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平成26年度以降ほぼ横ばいとなっている。平成28年度までは、県税収入が増加していたことから、分子となる基準財政収入額は増加傾向となっていたが、分母となる基準財政需要額も増加していた。平成29年度は、県費負担教職員の給与負担が名古屋市に移譲されたことに伴い、基準財政収入額、基準財政需要額がともに減少した。平成30年度は、交付税算定上の県税収入が大幅に減少したことにより、基準財政収入額が減少したため、前年度から0.1ポイント低下した。
比率を算定する上で分子となる経常経費充当一般財源は、県費負担教職員の給与負担が名古屋市に移譲されたことに伴い人件費が減少した平成29年度を除き、増加を続けている。一方、分母となる経常一般財源のうち、県税収入が大きく増加した平成26年度は経常収支比率が93.4%となったものの、平成27年度は臨時財政対策債が減少したことにより、前年度から5.4ポイント上昇した。平成30年度は、扶助費的な補助費等の増などにより分子である経常経費充当一般財源が増加したものの、県税収入の増などにより分母である経常一般財源の増加が分子の増加を上回ったため、3.4ポイント改善した。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額は、平成28年度までは、人事委員会勧告に伴う職員の給与改定などにより増加していた。平成29年度は、県費負担教職員の給与負担が名古屋市に移譲されたことに伴う職員給の減などにより減少した。平成30年度は、前年度と比較すると467円の増となっているが、これは、CSF(豚熱)緊急対策費の皆増などによるものである。人件費については、今後も行革大綱に基づき、効率的かつ効果的な人員配置に取り組んでいく。
本県においては、県内の民間給与水準が高い傾向にあるため、都道府県平均よりも高い数値で推移する傾向にある。平成27年度(平成26年度欄)と平成28年度(平成27年度欄)については同じ指数だが、平成29年度(平成28年度欄)は、前年の人事委員会勧告に基づく給与改定における給料表の改定率が国よりも高かったことなどにより0.6ポイント上昇し、101.5ポイントとなった。平成30年度(平成29年度欄)は、給与制度の総合的見直しに伴う経過措置(現給保障)が終了したことなどにより、0.5ポイント改善し、101.0ポイントとなり、平成31年度(平成30年度欄)も0.3ポイント改善し、100.7ポイントとなっている。今後も行革大綱に基づき、引き続き給与の適正化に取り組んでいく。
人口10万人当たり職員数は、職員数の大半を占める教育及び警察部門について国の法令等により配置基準が定められており、ほぼ一定水準で推移してきたが、平成29年度(平成28年度欄)においては、県費負担教職員に関する権限が指定都市に移譲されたことに伴い、職員数が大幅に減少し、それ以降は同水準で推移している。今後も行革大綱に基づき、引き続き効率的かつ効果的な人員配置に取り組んでいく。
実質公債費比率は年々低下してきたが、平成30年度決算では、平成29年度決算と比較して0.1ポイント上昇した。これは、平成30年度単年度の比率(13.9%)が、前年度の算定で用いた平成27年度単年度の比率(13.3%)を0.6ポイント上回ったことにより、3か年平均(平成28~30年度)としては上昇したためである。この主な要因は、分子である元利償還金等が交付税算入額の増加により減少した一方、分母を構成する標準財政規模について、県費負担教職員給与負担の名古屋市移譲に伴う税源移譲の影響などから分子の減少幅を上回る減少となったためである。実質公債費比率については、引き続き健全難水準の維持に努めていく。
将来負担比率は、平成29年度決算と比較して、2.9ポイント低下した。これは、土地改良事業の償還や土地開発公社からの土地の買戻しの進捗による債務負担行為に基づく支出予定額の減少などに伴い、将来負担額が減少したことに加え、減債基金をはじめとする地方債の償還等に充てることができる基金残高が増加したことにより、分子が減少したことによるものである。将来負担比率については、引き続き健全な水準の維持に努めていく。
