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地方財政ダッシュボード

福岡県嘉麻市の財政状況(2019年度)

🏠嘉麻市

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少や全国平均を大きく上回る高齢化率(令和元年度末現在39.0%)に加え、市内に核となる産業がないことなどから、財政基盤が弱く、類似団体平均を大きく下回っている。今後も、普通交付税における合併優遇措置の終了による影響を考慮し、組織のスリム化や公共施設保有量の縮減を図り、行財政運営の効率化に努める。

経常収支比率の分析欄

合併当初(平成17年度)の111.3%から改善傾向にあったが、令和元年度では98.1%となっている。普通交付税における合併優遇措置の段階的縮減の影響や、扶助費が他団体に比べ高いこともあり、類似団体平均を上回っている。現在、第3次行政改革に着手し、徹底した歳出の見直しと市税等の徴収強化、市有財産の売却、効率的な基金運用の推進、受益者負担の見直しなど、自主財源の確保に努め、財政構造の弾力化を図る。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体平均を上回っており、上昇傾向にあったため、第2次職員定員適正化計画に基づき、職員数の削減など人件費の抑制を図り、前年度に比べて減少している。民間委託や指定管理者制度の積極的な導入により物件費については上昇が見込まれていたが、令和元年度はごみ処理施設、し尿処理施設及び斎場の管理運営を直営から一部事務組合の管理に移行したため減少となった。今後も組織のスリム化や公共施設の適正配置などを推進し、徹底したコスト削減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

国家公務員の水準を下回っているものの、類似団体平均よりやや高い指数となっている。今後もより一層、給与の適正化と計画に沿った適正な定員管理に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

合併により肥大化した総職員数(平成18年4月現在548人)を、退職者の不補充や組織機構の再編などにより、年次的に削減しているが、厳しい財政状況に鑑み、さらなる職員数の削減に取り組む必要がある。このため、第2次職員定員適正化計画に基づき、令和9年4月の総職員数を350人とする削減目標を掲げ、適正な職員定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

類似団体平均を下回る4.7%となっている。既発債の償還ピークが過ぎ、年々減少傾向にあるが、市の所有する公共施設の大半が老朽化しており、その更新事業や庁舎統合整備事業に伴う新発債発行額の大幅な増が見込まれるため、今後とも緊急度や市民ニーズを的確に把握した事業選択を図り、起債に大きく頼ることのない財政運営に努める。

将来負担比率の分析欄

充当可能財源等が将来負担額を上回るため、将来負担比率は産出されていない。主な要因としては、退職者不穂充による定員管理により退職手当負担見込額が抑制されていることや、公債費に係る基準財政需要額算入見込額の増、基金運用等による充当可能基金の増があげられる。今後も行財政改革を進め、後世への負担を少しでも軽減できるよう、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費の分析欄

ラスパイレス指数は、類似団体平均よりやや高い指数となっているが、業務委託やアウトシーシングへの移行、新規採用の抑制等の効果により、引き続き人件費総額の適正化に努める。

物件費の分析欄

類似団体平均よりやや高い水準となっており、ここ数年ゆるやかではあるが増加傾向にあったが、令和元年度はごみ処理施設、し尿処理施設及び斎場の管理運営を直営から一部事務組合の管理に移行したため減少となった。今後も、指定管理者制度の拡大及び民間委託の推進により物件費は上昇することが見込まれるが、人件費を抑制するなど、全体としての経費節減に努める。

扶助費の分析欄

旧産炭地という特殊事情から、高齢化率(令和元年度末現在39.0%)や生活保護率(令和元年度末現在6.04%)が非常に高く、類似団体中2番目に高い数値となっている。特に、生活保護率については県内都市の中で最も高く、生活保護扶助費は普通会計決算額の10.7%を占めている。生活保護率は、やや減少しているが、生活保護受給者に対する就労支援により自立を進めるなど、今後さらなる扶助費の抑制に努める。

その他の分析欄

類似団体平均を下回っている。これは、介護予防事業等の推進に取り組んでおり、サービス給付費の抑制に繋がっていることや介護報酬単価の引下げによるところが大きい。今後は特別会計の財政の健全化を通じて、税や料金の適正化を図るとともに、基準外の繰出金の抑制に努める。

補助費等の分析欄

類似団体平均をやや下回っている。今後も補助金の交付が適当な事業であるかなどを十分に検討し、改善が必要なものについては見直しや廃止を行っていく。また、一部事務組合に対しても経常経費の適正な執行について、要請を行う。

