経営の健全性・効率性について
○収益的収支比率及び経費回収率が低下傾向。【要因】平成3年度より下水道事業を開始し,事業区域の拡大を図っています。下水道工事の国庫補助金を除く財源としては,主に地方債の借入で行っていますが,これにかかる償還金が増加していることによるものです。平成27年度においては,大口の下水道利用者が新規に利用開始されたことから,一時的に収益的収支比率が低下傾向から上昇に転じました。【今後】下水道整備は,今後も区域を拡大することを予定ており,下降傾向は続きますが,経費節減を行い,低下傾向を最小限に留めます。○企業債残高対事業規模比率類似団体と比較すると,下水道整備中であることから,料金収入に対する企業債残高が多いことを示し,今後も多い状況となりますが整備コストの削減を図ってまいります。○汚水処理原価類似団体より高い傾向にあり,経費削減に努めます。○施設利用率が上昇傾向。類似団体と比較すると低い状況にいますが,事業計画区域の拡大を図ることにより,類似団体に近づくものとなります。○水洗化率類似団体より高い状況にあります。さらなる普及活動に努めます。
老朽化の状況について
○管渠改善率雨水整備は昭和42年度より,汚水整備は平成3年度より整備中です。雨水については,順次更新時期を迎えてきますが,長寿命化の検討を図っていきます。また,未整備区域については,順次,計画的に整備を行います。汚水については,今後24年は,管渠の耐用年数である50年の範囲内です。当面は,管渠の状況を点検し,劣化が確認された箇所については,管更生工等を随時行っていきます。
全体総括
平成28年12月に将来にわたり持続的に下水道事業を運営するため,長期的視点にたち現状や課題を踏まえたうえで,経営基盤の強化推進の基本となる【三原市下水道事業経営戦略】を策定し,市議会へ報告するとともに,平成29年1月よりホームページにより公開しております。収益的収支比率向上を図るため,水洗化率の向上を最重点として取り組んでまいります。汚水については,流域下水道であることから,実施主体である広島県や利用者の東広島市と情報共有を図り連携強化を進めて行きます。平成32年度に下水道事業を公営企業会計へ移行することから,経営の健全性,透明性を図るとともに平成31年度に改めて,見直し計画を策定します。