収益等の状況について
収益的収支比率について、平成27年度以降平均値を上回っているのは一般会計からの繰入金の増に伴うものであるが、今年度は比率が、99.5%となっている。要因としては、休憩に係る収入以外が全体的に減少傾向になったものであり、主なものとして年度末に新型コロナウィルスの影響により収入が減少したことである。また、他会計補助金比率や宿泊者一人当たりの他会計補助金額、売上高人件費率が、他団体より高い状況にある要因は、本施設が市民への還元施設であるということが要因の一つと考えられるが、主な要因は利用者数の減少と考えている。
資産等の状況について
オープンしてから27年目となり、施設・設備ともに計画的な更新が行えず老朽化が著しくなっている。施設面では、客室での雨漏りや露天風呂からの漏水等があり、設備面では館内空調関係設備や給湯ボイラー、サウナ室、その他の不具合がありその都度優先度が高いものから修繕を行っているが、施設維持管理の方向性として、定期的且つ大規模な更新及び修繕が必要な状況となっている。
利用の状況について
宿泊では、個人客の減少や団体等が減少し、加えて新型コロナウィルスの影響を受けて前年度と比較して728人減少し、約4,900千円の減少となっている。休憩では、入浴を目的としたお客様が増加し年度末には新型コロナウィルスの影響を受けたものの前年度と比較して1,208人増加し約95千円の増加となっている。宴会では、団体客等の減少により減少傾向であり、年度末の新型コロナウィルスの影響を受け前年度と比較すると370人減少し、約1,600千円の減少となっている。
全体総括
収入の多くを占める宿泊や宴会について、個人利用や団体等が減少しており全体的に収入も減少している。それに加えて、新型コロナウィルスの影響により、更に収入が減少してしまった。それらの減少を食い止めるため更なるPR等を行う必要があるが、まずは、新型コロナウィルスの影響を最小限にするため、館内での感染予防対策を十分に行い、お客様が安心安全に利用していただけるような環境作りが必要である。その上で、不具合が生じている施設・設備に対して、計画的な更新及び修繕を実施する必要がある。それらを踏まえて、利用者数を増加させていくためには、他団体とは異なり観光の目的地と成り得るのは難しい立地にあることから、同窓会や企業・団体の研修、クラブチーム等の宿泊先として選んでもらえるよう活動していく必要がある。