経営の健全性・効率性について
経常収支は100%未満で依然として慢性的な赤字状態が続いております。平成26年度の会計制度改正に伴う長期前受金の収益化により累積欠損金は一時的に解消されましたが、平成27年度以降は欠損金を計上することとなりました。支払能力を示す流動比率は、建設改良に充てるため国等から借り入れた企業債を負債に整理したことから平成26年度には34.04%まで大きく下がり、平成28年度では類似団体平均値を上回る53.51%まで増加しましたが、下水道事業は一般会計からの多額の繰入金により成り立っている状況です。また、営業収益に対する企業債残高は年々下がってきましたが、整備途中ということもあり全国平均を上回っております。経費回収率においても全国平均、類似団体平均を下回る75.32%であることから、使用料で経費を賄えておりません。汚水処理原価232.29円と高いことについては、普及率、水洗化率が低いことも要因となっております。
老朽化の状況について
平成3年から整備を始めたこともあり、現在、管路等の老朽化は見られません。
全体総括
今後も整備事業を進めていくことになりますが、平成28年度末の「松阪市公共下水道事業経営戦略」策定に伴い、この計画に沿って事業を進めていくことになります。