推進などによる業務の効率化を進めながら適正な定員管理に努め、限られた経営資源を有効活用できる行政執行体制の構築に取り組んでいく。

実質公債費比率の分析欄

第三セクター等改革推進債(振興公社分)の償還が始まった平成24年度から12.0%以上で高止まり傾向にあったが、その他の元利償還金の減等により、平成27年度以降は約11.0%で推移してきている。令和4年度においては、算出から外れた令和元年度と比較して、算入された令和4年度の単年度比率がほぼ同率であったため、横ばいとなっている。依然として類似団体平均を大きく上回っているため、今後も「返す以上に借りない」という方針に基づき、公債費の縮減に努める。

将来負担比率の分析欄

地方債残高の減少や充当可能基金の増加などにより、将来負担比率は年々減少しており、令和4年度は前年度比で8.1ポイント減少した。依然として類似団体平均を大きく上回っているため、今後もなお一層の収支改善に取り組み、財政健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)

人件費の分析欄

定員適正化計画等に基づく職員定数の見直しや財政健全化推進プランに基づいた業務のアウトソーシング、給与の独自削減等に取り組んできた結果、類似団体平均を下回っている。引き続き業務のアウトソーシングや職員の適正配置により、人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

類似団体と比較すると平均を下回っているが、その割合は増加傾向にある。これは、財政健全化推進プランに基づいた事務事業の見直しにより経費を節減している一方で、業務のアウトソーシングの推進を着実に実行した結果、委託料が増加したことによるものである。引き続き、事務事業の見直しによる歳出の抑制とともに業務のアウトソーシングを積極的に推進していく。

扶助費の分析欄

生活保護受給者の自立支援を目的とした釧路市自立支援プログラムの推進などにより、生活保護費は減少傾向にあるものの、令和4年度は障害福祉サービス費などの増加により、前年度比で0.8ポイント増加した。また、経常的一般財源の扶助費に占める生活保護費の割合は33.1%と依然として大きいことから、今後も、自立支援プログラムの推進による生活保護費の抑制に努めていく。

その他の分析欄

類似団体と比較すると平均を下回っており、企業会計への繰出金の増加などにより、前年度比で0.4ポイント上昇した。

補助費等の分析欄

補助費等の経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、建設投資に係る企業債の償還のための企業会計への補助費が多いためである。

公債費の分析欄

通常、県が行っている港湾や空港の建設費用を当市が負担しており、これらに係る公債費の経常収支比率は2.1%である。これを当市の比率22.6%から差し引くと20.5%まで低下する。しかし、それでも類似団体平均を大きく上回っていることから、今後も、「返す以上に借りない」という方針を守り、比率の低下に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外では、類似団体平均を下回っている。これは、人件費や物件費の割合が類似団体平均より低いことが要因である。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

・商工費~住民一人当たり23,986円となっており、類似団体と比較してコストが高い状況が続いている。貸付金が類似団体に比べ高くなっており、制度融資に係る預託金が主な要因となっている。・公債費~住民一人当たり79,002円となっており、類似団体と比較してコストが高い状況が続いている。平成22・23年度に借り入れした第三セクター等改革推進債が主な要因となっている。今後も引き続き「返す以上に借りない」という方針に基づき、公債費の縮減に努めていく。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

・扶助費~住民一人当たり189,683円となっており、類似団体と比較してコストが高い状況が続いている。生活保護費については平成24年度をピークに減少傾向にあるが、障害福祉サービス費等の増加傾向が主な要因となっている。・貸付金~住民一人当たり12,595円で類似団体平均を大きく上回り、前年度よりコスト減となっているが、これは制度融資に係る預託金の減等によるものである。・投資及び出資金~住民一人当たり162円(前年度比2,212円減)となり、類似団体平均を大きく下回ったが、これは平成30年度から令和3年度まで4年間行った水道事業会計への出資金の皆減によるものである。

実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)

分析欄

令和4年度の財政調整基金残高は、標準財政規模比4.39ポイント(約21.4億円)増となったが、これは、令和3年度決算剰余金の積立てによるものである。実質収支額は標準財政規模比4.45ポイントの減となっているが、市税等の増により黒字を確保している。今後も財政健全化推進プランの着実な実行により、健全な財政運営に努めていく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)

