収益等の状況について
①収益的収支比率は、昨年に続きコロナ禍の影響で100%を下回り赤字経営となっており、平均値と比しても5.9ポイント下回っている。②他会計補助金比率は、コロナ禍の影響により指定管理料を増額した昨年度よりは減少した。平均値より12.9ポイント下回っている。③宿泊者一人当たりの他会計補助金額は、平均値より539,451円下回っており、平均に比べ一般会計に依存していない状況である。④定員稼働率は、コロナ禍の影響で大幅に減少した昨年度よりは回復傾向にある。平均値より4.7ポイント上回っている。⑤売上高人件費比率は、昨年年度より3ポイント増加したが、人件費の抑制に努めており平均値より222.4ポイント下回っている。⑥売上高GOP比率は、コロナ禍の影響で未だマイナスだが、平均値より26.6ポイント上回っている。また、昨年度に比べ改善傾向にある。⑦EBITDAは、老朽化による修繕工事費の増加により減少が続いている。平均値より3,481千円下回っている。
資産等の状況について
⑩設備投資見込額は、今後10年間で見込む建設改良費や修繕費の額であり、厨房の空調設備工事、雨漏り修繕工事などを予定している。⑫企業債残高対料金収入比率は0であるが、これは企業債残高が0であることによるものである。
利用の状況について
所在都道府県の延宿泊者数に対する当該施設の延宿泊者数について、H30年度の0.18%、R1年度の0.16%に対して、R2年度は0.10%と減少しているが、R3年度は0.13%と若干の改善傾向である。R3年度の回復要因は、指定管理者によるWeb媒体を通じた集客等が、「GoToトラベル」や「愛郷ぐんまプロジェクト」等の宿泊費補助事業の後押しもある中で定着してきた影響と予想される。
全体総括
コロナ禍の影響により、依然厳しい収益状況であるが、昨年度の数値を大幅に改善している。指定管理者制度を導入することにより、多くの項目で平均値を上回る数値となっている。施設の設備等については経年劣化による損耗が目立つ箇所もあるため、計画的に改修、修繕を行っていく必要がある。