平成27年度は、臨時財政対策債の減により、比率を算定する上での分母が減少したことから前年度より1.3ポイント上昇し、平成28年度は、人事委員会勧告に伴う給与改定による分子の増加により0.1ポイント上昇した。平成29年度は、県費負担教職員の給与負担の名古屋市移譲に伴う職員給の減などにより3.8ポイント改善した。平成30年度は、人事委員会勧告に伴う給与改定により分子が増加したものの、県税収入の増に伴い分母も増加したことから1.2ポイント改善した。人件費については、今後も行革大綱に基づき、効率的かつ効果的な人員配置に取り組んでいく。
平成26年度以降、概ね横ばいで推移している。平成27年度は、分母である臨時財政対策債の減により前年度から0.2ポイント上昇し、平成28年度も同水準となっている。平成29年度は、県営住宅管理委託費の増などにより0.1ポイント上昇し、平成30年度も同水準となっている。
比率を算定する上で分子となる扶助費は、高齢化の進展等に伴い増加傾向にある。平成27年度は、B型・C型肝炎患者医療給付費の増などにより前年度から0.1ポイント上昇し、平成28年度は、指定難病医療給付費の増などにより0.1ポイント上昇した。平成29年度は、指定難病医療給付費、精神通院患者医療給付費負担金の増などにより0.2ポイント上昇した。平成30年度は、名古屋市への権限移譲による指定難病医療給付費の減などにより0.2ポイント改善した。
本県は、類似団体と比較して道路面積が大きいなどの要因により、維持補修費が高い傾向にあるため、その他の比率が高くなっている。平成30年度は、都道府県が国民健康保険の財政運営の責任主体となることに伴い、国民健康保険事業特別会計繰出金が皆増となることにより、前年度から2.7ポイント上昇した。
比率を算定する上で分子となる補助費等は、高齢化の進展に伴う後期高齢者医療事業費や介護給付費負担金といった義務的な経費の増などにより増加している。平成30年度においても、後期高齢者医療事業費や介護給付費負担金などは増となっているものの、都道府県が国民健康保険の財政運営の責任主体となることに伴い国民健康保険財政調整交付金等が皆減となることにより、前年度から3.8ポイント改善した。
比率を算定する上で分子となる公債費は、近年における臨時財政対策債などの特例的な県債の大量発行の影響により、高止まりとなっている。平成27年度は、臨時財政対策債の減により分母が減少したため、前年度より1.2ポイント上昇した。平成28年度及び平成29年度は、満期一括償還県債に係る減債基金への積立て等による分子の増加により、それぞれ0.2ポイント、1.2ポイント上昇した。平成30年度は、引き続き分子が増加したものの、県税収入の増に伴い分母も増加したことにより0.9ポイント改善した。
平成27年度は、臨時財政対策債の減により分母が減少したことで、前年度から4.2ポイント上昇した。平成30年度は、扶助費的な補助費等の増などにより分子が増加したものの、県税収入の増などにより分母の増加が分子の増加を上回ったため、2.5ポイント改善した。扶助費や扶助費的な補助費等といった義務的な経費は縮減が容易ではないが、その他の経費については、今後も事務事業の見直しに取り組み、健全で持続可能な財政基盤の確立に努める。
(増減理由)地方交付税の後年度精算に備えて財政調整基金に400億円積み立てたこと等により、基金全体としては400億円の増となった。(今後の方針)財源調整に活用可能な財政調整基金及び減債基金について、その残高の確保に努めていく。
(増減理由)地方交付税の後年度精算に備えて積み立てたこと及び運用益を積み立てたことによる増。(今後の方針)毎年度の予算編成において多額の基金取崩し※を計上する厳しい状況が継続しており、基金残高の確保に努めていく。※令和2年度当初予算において、464億円の取崩しを計上。
