経営の健全性・効率性について
①収益的収支率収益的収支が100%未満の場合は単年収支が赤字であることを示している。当該比率は100%には達していないがそれに近い数値であり、直近3年においては比率が上昇しており経営状況は良い方向へ推移している。④企業債残高対事業規模比率当該指標は下水道使用料に対する企業債残高の割合である。本市の下水道普及率97.05に達していること、また、類似団体と比較して低い値であることから概ね適正な投資を行っている。⑤経費回収率汚水処理費がどの程度使用料で回収できているかの比率であり、当該比率は100%未満であることから、一般会計からの繰入金により賄われていることを示している。直近3年においては比率が上昇しているが、今後も使用料収入及び汚水処理費の増減に注視する必要がある。⑥汚水処理原価1m3あたり汚水処理に係る費用がどれくらいかかっているかを示す指標であり、類似団体と比較して低い数値であることから、効率的な企業経営が行われている。⑧水洗化率下水道普及地域の下水道接続率であり、類似団体と比較して高い数値であり良好である。水洗化率の上昇は下水道施設への投資の回収であるため100%になるよう努める。②③⑦該当数値なし
老朽化の状況について
①該当数値なし②該当数値なし③管渠改善率当該年度に更新した管渠の延長と総延長の割合であり更新のペース、状況を把握する指標で類似団体と比較して同様の数値となっている。浦添市下水道事業は供用開始より40年以上経過しており、今後老朽化した施設が増加することから長寿命化計画に基づく適正な更新・維持管理を行う。事業認可:昭和46年3月供用開始:昭和47年10月管渠施設:290km(雨水・汚水)ポンプ場:6か所
全体総括
浦添市下水道事業の経営状況は各指標が示すとおり概ね良好だと言えるが、公営企業の原則である独立採算制に基づく企業経営を行うため、適正な下水道使用料の検討、水洗化率の向上及び汚水処理原価の抑制に努める必要がある。また、今後は、老朽化した下水道施設の急増による施設の更新及び維持管理等の経費が急増することを見据え、中長期的な視野に立った効率的な投資計画(更新計画)と財政計画(財源確保)のバランスをとった『経営戦略』を策定し実行しなければならない。※下水道課では、下水道事業の経営強化や財政マネジメントの向上に的確に取り組むため、平成32年度より公営企業会計導入に向け取り組んでおり、経営状態、資産状況を正確に把握し、より適正な企業経営ができるよう努めます。