経営の健全性・効率性について
収益的収支比率については、地方公営企業会計移行に伴う打切決算の影響で総収益及び総費用、地方債償還金が全て減額となっており、結果として比率は平成28年度より上がっています。企業債残高対事業規模比率については、平成27年度は、一般会計負担額の計上漏れにより数値が過大に計上されており(正しい数値は851.55)、平成29年度は、地方公営企業会計移行に伴う打切決算の影響で営業収益が例年より低いため比率が大きく算出されています。経費回収率についても、打切決算の影響で使用料収入、汚水処理費が双方とも減額となっており、比率は上昇していますが、引き続き、汚水処理費の削減等に努め、経費回収率を上げる必要があります。汚水処理原価については、打切決算の影響もあり類似団体平均を下回っていますが、今後、資本費の負担増が見込まれるため、水洗化率を向上させ有収水量の確保に努めます。施設利用率については、類似団体平均よりも高い数値となっており、最大稼働率も87.9%となっていることから、適切な施設規模であると考えられます。水洗化率については、上昇傾向にあるが類似団体平均よりも低いため、より一層の啓発を行い水洗化率の向上に努めます。
老朽化の状況について
管渠改善率は、三島市では、公共下水道管渠の改善について平成21年度から平成25年度まで集中的に取り組んできました。(ただし、平成25年度は統計数値上未計上となっております。)今後も長寿命化計画に基づき、計画的に管渠の改善を進める予定です。
全体総括
三島市の公共下水道は、事業開始から40年以上が経過しており、施設の老朽化などによる維持管理費の増加や起債の元金償還金の増加などのコストの増が顕著になるとともに、施設の更新・改良の必要性も高まっています。また、平成30年度より地方公営企業法の適用により経営状況や財政状況を明確になるため、より計画的な維持管理によるコストの平準化、投資についての綿密な計画策定や補助金等の活用による企業債発行額の抑制など、これからも公共下水道事業の指標の改善に継続して取り組んでいきます。