多久市：農業集落排水施設

経営の健全性・効率性について

・平成２３年度から平成２６年度までは、収益的収支比率は４０～５０％台となっており、単年度収支は赤字となっている。また、経費回収率は概ね２０％で推移しており、類似団体より低くなっている。これは、平成１６年度に供用開始を行い、整備促進と水洗化率の向上を目的に、使用料単価を抑制してきたからである。平成２７年度は、起債元金償還金の減額等により汚水処理費が減となったため、収益的収支比率は約７６％、経費回収率は約４６％と改善している。また今後使用料単価の見直しを行い、経営の健全性を図ることとしている。・当地域は、中山間地域であること、河川が縦断していることなどから、整備費用が他団体と比べて高くなる。また、各家庭における節水の意識と節水機器の普及により有収水量が減少していることから、今後は水洗化率の向上を図り、事業の効率化に努める。・④企業債残高対規模比率が減となっているが、これは、企業債残高に係る一般会計負担分の見直しによるもので、今後は平成２７年度程度の数値になることが想定される。

老朽化の状況について

・平成１６年度に供用開始を行っており、耐用年数を経過していない状況のため管渠改善率は類似団体と比べて低くなっている。・管路の点検については、必要に応じて実施している。・処理場等の機械器具は、定期的に機器点検を実施している。・今後は、長寿命化計画を策定し、計画的に維持補修や更新を図っていく。

全体総括

・地方債の元利償還金や、収益的収支比率を注視しながら、３年～５年を目途に使用料単価の見直しを行い、健全な経営を図りたい。また、今後増加が予想される老朽化対策は、長寿命化計画を策定し、計画的に実行していく。