(増減理由)運用益を積み立てたことによる増。(今後の方針)毎年度の予算編成において多額の基金取崩し※を計上する厳しい状況が継続しており、基金残高の確保に努めていく。※令和2年度当初予算において、880億円の取崩しを計上。
(基金の使途)地域医療介護総合確保基金:地域における医療及び介護の総合的な確保に関する事業の推進に必要な財源の確保。文化振興基金(果実運用型):文化の振興に必要な財源の確保(果実運用型分)。(増減理由)地域医療介護総合確保基金:地域における医療及び介護の総合的な確保に関する事業に充当するため34億円を取り崩した一方で、国の負担金等(負担割合県1/3、国2/3)を40億円を積み立てたことによる増。文化振興基金(果実運用型):増減なし。(今後の方針)地域医療介護総合確保基金:国予算の状況も踏まえ、毎年度、予算で定める額を積み立て、「医療介護総合確保促進法に基づく県計画」に位置付けた事業に充てるために取り崩す予定。文化振興基金(果実運用型):今日の低金利環境を踏まえ、行革大綱に基づき、基金元本を事業費に直接充当できるよう改正し、令和2年度当初予算から取り崩して活用する。
有形固定資産減価償却率はグループ内平均・都道府県平均より高くなっているが、本県では長寿命化対策が必要な資産8.8兆円のうち、半分近くが築30年以上を経過している(平成25年3月31日現在)。このうち、長寿命化対策による成果が反映されにくい「道路」が県有施設全体の4割超を占め、その有形固定資産減価償却率が74.9%と全体を押し上げる要因となっている。本県では、平成27年3月に策定した「愛知県公共施設等総合管理計画」に基づき、16の施設類型ごとに個々の施設の長寿命化対策を盛り込んだ個別施設計画を令和2年度までに作成し、施設の安全・安心の確保を最優先に適切な維持管理を進めていくこととしている。
算定式の分母が、経常一般財源等(歳入)が地方税の増等によりの増加したこと、また分子が、債務負担行為に基づく支出予定額の減少等に伴い将来負担額が減少したことによって、平成30年度の債務償還比率は1250.8%となった。類似団体との比較では、類似団体の平均を下回る結果となった。
将来負担比率は、平成30年度においては、土地改良事業の償還や土地開発公社からの土地の買戻しの進捗による債務負担行為に基づく支出予定額の減少などに伴い、将来負担額が減少したことに加え、減債基金をはじめとする地方債の償還等に充てることができる基金残高が増加したことにより、分子が減少したため、前年度よりも低下し、平成29年度に引き続き、類似団体平均よりも低い水準となっている。一方で、有形固定資産減価償却費率については、長寿命化対策による成果が反映されにくい「道路」が県有施設全体の4割超を占め、その有形固定資産償却率が74.9%と全体を押し上げる要因となっている。本県としては、引き続き、行革大綱に基づき、通常の県債の実質的な残高の維持・抑制に取り組み、将来負担を抑制するとともに、「愛知県公共施設等総合管理計画」に基づき、施設の適切な維持管理を進め、老朽化対策に取り組んでいく。
将来負担比率は、土地改良事業の償還や土地開発公社からの土地の買戻しの進捗による債務負担行為に基づく支出予定額の減少や退職手当の支給予定額の減少などによる将来負担額の減少や、減債基金をはじめとする地方債の償還等に充てることができる基金残高の増加などに伴い、低下傾向にある。実質公債費比率について、平成30年度においては、標準財政規模が、県費負担教職員給与負担の名古屋市移譲に伴う税源移譲の影響で減少したことから、わずかに増加したものの、近年の推移を見ると、公債費等交付税算入額の増加などにより、低下傾向にある。実質公債費比率は類似団体平均よりも高い水準にある一方で、将来負担比率については、平成28年度以降、類似団体よりも低い水準となっている。引き続き、「あいち行革プラン2020」に基づき、通常の県債の実質的な残高を維持・抑制するとともに、基金残高の確保に努め、公債費負担に備える。
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