収益等の状況について
令和3年度は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、経常収支比率は100%未満(赤字)となりました。売上高GOP比率およびEBITDAについても、新型コロナウイルス感染症の影響により収益が大きく落ち込んだ令和2年度と比べれば回復していますが、収益が減少したことでマイナス値が大きくなりました。収益に影響する定員稼働率についても、定員制限を設けたことにより、令和2年度に次ぐ低い値となりました。
資産等の状況について
施設の老朽化が進んでおり、防災面も含め改築整備を検討しています。
利用の状況について
焼岳小屋の主な利用者は、登山者になります。平成26年に御嶽山の噴火もあり、近年は空振情報等により、利用者が減少しています。また、令和3年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により、休業期間があったこと、宿泊定員の制限を設けたことで利用者が令和元年度以前より減少しています。
全体総括
焼岳小屋は、活火山である焼岳山域で唯一の山小屋であり、災害時の避難所としての役割を担っている施設です。施設の老朽化が進んでおり、防災面にも配慮した改築整備を実施する予定でしたが、工事入札が不調であったことから整備計画の見直しを進めています。収益面は、天災等の影響により左右される部分が大きく、また、新型コロナウイルス感染症の影響により、宿泊定員の制限を設けていることから、増収が難しい状況です。災害時の避難場所という役割を担っているため、施設の在り方についても検討していく必要があります。