公債費の分析欄

公債費については、合併以降地方債の発行を抑制したことや繰上償還を実施したことで、年々減少傾向にあった。しかし、近年は公共施設の老朽化が進行していることから、旧合併特例債等の地方債を財源とし、公共施設の老朽化対策事業や統廃合事業を進めており、公債費は増加傾向にある。今後も新発債の発行に伴う公債費の増が見込まれるが、適正な事業選択を行い、計画的な地方債の発行と世代間の負担の平準化に努める。

公債費以外の分析欄

類似団体平均を上回っており、旧産炭地特有の高い高齢化率や生活保護率等に伴う扶助費の高さが主な要因となっている。合併以降、行政改革に取り組み、人件費をはじめとする経常経費の削減を行っているものの、普通交付税の動向に大きく左右されることは明らかで、根本的な解決には至っていない。今後も職員の適切な定員管理に努めるとともに、事務事業の点検・見直し等を行い、経常収支比率の改善に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

民生費は住民一人当たり312,949円となっており、類似団体中2番目に高くなっている。旧産炭地という特殊事情から、高齢化率(令和元年度末現在39.0%)や生活保護率(令和元年度末現在6.04%)が非常に高く、特に生活保護率については県内都市の中で最も高く、生活保護扶助費は普通会計決算額の10.7%を占めている。生活保護率はやや減少しているものの、民生費全体での推移は横ばいとなっている。災害復旧費は、住民一人当たり37,092円となっており、類似団体中3番目に高くなっている。平成30年度と比較すると大幅に一人当たりコストが増加しているが、令和元年7月の豪雨災害による増が主な要因となっている。総務費は住民一人当たり145,893円と平成30年度と比較して大幅に増加しているが、これは新庁舎建設に伴う増が主な要因となっており、類似団体中5番目に高い数値となった。労働費は住民一人当たり1,511円と、平成30年度の2倍以上となっているが、平成30年度に発足した地域雇用創造協議会への補助金による増が主な要因で、平成27年度からの5年間で初めて類似団体平均を上回った。商工費は住民一人当たり17,686円と平成30年度と比較すると大幅に増加しているが、観光拠点施設の整備などが主な要因となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

物件費は住民一人当たり96,050円と、類似団体中7番目に高くなっており、近年増加傾向となっていたが令和元年度はごみ処理施設、し尿処理施設及び斎場の管理運営を直営から一部事務組合の管理に移行したため減少となった。扶助費は住民一人当たり203,058円となっており、類似団体中3番目に高くなっている。旧産炭地という特殊事情から、高齢化率(令和元年度末現在39.0%)や生活保護率(令和元年度末現在6.04%)が非常に高いことが要因である。特に生活保護率については県内都市の中で最も高く、生活保護扶助費は普通会計決算額の10.7%を占めている。生活保護率はやや減少したものの、扶助費に係る経常収支比率においても類似団体中2番目に高い数値となっている。普通建設事業費は新庁舎建設や支所整備などにより前年度から大きく増加し、類似団体中最も高い数値となった。また、災害復旧事業については近年災害が頻発し、年々事業費が増加している。令和元年度も令和元年7月豪雨に伴う増により、類似団体中3番目に高い数値となっている。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

合併以降、実質収支は黒字で、実質収支比率は2~6%程度を維持している。これまで財政調整基金を取り崩したのは、平成18年度(266百万円)、平成21年度(302百万円)、平成26年度(1,372百万円)、平成30年度(542百万円)で、平成26年度は旧合併特例事業債の将来の償還に備え、減債基金へ積み替えたことによるもの。平成30年度は7月に起きた災害に対応するための取り崩しとなっている。今後も、徹底した経常経費削減と税収等による歳入の確保に努め、財政の健全化を図る。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

合併以降、黒字であるため、連結実質赤字比率は算出されていないが、国民健康保険事業特別会計のみ赤字が続いており、令和元年度は、444百万円の赤字となっている。平成23年度に税率改正を行い、医療費抑制の観点から予防事業を強化するなど、赤字解消を目指していたが、令和元年度は前年度比で79百万円赤字が増加した。他会計については、合併以降黒字を維持しているが、今後も独立採算の原則に立ち、各会計の健全な財政運営に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

実質公債費比率(分子)に占める元利償還金の割合は95.5%と非常に高く、元利償還金の推移が実質公債費比率に直結した形となっている。また、算入公債費等については、主に旧合併特例事業債など交付税算入が高いものが残存しており、実質公債費比率を押し下げるものとなっている。償還ピークを過ぎたことから、改善傾向にあるが、庁舎統合整備事業など旧合併特例事業債を活用した大型事業が見込まれており、比率が悪化しないよう、引き続き健全な財政運営に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

