経営の健全性・効率性について
収益的収支比率は、近年、約100%となっているが、経費回収率は約35%と低く、一般会計からの繰入金を費用の財源としている状況である。この要因として、汚水処理原価が高いことが挙げられる。施設利用率は約15%と低いことから、汚水処理原価は類似団体に比べて高くなっている。この要因として、人口減少及び下水道への未接続も多いことが挙げられる。企業債残高対事業規模比率は、類似団体に比べかなり低くなっている。この要因は、施設整備にあたり、国庫補助金を活用し、企業債の発行を額を抑えてきたためである。
老朽化の状況について
管渠改善率は、過去5年間0%となっている。これは、当該事業が平成13年度に供用開始しており、管渠の耐用年数50年に対して、13年程度しか経過していないことから、管渠の更新時期を迎えていないためである。設備については、今後、耐用年数を迎えるものがあり、計画的な更新が必要である。
全体総括
事業の経営について、中長期的な経営状況の把握及び健全化の検討を行う必要がある。施設の長寿命化計画を策定済みであり、今後、計画に基づいて施設(主に設備)の更新等を行う予定である。