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平成28年度及び平成29年度は、市税収入が増加したことなどにより、基準財政収入額が増加したため、0.01ポイントずつ改善した。平成30年度以降も、人口増等によりさらに市税収入が増加しているが、基準財政収入額の伸び率と基準財政需要額の伸び率が同程度であるため、財政力指数は横ばいとなっている。
令和元年度は、地方税の増額を上回る扶助費、繰出金等の増加により、1.0ポイント悪化し、96.7%となった。依然として、類似団体内平均値を上回る状況となっていることから、財政構造の弾力性を担保すべく、引き続き経常経費の削減等に努める。
人件費及び物件費ともに平成30年度より増加となった。人件費については、3年間停止していた新規採用の再開(平成27年度~)による職員増により増加、物件費については、PCB廃棄物の処理費等の増加が主な要因である。一方で、人口1人当たりの人件費・物件費等の決算額は、分母となる人口の増加率よりも人件費及び物件費の増加率が上回ったため、平成30年度に比べ、6,116円増加となり、依然として類似団体内平均値を上回る状況となっている。
令和元年度のラスパイレス指数は、前年度と同じ水準で国家公務員及び類似団体内平均値を上回っている。本市の職員の給与制度については、国の制度に準拠しているが、引き続き、管理職員の適正な人数管理等に努め、国及び類似団体とバランスのとれた指数の達成に向けて取り組む。
人口1,000人当たり職員数については、平成28年度から、ワーク・ライフ・バランスの観点から、産休、育休者等に対応するために必要な職員を段階的に採用していることや、令和2年度の中核市移行に伴い保健所にかかる業務などで必要な人員を採用したことから、増加している。今後は、令和2年2月に策定した「第3期職員体制計画」に基づき、業務プロセス改善の取組を進めるとともに、業務量に見合った最適な職員体制の構築に努める。
平成23年度以降臨時財政対策債を発行しない財政運営を行っていること、また、過去に借り入れた地方債について、償還が完了するものも多く、地方債償還のための一般財源等を昨年度と同程度に抑えることができている。ただし、新型コロナウイルス感染症の影響による市税収入の低下に伴う臨時財政対策債の発行や大規模な普通建設事業の実施に伴う建設債の発行が見込まれることから、今後も地方債の発行を十分に精査し、適切な財政運営に努める。
本市が将来負担する可能性のある債務等の規模は、平成30年度に引き続き類似団体と比べて小さい。しかしながら、土地区画整理事業や市街地再開発事業などの大規模な普通建設事業が実施予定であり、その財源として多額の地方債発行が見込まれている。今後も将来世代への過度な負担を先送りすることがないよう、世代間の公平性を十分に考慮した財政運営に努める。
職員数は増加しているものの、団塊の世代の退職や3年間停止していた新規採用の再開(平成27年度~)による平均年齢の低下などにより、平均給与が減少したため、平成29年度からほぼ横ばいとなっている。類似団体内平均値と比べると高い水準が続いていることから、今後も職員体制等の見直しを実施していく。
令和元年度決算では、PCB廃棄物の処理費等が増加した一方で、大規模改修に伴い吹田市文化会館の指定管理料が減少したことで平成30年度とほぼ同水準を維持した。また、図書館や体育館などの公共施設が多いことから、施設保守や設備点検に係る経費が多額となっており、類似団体内平均値と大きく乖離する状況となっている。今後、公共施設総合管理計画に基づき、施設の複合化等による効果的な運営策を検討し、経費の縮減を図ることが必要である。
平成29年度から下水道事業が地方公営企業法の一部(財務規定等)を適用し、公営企業会計に移行したことに伴う繰出金の減少により、平成28年度までと比べて大きく減少している。繰出金については、高齢化が進み後期高齢者医療事業や介護保険事業への繰出金が大きくなっていること、維持補修費については、公共施設が多く、構造的に維持管理経費が多く必要なことから類似団体内平均値と比べて高い比率を示している。
平成29年度から下水道事業が地方公営企業法の一部(財務規定等)を適用し、公営企業会計に移行したことに伴い、平成28年度までと比べて大きく増加している。幼児教育・保育の無償化に伴う私立幼稚園就園奨励費補助金の減少により、令和元年度は平成30年度に比べ0.6ポイント減少した。
