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東京都を除いた道府県の中で最も上位のグループ(財政力指数が0.5以上1.0未満)に分類されており,全国では昨年度と同様,高い方から8番目となっている。21年度以降,リーマンショックを契機とした企業収益の低迷による減収の影響で基準財政収入額が減少したことなどにより財政力指数が低下していたが,25年度以降は企業収益の回復などに伴い改善傾向にあり,26年度は前年度と比較し0.01ポイント上昇した。
企業収益の増加による法人事業税の増(51億円)により,分母である経常一般財源が,分子である経常経費充当一般財源よりも大きく増加したため,前年度と比較して0.3ポイント減となった。他の都道府県との比較では,グループ内では最も低く,全国的には低い方から4番目となっている。今後も,歳入面では課税の適正化や県税徴収率の向上に努めるほか,行政財産の有効活用による一層の自主財源確保に努めていく。また,歳出面では,職員数の適正化等により人件費総額を抑制するとともに,公共投資の縮減・重点化により,公共投資に充てる県債の発行額を抑制し,併せて,事業のスクラップ・アンド・ビルドや補助金等の見直し,維持管理経費の削減に継続して取り組むことで,財政の弾力性確保に努めていく。
給与カット廃止による人件費の増(60億円)により,前年度と比較して4,241円の増となっている。グループ内の平均は上回っているが,全国では低い方から12番目であり,東京都及び政令指定都市を含む道府県を除けば低い方から2番目となっている。今後も,行財政改革大綱に基づき,職員数の適正化等により人件費を抑制するとともに,事務事業再構築等の推進や維持管理経費の削減に努めていく。
国との昇給日の違い(国:1/1,本県:4/1)により,「給与制度の総合的見直し」(平成27.4.1実施。給料表-2%)に伴う現給保障額が国より低水準だったため,平成25年度と比較して指数が低下している。他の都道府県との比較では,グループ内の平均を上回り,全国では高いほうから12番目となっていることから,引き続き行財政改革大綱に基づき,国や他団体の状況,民間給与の状況等を踏まえた職員給与等の適正な管理を進めていく。
平成18年度から平成23年度の定員適正化計画において,総務事務の集約化などの業務効率化等により,一般行政部門で774人を削除し,全国平均より少ない職員数となっており,普通会計ベースでは,全国で少ない方から10番目,また,一般行政部門では,政令指定都市人口を除いた都道府県比較で少ない方から6番目となっている。なお,一般行政部門の平成5年度から平成27年度の職員の削減者数は2,007人,削減率は-29.6%で,削減率ベースでは全国で第10位となっている。平成24年度からの現計画では,平成28年度までに一般行政部門で250人の削減を目標としており,今後も計画的に職員の適正配置に努めていく。
昨年度に続きグループの平均を下回っており,全国で低い方から18番目となっている。平成11年度以降,公共投資の縮減・重点化に努めてきたことにより比率は改善傾向にある。減債基金の積立不足を解消するため,本県の積立ルール(3年据置27年積立)とは別に基金へ追加積立を行ったことなどから,25年度は前年度比0.2ポイント,26年度は0.6ポイント改善した。財政健全化目標として全国中位以下の維持を掲げており,引き続き公共投資に充てる県債(行政改革推進債を含む)の発行額の抑制に努めていく。
分子にあたる将来負担額の減(-670億円)等により,前年度と比較し13ポイントの減となっている。将来負担額の減については,平成26年度の財政調整基金の積み増し(156億円)による充当可能財源の増,退職手当支給率の減による退職手当支給予定額の減(-235億円)及び計画的に保有土地に係る将来負担額の解消に取り組んだことによる公営企業債に充てる一般会計等からの繰入見込額が減となったこと等によるものである。他の都道府県との比較では,昨年度と同様グループ内及び全国の平均を上回っており,全国でも高い方から9番目となっている。引き続き,保有土地等に係る将来負担額(平成26年度末420億円)について,計画的な解消に取り組み,財政の健全化を推進していく。
給与カット廃止による人件費の増(60億円)により,前年度と比較して0.1ポイント上昇している。グループ内の平均を下回っているが,全国では高い方から17番目となっている。一方で,県民1人当たりの人件費及び人件費に準ずる費用は,政令指定都市を含む道府県を除けば,全国で低い方から2番目となっている。本県の厳しい財政状況に鑑み,引き続き行財政改革大綱に基づき職員の適正配置に取り組むとともに,国や他団体の状況,民間給与の状況等を踏まえた職員給与等の適正な管理を進めていく。
緊急雇用対策費の増(16億円)等により,分子である委託料が増加したが,分母である県税収入も増加したため,昨年度と同水準となっており,全国では,低い方から17番目となっている。依然として委託料や需用費の比率が高いことから,今後も引き続き,事業のスクラップ・アンド・ビルドや維持管理経費の削減に継続して取り組むことで,経常的な経費の削減を図っていく。
自立支援医療費の増(1億円)等により分子である扶助費が増加したが,分母である県税収入がより大きく増加したため,昨年度と比較して0.1ポイント減少しており,全国では,低い方から18番目となっている。引き続き,資格審査の適正な実施等,扶助費の適切な執行に努めていく。
道路補修費の増(5億円)など,維持補修費が増加しているめ,昨年度と比較して上昇しており,全国では,低い方から23番目となっている。維持補修費について,行財政改革大綱に基づき,効率的・計画的な維持管理・更新等を推進していく。
後期高齢者医療給付費負担金の増(6億円)など,社会保障関係の補助費が増加したことにより,昨年度と比較して0.2ポイント上昇しており,全国では,高い方から21番目となっている。引き続き,行財政改革大綱に基づき,補助対象や補助率を点検するなど補助金の適正化を推進していく。
一般単独事業債の元金償還額の減(10億円)等により,昨年度と比較して0.7ポイント減少し,全国では,低い方から6番目となっている。公共投資に充てる県債(行政改革推進債を含む)の発行額の抑制を図り,更なる公債費負担の抑制に努めていく。
後期高齢者医療給付費負担金の増(6億円)など,社会保障関係の補助費が増加したことにより,昨年度と比較して0.4ポイント上昇しており,昨年度と同様,グループ内の平均を下回っているが,全国では高い方から18番目となっている。人件費について,引き続き行財政改革大綱に基づき職員数の削減に取り組むとともに,国や他団体の状況,民間給与の状況等を踏まえ,職員給与等の適正な管理を進めていく。また,補助費等については,補助対象や補助率を点検するなど補助金の適正化を推進していく。
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