分析欄

令和4年度は、前年度と比較して、企業会計では資金剰余額が約11億3千万円増加し、一般・特別会計では実質収支額が約22億3千万円減少したものの、全ての会計において黒字となっている。今後も引き続き財政の健全化に向け、一層の取り組みに努めていく。

実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

実質公債費比率の分子は過去に借り入れした起債の償還が終了することや、過疎債等の交付税措置のある有利な起債を活用することによる減少要素はあるものの、令和4年度は、公営企業債の元利償還金に対する繰入金等による増加要素の方が大きく、前年度比で243百万円増加した。令和4年度は、学校施設耐震化PFI事業や防災庁舎整備事業に係る元金償還のピークを迎えたため、この償還は減少傾向になるが、今後大型建設事業も予定されることから、多少の増減幅はあるものの、実質公債費比率は大幅な増減はしない見込みである。今後も「返す以上に借りない」という方針に基づき、公債費の縮減に努めていく。

将来負担比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

将来負担比率の分子は、一般会計等に係る地方債の現在高や充当可能基金の増などにより年々減少している。令和5年度以降は、一般会計に加え、企業会計でも大型事業が予定されていること、また、基金残高が取り崩しにより減少予定であることから、将来負担比率は横ばいまたは微増する見込みである。今後も財政健全化推進プランの着実な実行により、健全な財政運営に努めていく。

基金残高に係る経年分析(2022年度)

基金全体

(増減理由)財政調整基金が令和3年度決算剰余金の積立等により約21億4千万円の増となったほか、子どもの医療費無償化や釧路駅周辺整備に要する経費に充てるため地域振興基金を約2億8千万円、市有施設の整備等に要する経費に充てるため公共施設整備等基金2億1千万を取り崩した一方で、同基金に新庁舎の建設に要する経費に充てるため2億5千万円、その他将来の市有施設の整備に要する経費に充てるため令和3年度決算剰余金5億円を積み立てたこと等により特的目的基金としては約3億5千万円の増となり、基金全体として約25億円の増となった。(今後の方針)それぞれの基金の設置目的に応じた有効活用を図っていく。

財政調整基金

(増減理由)令和3年度決算剰余金の積立等により、約21億4千万円の増となった。(今後の方針)人口減少による税収減や、災害の発生に伴う突発的な支出等に備え、必要な額を堅持していく。

減債基金

(増減理由)運用利子の積立てにより、約1百万円の増となった。(今後の方針)地方債償還のピークが数年続いており、また、今後の学校施設の整備等の大型事業実施に伴う起債借入・償還に備え、必要な額を堅持していく。

その他特定目的基金

(基金の使途)・地域振興基金:社会の環境変化に対応し、時代に即した社会基盤整備、活力創造、地域の資源活用、地域の団体・住民等との協働推進その他の地域振興を図る資金に充てる。・公共施設整備等基金:公共施設等の整備に要する資金に充てる。(増減理由)子どもの医療費無償化や釧路駅周辺整備に要する経費に充てるため地域振興基金を約2億8千万円、市有施設の整備等に要する経費に充てるため公共施設整備等基金2億1千万を取り崩した一方で、同基金に新庁舎の建設に要する経費に充てるため2億5千万円、その他将来の市有施設の整備に要する費用に充てるため5億円を積み立てたこと等により、約3億5千万円の増となった。(今後の方針)それぞれの基金の設置目的に応じた有効活用を図っていく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は類似団体平均を若干下回っている。本市の施設は昭和50年代中盤に建設が集中しており、老朽化が進行している。今後も、平成27年9月に策定した釧路市公共施設等総合管理計画に基づき、維持管理コストの縮減、更新費用の負担軽減・平準化などを勘案して施設保有量の最適化を図るなど、適切な運営に努める。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は類似団体平均を上回っている。「返す以上に借りない」を基本方針として市債の借入を抑制するなど、行財政改革の取組を通じて、今後も債務償還比率の改善を図る。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っているが、将来負担比率は類似団体平均を上回っている。将来負担比率は、市債残高の減少や充当可能基金の増加などにより改善傾向にあり、今後も「返す以上に借りない」を基本方針として将来負担比率の改善を図る。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率、実質公債費比率ともに年々減少しているが、依然として類似団体平均を大きく上回っており、実質公債費比率については第三セクター等改革推進債の元利償還金等が主な要因である。「返す以上に借りない」を基本方針とした公債費の縮減などにより、今後も比率の抑制に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