平成30年度と比べて若干悪化したものの、将来世代へ負担を先送りしないよう平成23年度以降臨時財政対策債の発行を行っていないことや起債対象となる事業の必要性・効果等を十分に検討し、発行を抑制してきた結果、依然として類似団体内順位が1位となっている。
直営の公共施設を多く有していることや市独自事業を実施してきたことから、補助費等を除いた各性質で類似団体内平均値を大きく上回っており、類似団体の中で最も高い数値を示している。今後も事務事業を精査し、持続可能な財政運営に努めていく。
(増減理由)財政調整基金については、平成30年度の実質収支額の2分の1である12.3億円を積立てたことにより残高が増加した。また旧北千里小グラウンドの土地売却収入などを積立てたことにより、公共施設等整備基金の残高が60.6億円増加したことや都市計画施設整備基金の残高が16.3億円増加したことなどにより基金全体として91.0億円の増加となった。(今後の方針)今後も公共施設の整備等が進んでいく見込みであり、各基金の設置目的の達成のため、引き続き適切な積立て、取崩しに努める。
(増減理由)平成30年度の実質収支額の2分の1である12.3億円を積立てた一方、取崩しによる財源補填措置を行わなかったため、平成30年度に引き続き増加となった。(今後の方針)災害への備え等のため、目標額をおおむね100億円程度と設定している。平成30年度に引き続き財政調整基金の取崩しによる財源補填措置を行うことなく黒字決算となり、目標額を達成している。今後、市税収入の低下が予想されるが、事務事業を精査し、持続可能な財政運営に努める。
(増減理由)(今後の方針)
(基金の使途)公共施設等整備基金:小・中学校校舎の大規模改造などの公共施設等の整備都市計画施設整備基金:都市計画道路などの都市計画施設等の整備廃棄物処理施設整備基金:資源循環エネルギーセンターや破砕選別工場などの廃棄物処理施設の整備緑化推進基金:公共施設等の緑化推進地域福祉基金:地域福祉サービスの推進(増減理由)公共施設等整備基金:旧北千里小グラウンドなどの土地の売却収入などを積立てたことなどにより、60.6億円の増加となった。都市計画施設整備基金:都市計画税を積立てたことなどで16.3億円の増加となった。(今後の方針)今後も公共施設の整備等が進んでいく見込みであり、各基金の設置目的の達成のため、引き続き適切な積立て、取崩しに努める。
本市では、多くの施設が昭和30年~50年代にかけて建設されているため老朽化が進んでおり、有形固定資産減価償却率については類似団体内平均値と比較して同水準にある。現在、一般建築物やインフラ・プラント系施設を含めた公共施設の最適化に取り組んでおり、長寿命化など、施設の特性に応じた最適化を推進する。
類似団体と比較すると債務償還比率は低いため、本市の債務償還能力は高いと考えられる。しかしながら、今後、新型コロナウイルス感染症の影響による市税収入の低下や、多額の地方債発行と基金の繰入を伴う普通建設事業の実施等が見込まれることから債務償還比率は高くなると考えられる。世代間の公平性を十分に考慮し、将来世代への過度な負担の先送りなどを行わない財政運営に努める必要がある。
現時点では地方債の現在高などが近い将来に本市の財政を圧迫する見込みは少ないと思われる。しかしながら、都市計画道路の整備などの大規模な普通建設事業を予定しており、多額の地方債発行が見込まれていること、また、有形固定資産減価償却率が60.6%と、既存施設の老朽化が進んでいることから、今後、多額の費用が必要となるため、長寿命化など公共施設のあり方の検討を進め、公共施設の維持管理・修繕・更新等にかかるトータルコストの縮減や市の財政の平準化を図り、公共施設の管理運営に取り組む。
本市が将来負担する可能性のある債務等の規模は前年度に引き続き類似団体内平均値と比べて小さい。また、普通建設事業費の精査に努め、地方債償還のための一般財源等を抑えているため、現時点では財政を圧迫する見込みは少ないと考えられる。しかしながら、今後多額の地方債発行を伴う普通建設事業の実施が見込まれることから、世代間の公平性を十分に考慮し、将来世代への過度な負担の先送りなどを行わない財政運営に努める必要がある。
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