将来負担額のうち、一般会計等に係る地方債の現在高の割合が82.8%、次いで退職手当負担見込額が15.1%と、将来負担比率(分子)の大部分を占めている。将来負担額の増加は地方債現在高の増加によるところが大きく、新庁舎建設事業に伴う地方債発行によるところが大きい。ただし、公債費に係る基準財政需要額算入見込額や充当可能基金が将来負担額を上回っているため、将来負担比率は算出されていない。今後も、継続事業として実施している庁舎統合整備事業などにより新発債の増が見込まれるが、起債の抑制と基金の効率的な運用を図り、健全な財政運営に努める。

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金全体

(増減理由)令和元年度は災害などの影響により、例年積み立てている減債基金を積み立てることが出来なかったうえ、市債の償還に伴い減債基金を2億5千万円を取り崩したこと、まちづくりに関する事業の実施により「地域振興基金」を2億円を取り崩した等により、基金全体としては約4億6千万円の減となった。(今後の方針)基金運用等により、短期的には微増の予定であるが、中長期的には減少していく見込みである。

財政調整基金

(増減理由)基金運用による増加(今後の方針)基金運用等により、短期的には微増の予定であり、災害への備え等のため、残高が一定額以下とならないよう努める。

減債基金

(増減理由)市債の償還に伴い減債基金を2億5千万円を取り崩したことよる減少。(今後の方針)2021年度から2023年度にかけて償還のピークを迎えるため、それに備えて毎年度計画的に積立てを行う予定であり、2024年度以降は減少予定である。

その他特定目的基金

(基金の使途)・かんがい施設維持管理基金:かんがい施設等の維持管理又は施設更新に要する費用に充当・地域振興基金:協働によるまちづくりやコミュニティ活動に関する事業など、市民の連帯の強化又は地域振興に要する経費に充当(増減理由)・ふるさとづくり基金:まちづくりに関する事業の財源として、3千万円を取り崩したことにより減少・地域振興基金:地域振興に係る事業の財源として、2億円を取り崩したことにより減少(今後の方針)・ふるさとづくり基金:基金運用による運用益を積立てるが、まちづくりに関する事業の財源として取り崩していくため、減少していく見込みである。・地域振興基金:基金運用による運用益を積立てるが、地域振興に係る事業の財源として取り崩していくため、減少していく見込みである。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

類似団体平均を下回っているが、これは、令和元年度に新庁舎の建設が完了したことにより、庁舎の老朽化が改善したためである。また、有形固定資産減価償却率の高い市営住宅についても、耐用年数を経過した住宅の除却を行うなど、保有量の削減に努めており、今後も公共施設等総合管理計画(嘉麻市公共施設等適正化基本方針)に基づき、老朽化対策に積極的に取り組んでいく。

債務償還比率の分析欄

類似団体平均を上回っているが、これは令和元年度に新庁舎建設事業などの大型の建設事業を実施したことにより、合併特例債の発行額が増加し将来負担額が増加したためである。今後も公共施設の老朽化対策や大規模な施設整備事業を実施する予定であり、地方債残高の増加に伴い債務償還可能年数が上昇する見込みであるため、引き続き起債に大きく頼ることのない財政運営に努める必要がある。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

職員数の減や充当可能基金の増などによる効果で、平成25年度以降、将来負担比率は算出されていない。また、有形固定資産減価償却率は、令和元年度に新庁舎の建設事業が完了し数値は改善している。今後、小中一体型の義務教育学校建設や老朽化した公共施設の更新等に係る起債額が増加する見込みとなっており、将来負担額が増加していくことが見込まれるが、維持管理に要する経費等の減少も想定されるため、引き続き、老朽化対策に積極的に取り組んでいく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率、実質公債費率ともに類似団体平均を下回っている。既発債の償還ピークが過ぎ、年々減少傾向にあったが、公共施設の大半が老朽化しており、その更新事業や義務教育学校建設事業に伴う新発債発行額の大幅な増が見込まれるため、今後は上昇することが見込まれる。一方で、公共施設の除却、集約化・複合化等を図り、さらなる公共施設保有量の削減や適正配置を進める必要があることから、緊急度や市民ニーズを的確に把握した事業選択を図り、起債に大きく頼ることのない財政運営に努める必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が特に高い施設は、公営住宅と保育所である。公営住宅については、その大半が昭和40~50年代に建設されており、老朽化が進んでいるため、長寿命化計画に基づき、大規模改修等を実施している。保育所についても、民営化と併せて保育園の建て替えを実施しているところであり、積極的に老朽化対策に取り組んでいる。また、公営住宅、学校施設、公民館については、一人当たり面積も類似団体平均を大きく上回っている。合併や人口減少による影響もあると考えられるが、維持管理等に係る経費の増加に留意しつつ、耐用年数を経過した施設の除却や、類似施設の集約化・複合化等を図り、公共施設量の減と適正配置に努める。

