経営の健全性・効率性について
単独処理場維持管理の包括的民間委託、上下水道料金の一括徴収等による業務効率化を図っておりますが、近年綾瀬市の人口がほぼ横ばいで推移していること等による使用料収入の伸び悩みにより収益的収支比率、経費回収率は100%に届いておりません。下水道使用料収入で必要経費を賄えず、一般会計からの基準外繰入金で補っている状況です。企業債残高は平成20年度をピークに減少に転じ、企業債残高対事業規模比率も年々減少しております。平成30年度については、企業債の元利償還金額がほぼピークを迎えていることに加え、経営戦略策定費用及び地方公営企業法適用(令和2年度予定)関連費用が前年度比で合計約3千万円増加したために経費回収率及び汚水処理原価の数値が悪化しております。
老朽化の状況について
昭和62年の供用開始から30年以上が経過し、施設の老朽化が進んでいることから単独処理場、管きょともに改築・更新の必要性が年々高くなっております。現在は長寿命化計画を基に施設の改築・更新を推進しております。
全体総括
普及率、水洗化率は既に100%に近い状況です。施設の老朽化により、特に改築更新にかかる費用は今後増加が見込まれる一方、市内の人口は減少に転じることが予測されます。経営状況の改善により厳しい事業環境に対応し、住民生活に必要なサービスを安定的に提供するため、令和元年7月に下水道使用料の増額改定を実施しました。また、令和2年度に公営企業会計を導入します。同会計における経営状況の数値により、使用料水準を再度検討いたします。下水道施設の今後の改築・更新については、さらなる最適化・精緻化を図るため従来の長寿命化計画に加えストックマネジメント計画の策定を進めております。