経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率100%には満たないものの、95%台の比較的高い水準であるので、今後もこの水準を保てるよう注視していきたい。④企業債残高事業規模比率類団平均と比べても低く、また順調に数値を下げている。今後、大規模改修等による新規債権の発行等も予想されることから、規模に応じた数値になるよう注意したい。⑤経費回収率、⑥汚水処理原価経費回収率及び汚水処理原価については、類団平均と比較すると数値が低く今後もこの傾向は続くものと思われる。ただし、村内の農集排事業と使用料については同額としているため、小規模事業のみで単独で検討することは不可能であり、両事業を併せて検討する必要がある。⑦施設利用率、⑧水洗化率水洗化率については、97%(一世帯が未加入)と高水準である。施設利用率についても、平均処理水量では51%台だが、商業施設もあり、夏季の繁忙期には日処理水量が計画値の90%超となることもあり、現状では適正な規模であると思われる。
老朽化の状況について
当該施設は稼動から約20年経過しており、今後は施設の老朽化調査により状況の把握、更新計画の作成が必要と思われる。
全体総括
1.経営の健全性・効率性でも記載したが、水洗化率・施設利用率は適正と判断されるが、経費回収率・汚水処理原価の数値が低いため、農集排事業と併せて経営戦略を基に使用料の検討を進める必要がある。施設を物理的に農集排事業と統合することは、地形条件を考慮すると不可能であり、同一会計で事業を進めているが更に踏み込んだ会計処理について検討も進めていきたい。今後、施設改修について検討をする時期にきたため、施設規模・処理能力の効率化から適正な施設規模についても検討する必要がある。