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が特に高い施設は、一般廃棄物処理施設、福祉施設、保健施設である。庁舎については、平成30年度までは類似団体と比較すると高い水準となっていたが、令和元年度に新庁舎が建設されたことにより類似団体より低い数値になっている。また、図書館、市民会館、一般廃棄物処理施設、庁舎については、一人当たり面積が類似団体平均を大きく上回っている。合併や人口減少による影響もあると考えられるが、維持管理等に係る経費の増加に留意しつつ、耐用年数を経過した施設の除却や、類似施設の集約化・複合化等を図り、公共施設の保有量の減と適正配置に努める。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等については、資産総額が前年度末から2,062百万円の増加(前年度比+2.9%)となった。固定資産については、庁舎建設等により事業用資産が2,573百万円増加しており、流動資産では、旧合併特例債の償還に充てるため減債基金等を取り崩したことにより基金が235百万円減少した。資産総額のうち有形固定資産の割合が79.6%となっており、これらの資産は将来の維持管理や更新等の支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は22,615百万円となり、前年度より740百万円増加(+3.4%)した。経常費用のうち、人件費等の業務費用は9,577百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は13,038百万円であり、移転費用の方が業務費用よりも多い。最も金額が大きいのは社会保障給付(6,499百万円、前年度比▲7百万円)、次いで補助金等(4,890百万円、前年度比+896百万円)であり、純行政コストの約50%を占めている。今後も、高齢化の進行などにより、この傾向が続くことが見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により、経費の抑制に努める。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等については、税収等の財源(22,328百万円)が純行政コスト(22,910百万円)を下回っており、本年度差額は▲582百万円となり、純資産残高は645百万円の減少となった。全体では後期高齢者医療特別会計において、税収等の財源が純行政コストを下回っている状況であり、本年度差額は▲678百万円となり、純資産残高は712百万円の減少となった。今後も人口減による税収等の減少が想定されるため、地方税の徴収業務の強化等に努める。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は730百万円であったが、投資活動収支については、公共施設等整備(4,303百万円)や基金積立(73百万円)等により▲3,496百万円となった。財務活動収支については、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから2,721百万円となっており、本年度末資金残高は前年度か45百万円減少し、909百万円となった。しかし、令和2年度以降は、旧合併特例事業債の償還が増加する見込みであり、財務活動収支はマイナスに転じることが予想されるため、より一層の行財政改革を推進する必要がある。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

本市では、公営住宅をはじめとし、住民一人当たりの施設面積が多く、それらの施設は、昭和40年代から50年代に整備された施設が多い状況である。そのため、多くの施設が整備から40年以上経過して更新時期を迎えていることなどから、有形固定資産減価償却率が前年度までは類似団体を上回っていたが、庁舎建設等により有形固定資産(※1)が4,950百万円増加(前年度比+5.4%)したため、類似団体よりも1.1%低い61.7%となった。今後は、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど施設保有量の適正化に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体平均を下回っているが、負債の大半を占めているのは地方債であり、そのうち、地方交付税の不足を補うために特例的に発行している臨時財政対策債の割合が最も大きい。このため、臨時財政対策債等の特例的な地方債を除いた地方債残高を分子として、社会資本形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は、類似団体平均を上回り29.1%となっている。今後も、新規に発行する地方債を抑制するなど、将来世代の負担の減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っているが、特に、純行政コストのうち約28%を占めている社会保障給付が類似団体と比べて住民一人当たり行政コストが高くなる要因と考えられる。今後も、高齢化の進行などにより、この傾向が続くことが見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により、経費の抑制に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は、地方債の発行額が増加したことにより負債額が増加し、類似団体平均を11.2万円と大きく上回っている。基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を上回ったため、3,105百万円となっている。投資活動収支が赤字になっているのは、地方債を発行して公共施設等の必要な整備を行ったためである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体よりも0.5%低い5.0%となり行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。また、昨年度から1%減少しており、特に経常収益が昨年度から183百万円減少している。経常費用については、移転費用が昨年度から813百万円増加しており、さらに施設の老朽化が進行していることから、今後維持補修費が増加する恐れがあり、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど、経常費用の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,