経営の健全性・効率性について
平成30年度の収益的収支比率は著しく低くなっていますが、これは平成31年度から地方公営企業法を一部適用(財務適用)し、打切決算を行ったことに起因しています。打切決算を考慮して収益的収支比率を算出した場合、前年とほぼ同率となりますが、経費回収率が低く、必要な経費を一般会計からの繰入金等の使用料収入以外の収入に依存している状況が継続していることから、使用料の見直しを検討する必要があります。企業債残高対事業規模比率は類似団体と比較して低い傾向にありますが、今後大規模な施設更新に伴う地方債の増額が見込まれ、より厳しい経営状況となることが予想されます。
老朽化の状況について
昭和40年代後半に供用開始した本市においては、特に処理場の老朽化は深刻な状況となっています。処理場・管渠ともにストックマネジメント計画等に基づいて、適切な改築・更新を行う必要があります。
全体総括
施設の老朽化が進んでいることを踏まえると、今後、より厳しい経営状況に推移することが予想されます。収益的収支比率を低下させないよう、投資計画の見直しや老朽化した施設の適正な維持管理費の確保に努め、経費回収率等を参考に収支のバランスを図り、経営を行っていきます。平成31年4月1日から地方公営企業法を適用し、様々な経営指標及び財務諸表を作成したことにより、的確に経営状況を把握できるようになりました。また、令和2年度には経営戦略の策定を予定しており、使用料の見直しも含め、経営健全化の取組を進めていきます。