港湾・漁港の有形固定資産減価償却率は類似団体平均より高く、一人当たり有形固定資産(償却資産)額も類似団体平均を大きく上回っている。釧路港は古くから東北海道を背後圏とした物流拠点港湾として重要な役割を担っていることから、港湾機能を整備してきたためであり、今後も、釧路港港湾計画などに基づき機能強化を図りつつ、適切な運営に努める。また、橋りょう・トンネルの一人当たり有形固定資産(償却資産)額及び児童館一人当たり面積が類似団体内で1位となっており、人口減少に合わせた適正配置を検討する必要がある。

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、一般廃棄物処理施設、福祉施設、市民会館、庁舎、保健センター・保健所であり、低くなっている施設は図書館、体育館・プール、消防施設である。また、一般廃棄物処理施設以外の施設の一人当たり面積は、軒並み類似団体平均を上回っており、消防施設一人当たり面積は類似団体で1位となっている。今後も、釧路市公共施設等総合管理計画に基づき、維持管理コストの縮減、更新費用の負担軽減・平準化などを勘案して施設保有量の最適化を図るなど、適切な運営に努める。

財務書類に関する情報①(2022年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等において、事業用資産が112,229百万円、インフラ資産が89,273百万円となり、資産総額は233,169百万円となった。前年度からは4,928百万円の減少(△約2.1%)となっており、主な要因は、事業用資産における建物が減価償却累計額を含め3,304百万円減少したこと、及び流動資産における現金預金が3,379百万円減少したことなどである。また、負債総額は前年度から6,775百万円の減少(△約5.5%)となっており、主な要因は、退職手当債や第三セクター等改革推進債等の残高の減少、及び市債発行にあたって「返す以上に借りない」ことを基本として借入の抑制に努めてきた結果、負債の約8割を占める地方債(固定負債)が5,800百万円減少したことなどである。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等において、経常費用89,931百万円のうち、人件費等の業務費用は41,839百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は48,092百万円であり、移転費用の方が業務費用よりも多い。最も金額が大きいのは社会保障給付の24,249百万円で、純行政コストの約28.2%を占めており、今後も高齢化の進展等により、この傾向が続くと見込まれる。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等において、税収等の財源(87,777百万円)が純行政コスト(85,993百万円)を上回っており、本年度差額は1,783百万円となったほか、純資産残高は前年度から1,847百万円の増加(約1.6%)となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等において、業務活動収支は8,830百万円であったが、投資活動収支については、市営住宅の建替えや市道整備などの公共施設整備等を行ったことから△6,196百万円となり、また、財務活動収支については、地方債の償還額が発行額を上回ったことから△5,991百万円となった。以上により、本年度末資金残高は前年度から3,357百万円減少し、1,389百万円となった。

財務書類に関する情報②(2022年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

令和4年度の有形固定資産減価償却率は、前年度より1.8%上昇しているが、類似団体と同程度の水準となっている。平成27年9月に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、維持管理コストの縮減、更新費用の負担軽減と平準化などを勘案して施設保有量の最適化を図るなど、今後も適切な運営に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

令和4年度の純資産比率及び将来世代負担比率は、前年度と同程度であり、資産と負債の比率に大きな変動はないが、地方債残高については、4,011百万円減少しており、今後も引き続き「返す以上に借りない」ことを基本として残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストについては、類似団体平均値を上回っているが、旧3市町村の合併を実施した経過から行政面積が広く、各地区の拠点となる公共施設等に係る経費や寒冷地における道路の維持・除排雪経費がかかることなど、地域特性によるものが主な要因となっている。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

令和4年度の住民一人当たり負債額が、前年度より減少しているのは、地方債残高の減少によるものである。また、基礎的財政収支の投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して、市営住宅の建替えや市道整備など必要な公共施設整備等を行ったためである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

令和4年度の受益者負担比率は、前年度より0.3%上昇しており、今後も公共施設等の老朽化に伴う維持補修費の増加が見込まれることから、公共施設等総合管理計画に基づき、維持管理コストの縮減、更新費用の負担軽減と平準化などを勘案して施設保有量の最適化を図るとともに、受益者負担の適正化に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,