収益等の状況について
本施設は公募により、事業者に貸し付け、営業を行っている。高地にあり、希少な植物や生態系が残っていることから、大学等研究機関の長期滞在や宿泊はあるが、多いとは言えない状況。施設のあるカヤの平高原全体としては、隣接するキャンプサイトでのテント泊が大半であり、本施設の利用者層は限定的な傾向となっている。こういった状況から、本施設単独での収益的収支比率については、グラフのとおり100%を切る場合がある。他の施設と同様、新型コロナウィルス感染症の影響を免れることはできず、定員稼働率の下落が続いているが、令和3年度においては、前年よりわずかに増加に転じた。
資産等の状況について
本施設は村の所有であり、公募により事業者へ貸付を行っている。管理運営は貸し付けている事業者が行い、施設の修繕については村で実施している。現状では、今後の設備投資については見込んでいないが、木造部分の老朽化が徐々に進んでおり、将来的には改修が必要となってくると思われる。
利用の状況について
本施設は標高1,400メートルを超える高原にあり、冬期間は積雪のため道路が封鎖されるので営業ができない。コロナ禍以降のアウトドア需要の高まりにより、キャンプ客の増加は期待できるものの、本施設の利用者増にはなかなか繋がっていかない状況である。加えて、客層の大半がリピーターであり、また、GOTOキャンペーンなどの新型コロナウィルス対策事業の活用を効果的に行うことができなかったことから、宿泊数が伸び悩む結果となった。
全体総括
当該施設の利用及び収益については、従来からのリピーターに支えられている部分が大きく、所在地を訪れる人の大半はキャンプ場の利用者となっている。今後は、運営体制を大きく見直し、ライト層の獲得に向けた事業展開を積極的に行っていくことを検討している。