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基準財政収入額は、地方消費税交付金の増などにより、前年度から4.6%の増となった。基準財政需要額は前年度比1.4%の増となった。分母である基準財政需要額が増、分子の基準財政収入額が増となり、財政力指数は0.03ポイント上昇した。生活保護費の伸びは止まったが、社会福祉費、児童福祉費等の扶助費は依然増加傾向にある。市税の中でも個人市民税の割合が高く、安定した税収を保っていることから例年類似団体平均を上回わり指数は1.0以上を保っているが、引き続き一層の行政の効率化、歳入の確保に努め、財政基盤の強化を図っていく。
扶助費、物件費の増により分子の経常経費充当一般財源は増となった。一方で分母の経常一般財源については、市民税(法人)現年度課税分、市民税(個人)現年度課税分、地方消費税交付金、固定資産税(土地家屋)現年度課税分等の増により増となった。結果として経常収支比率は3.9ポイント減の80.8%となった。類似団体平均を下回ってはいるが、税収の大幅な伸びを見込むことは困難であり、扶助費については増加傾向にあることから、比率の低下は考えにくい。「武蔵野市行財政集中改革プラン」を着実に実行し、義務的経費の削減に努めていく。
人件費は定年退職者のピークを迎えた22年度以降、23年度から26年度にかけて右肩下がりで推移してきた。27年度は退職者数の増加に伴う退職金の増により前年比3.8%増となった。物件費については、平成20年度以降増加傾向であり、平成27年度は社会保障・税番号制度対応システム改修委託などにより増となり、今後も業務の外部委託化などが進めば物件費が増加していくと見込まれる。質の高い行政サービスの実施や公共施設の適切な維持管理を行っているため数値が高いが、引き続き行財政改革を推し進め、経費抑制を図っていく。
平成26年10月1日より、民間・他団体との給与水準の均衡を図るため、市の独自表から都表へ移行した。また、55歳以上昇給抑制や扶養手当の減額等を実施し、給与制度の改革を行っている。
健全財政を持続しつつ必要な市民サービスを維持する財源を生み出し、効果的で効率的な組織・職員体制を構築するため、「第6次職員定数適正化計画」(平成25~28年度)の実施により職員の削減を図った。今後については、3つの基本方針「第五次武蔵野市行財政改革を推進するための基本方針」、「武蔵野市行財政改革アクションプラン」、「武蔵野市人材育成基本方針」に基づき、平成29~32年度の4か年を期間とする「第7次職員定数適正化計画」を平成29年2月に策定したため、計画期間中に68人の定数削減を目指す。
実質公債費比率は3カ年平均の値であり、数値の低い平成24年度(-1.88487)が抜け、新たに平成27年度(-0.34359)が加わったため、前年度より比率がプラスに近づいた。平成27年度単年度については、分子は公債費に準ずる債務負担行為に係るものの増などにより増となり、分母は標準税収入額の増などにより増となり、結果として単年度の実質公債比率は前年度比1.20637の増となった。(平成24:-1.88487、平成25:-0.67350、平成26:-1.54996、平成27-0.34359)
将来負担額に対して充当可能財源が超過しているため将来負担比率がマイナスである(平成27年度-71.4%、平成26年度-74.2%、実増減数値+2.8ポイント)。債務負担行為に基づく支出予定額の減等により将来負担額が減となったものの、標準財政規模が増となり、将来負担比率が前年と比べてプラスとなった。今後、老朽化した公共施設、都市基盤の更新による市債の新規発行が見込まれるが、引き続き計画的な事業執行により財政の健全性を維持していく。
退職者数の増による退職手当の増などにより、人件費が前年度比3.8%の増となった。今後も、平成29~32年度の4か年を期間とする「第7次職員定数適正化計画」により、計画期間中に68人の定数削減を目指す。民間・他団体との給与水準の均衡を図るため、平成26年10月より都表へ移行するとともに、合わせて、55歳以上昇給抑制や扶養手当の減額等を実施し、給与制度の改革を行っている。
物件費決算額は前年度比増となったが、経常一般財源の増により物件費の経常収支比率は減となった。主な増要因は、社会保障・税番号制度対応システム改修委託の増である。物件費の比率が高いが、アウトソーシングを推進していることと、充実した施設の維持管理によるものが大きく、今後も業務の外部委託化が進めば物件費が増加していくと見込まれるが事務事業の見直しに努める。
増加した主な要因は、保育所等運営委託・給付事業、障害者自立支援給付等事業、認証保育所運営費等補助金、児童手当支給事業、生活困窮者自立支援事業などであり、今後も扶助費全体として増加する傾向が続く。
類似団体平均を下回っているのは、公営企業会計が少ないことと、分母となる経常一般財源の額によるものである。国民健康保険事業会計繰出金は保険税収入額の増加などにより減少。介護保険事業会計操出金は低所得者保険料軽減制度の新設などにより増加。後期高齢者医療会計操出金は被保険者一人あたりの医療費の増などにより増加。下水道事業会計操出金は26年度実施工事の完了などにより減少。今後も操出金の減少に努める。
補助費等のうち主な増要因は、保育士等キャリアアップ補助金、プレミアム付商品券事業補助金である。一方、減要因は子ども協会保育園事業補助金の減である。全体として補助費等は増加したが、経常一般財源が増加したことにより補助費等の経常収支比率は減少した。例年類似団体の平均を上回っているのは充実した補助事業によるものであるが、引き続き「行財政改革を推進するための基本方針」に基づき、補助金の見直しと経費縮減を行う。
償還据置期間が経過し元金の返済(吉祥寺北緑地用地買収等)が開始されることによる増はあるが、過年度分の償還終了(平成7、8年度減税補てん債、中央図書館建設等)による減により、償還元利金が減となった。老朽化した公共施設の更新、都市基盤のリニューアルなどにより、今後中長期にわたり市債の発行増が予想される。適切な公共施設の配置や財政規律を維持しながら計画的かつ着実に事業を実施していく。
「事務事業・補助金の評価・見直し」による経常的な業務の見直しなどの歳出減、経常一般財源の歳入増などにより、前年度と比べて2.4ポイント減少した。今後も経常的な業務の見直し等の行財政改革を推進し、経常経費の抑制に努める。
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